木目1

次ヘ
次ヘ
第6章 合しながら (16)
金合しながら その1
表紙に戻る
表紙に戻る

銀合の作品もまだまだあるのですが、先を急ぎます。 何と89手という長手数ですが、そこはくるくる。 長編初めての方、「89手の詰将棋が解けたよ」って自慢しましょう。 本局、受方は「持駒なし」ですので、ご注意ください。

くるくる No.176

オリジナルの作品を鑑賞する

形から、49金、同玉、29龍と送るよりないところ。 合駒は金しかありません。 続けて59金、同玉、39龍、49金合。 これでもう趣向のパターンはお分かりですね。 記号で書くと「La打−同玉−G−Lb合」型の送り趣向。 以下同様に左に追っていきます。

89金、同玉、69龍まで行くと、79金合では99金打の一発なので、合駒せず98に逃げ出します。 ここで97金捨てがちょっとうまい手。 99金と打ってしまうと、この金が邪魔になって龍が回れません。 97金、同玉、99龍、98金合となれば、さっきと同じパターン。 今度は上に送ります。

92金、同玉、94龍、81玉、71金、同玉、91龍で今度は右に。 21金、同玉、41龍、12玉、13金、同玉、11龍で下に方向転換。 17金、同玉、15龍、16金合まで行けば、28金の一手詰です。 89手の大学院級の長編でしたが、みなさん、解けたでしょうか。

オリジナルは工藤紀良さんの「金の卵」。 なんとぐるっと1周したあと中に入り、最後は都詰という作品です。 合わせてご鑑賞ください。

風の錬金術師さん:
最初は「23手詰めじゃん。」と思ったが、何か見落としていたようで手が伸びました。
その後手が続かず、不詰み?と思いきや、上に金が。
そのまま将棋盤一周して2八金打で詰み。
玉と金と龍の将棋盤一周旅、御賞味あーれ!
小峰耕希さん:
「金合しながら」だと明記してあるので書いてしまいますが、数えてみたら金合は20回(…だったと思う)出て来るようです。
長手数ながら一本道なので、収束が見えていなくとも流れに任せて並べれば詰上りに辿り着く(僕がそうでした)ので、誰でも安心して鑑賞出来ると思います。
僕は今月のフェアリーランドで277手の協力詰が解けたのが最長手数記録ですが、伝統ルールで解けたのはこれが最長手数記録です(^^)
でも持駒制限があるせいか、感覚的にはフェアリーそのものでしたが。

木目1