初手29飛に、38玉なら83角成があるので合駒ですが、「銀合しながら」ですから当然銀合です(^^; 他の合が早く詰むことを分岐棋譜で示しましたので、ご確認ください。
ここですぐに59金と送ろうとすると、今度は38玉で困ります。38銀と捨て、同玉に83角成、49玉と、38を塞ぐのが大切な事前準備。今度は59金に同玉の一手で、39飛と追撃できます。
これで趣向のパターンが見えてきました。
29飛、39銀合、38銀、同玉、83角成、49玉、59金、同玉、
39飛、49銀合、48銀、同玉、84馬、59玉、69金、同玉、
49飛、59銀合、58銀、同玉、85馬、69玉、79金、同玉、
59飛、69銀合、68銀、同玉、86馬、79玉、89金、同玉、
「Ga−La合−Lb打−同玉−Gb−玉−Lc−同玉」型の送り趣向。飛車と馬という利きの異なるG駒2枚で送る趣向は珍しく、新鮮です。
ここからは収束ですが、69飛に79角合と変化するのにご注意。79銀合では、98銀、99玉、79飛、89銀合、88銀以下同手数駒余り。
69飛、79角合、98銀、99玉、79飛、98玉、87角、88玉、
77馬、79玉、78馬 まで43手
- 小峰耕希さん:
- 最初に配置を見た時には詰みそうな気がしなかったのですが、角が遠くで控えているので意外と玉は狭い。
手順を進めていくうちにこれはもしやと思ったら、期待通りの○詰でした(掲示板なので一応は伏字にしておきます。ばればれでしょうけど…)。
詰め上がりを見せられてしまうと、余計に序の14手が気になる。
初めて上田さんの長編作品に触れる事が出来て嬉しかったです。
シンプルな初形から新鮮味のある趣向、最後は煙詰と、小品ながら上田さんの作風が現れた好作だと思います。オリジナルの作品では、金4枚並べるところから入る1往復の趣向になっています。是非併せてご鑑賞ください。
- おかもとさん:
- きれいな送り趣向。しかも収束99銀だけで成立してるし、なんでこんなにうまくいくんでしょうね。
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