木目1

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龍鋸趣向作品全集 木挽唄集
第五章 同一軌跡式龍ノコ

第3項 退路あけ反復型
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本項と次項では、鋸引きを行う龍が同じ駒であるタイプを扱う。

本項では、玉方が龍ノコに対して収束での玉の退路を確保しておく目的で捨て合いを行うため、複数回の龍ノコが行われるものを扱う。

極めて特徴あるタイプであり、作品例は一つしかない。 実際にバリエーションを考えようとしても、単なる真似になってしまう気もする。

・七条 兼三 (詰パラ 昭55・12) 手順を並べる

97との質駒取りを目的とした龍ノコに対して、玉方は香の移動捨合で応じる。作意手順を追えば分かる通り、収束での玉の逃げ道を確保しておくために只取られを承知で手数を稼いでおこう、というものであり、類例のない不思議な構想である。これを四回繰り返し、最後に97とを取られたところから収束に入るが、4筋に打つ香と歩に非限定があるのが残念なところ。

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