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龍鋸趣向作品全集 木挽唄集 |
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本項と次項では、鋸引きを行う龍が違う駒であるタイプを扱う。
まず本項では、遠ざかる龍ノコを行った龍が消えた後、再び同一軌跡上に龍が発生して新たな龍ノコを行う、というタイプの作品を扱う。
龍を捨てる意味づけとして目新しいものが考えつけるかどうか、という点に新作の可能性はかかっているような気がするが、 実際に作例が少ないのは、もう新たな意味は残っていないということだろうか。
・宮越宗太郎 (将世 昭25・3) 手順を並べる 龍ノコと馬ノコが交互に二回ずつ、計四回行われる。それぞれの捨駒によって違う駒を世に出すという、分かり易い構成に特徴がある。最初の龍ノコだけが往復ノコで、目的は5筋の駒を清算する(53歩と51香を消す)というもの。簡略な仕掛けだが、この条件に取り入れたのは珍しい。 |
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・京洛愛棋生 (詰パラ 昭26・1) 手順を並べる 玉方の角の守りを無力化するために、連続して龍ノコを行い、角の位置をそっぽに追い込む点に特徴がある。 連鎖の目的が、他の二作と違っているのが面白いところ。 |
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・七条 兼三 (詰パラ 昭61・3) 手順を並べる 基本的な構想は宮越作とほぼ同じだが、構図の取り方(龍を近い位置から捨てる等)の違いにより、二回目の馬ノコ以降の展開が異なっている。 |
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