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龍鋸趣向作品全集 木挽唄集
第三章 多往復龍ノコ

第2項 構想完結式一往復半型
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本項では、玉の近くにいた龍が遠ざかり、一度接近して再び遠ざかる、という順序の作品群を扱う。 〔(質駒取り型)往復ノコ+構想型の片道ノコ〕の二つが連続して現れるという意味で、このような項目名にしてみた。

構想型の龍ノコの作品数が多くないことを裏付けるように、作品例は一つしかない。

・OT松田 (近将 昭50・12) 手順を並べる

(余詰=19手目より、24桂以下。同銀だと早く詰むため、同歩が最善となり、44手目の局面に短絡する。)

質駒取りの往復龍ノコの後、24桂を決めておき、後の角遠打との効きの複合を避けるための構想型龍ノコを行うというもの (例えば、71龍の状態で作意を進めると、83角に74歩合で逃れる)。 一旦龍が31まで戻るのは、24桂に同銀とする変化に備えたものなのだが、 91龍でもこの変化が詰んでしまうため、このままでは単なる片道龍ノコ作品になってしまっている。

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