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龍鋸趣向作品全集 木挽唄集
第三章 多往復龍ノコ

第1項 接近開始式一往復半型
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一往復半という場合には、接近から始まる場合と遠ざかることから始まる場合の二種類が考えられる。 この項では、前者のパターン、接近〜遠ざかる〜接近というシークエンスの作品群を扱う。 〔接近型の片道ノコ+(質駒取り型)往復ノコ〕の二つが連続して現れるものである。

珍しく、馬ノコよりも作品例が多い。 これは、二往復が難しいがための事象なのだろうか・・・。

・北村 研一 (九十九谷集 181番) 手順を並べる

論理的な流れを重視して、スッキリした形で表現した作品。 最初の片道は、原型のまま邪魔駒(78角)消去を目的としたもの。 直接的には73香に同銀とする手を防いでいる。 その後の往復ノコは68飛に対して同銀生と応じる手を予防するためという構想型のものである。
・上田 吉一 (詰パラ 昭43・7) 手順を並べる

最初の接近は、83馬に同歩と応じる手を予防するためのもの。 23角の消去に成功した後、質駒取りの往復ノコが行われる。

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