木目1

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龍鋸趣向作品全集 木挽唄集
第二章 一般型往復龍ノコ

第4項 接近目的型
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第1項から第3項までとは逆に、玉から離れていた龍が一旦玉に近づき、細工をした後で元の地点の方に戻って行く、というタイプのものを扱う。 馬ノコの場合と同様、龍ノコの主たる狙いは、後段の玉から離れる目的の方にあり、構想型の片道ノコとほぼ同質のものと言えよう。 作例は、二作品しかない。

・岡田 秋葭 (月報 昭17・9) 手順を並べる

(余詰=19手目より、31桂成以下)

龍ノコ接近の目的は、33香を44桂と打換えて33の地点を空けておこう、というもの。 後半は、捨駒式駒取り型である。 質駒を角にすることで時期限定が可能となったが、その分、再度の接近が難しくなった。
・ブラック・林浩 (近将 昭51・8) 手順を並べる

(余詰=23手目より、74龍以下)

後半、龍ノコで離れる目的は(59香ごしに)49竜を質にすることで、41角成に同玉とする応手を回避する、というもの。 前半
の接近ノコも、すべてこの手を睨んだもので、接近の効果によって54香を59香と打ち換え、79までの龍ノコを可能にしようという複合構想である。

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