木目1

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龍鋸趣向作品全集 木挽唄集
第一章 一般型片道龍ノコ

第4項 構想型
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本項には、前の二つの項に分類できない、その他の離れていく型の片道ノコを集める。 移動の意味がすぐには見えないもの、あるいは他の手と結び合って初めて意味を持つもの等が挙げられる。

・変幻 自斉 (妙華集 28番=図省略)

後の変化に備えて、予め玉方の馬の位置を変更させておきたい、という目的で行う竜ノコ。 馬の位置を変えると同時に質駒の桂を取るので、純然たる構想型とは呼びにくいが、竜ノコを行わずに作意に入ることも可能なため、本項に分類した。 こういった辺りにも、構想型竜ノコの限界が見られる気もする。
 
・変幻 自斉 (妙華集 30番=図省略)

離し角を打つ地点を空けておくため、予め竜ノコを行い、その竜を捨てることで玉方の銀の位置を変えておく、というもの。アイデアは面白いが、構想という表現とは少し違うかも知れない。
 
・ブラック老板(詰パラ 昭58・2) 手順を並べる

竜ノコで位置を遠ざけておかないと、33角に対して、焦点の捨合をされて、竜が引け なくなる、という仕掛け。 この構想には、多往復型に先例(第三章で扱うOT松田作)があるが、その原理のみを抽出したような作品である。

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