木目1

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31 アリス詰・アリス将棋
カピタン第6号より
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アリスルールで詰将棋を作ってみませんか、と丸尾氏より提案がありました。

Aliceルールはフェアリーチェスの一種ですが、将棋に翻訳して説明して見ます。

  1. アリス将棋では将棋盤を2面(駒は1組)使います。 仮にA盤、B盤と呼ぶことにしましょう。

  2. 駒が動いたとき、動いたあとで必ず隣の盤の同じ地点に移ります。

  3. 隣の盤の同じ地点に既に駒があるときは、その地点に動くことも駒を打つこともできません。

  4. 指し始めの形は下図のように先手はA盤、後手はB盤に配置します。

そのほかは普通の将棋と同じです。

アリス将棋・指し始めの図

A(B)盤の駒が動けばB(A)盤に移ります。 先手が27の歩を突けばB盤の26に出現するわけです。 もしもA−26に敵駒があったら取ってからB−26に移ります。 B−26に駒がある場合は27の歩を突くことはできません。 26歩で28飛が敵陣に直射しますが、B盤の21、22、23は敵駒があるので、すぐに成ることはできません。

さて、実際に指してみればすぐわかりますが、普通よりかなり詰めにくい。 両方の盤を逃げ回るのだから当然かもしれませんが、詰将棋を考えると、詰方を強くしなければならないので、作りにくいといえそうです。

1図

1図。 初手は香を打つ一手。 13香と離して打っては合駒され、同香ではB盤に移ってしまい王手にならないのでダメ。 12香が正解です。 同銀(同玉はB−12に移るので同龍)に13香(限定打)。 これで12に合駒が打てず詰! アリス詰独特の詰上りです。

2図は花沢正純氏作。 5手詰です。 詰めてみてください。

2図

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