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よもやま話大道棋全短評 大道棋44 鳥本敦史さん
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出題: 詰将棋パラダイス2017年11月号 大道棋よもやま話 第44回
結果発表: 詰将棋パラダイス2018年2月号 大道棋よもやま話 第45回

詰パラでの結果発表時の解説

 96金、84玉、87香、86飛合、85金、同飛、同香、同玉、
89飛、87香合、同飛、76玉、86飛、75玉、79香、77歩合、
 96飛、84玉、87香、85桂合、同香、同玉、86馬、74玉、
 77香、同桂成、66桂、84玉、94飛、同玉、95歩、84玉、
 85香迄33手。

86飛、75玉、56飛は97香成で逃れ。
76玉は87馬、66玉、65馬、77玉、69桂、78玉、56馬迄。
 87香は88香合でも可。
96飛は86桂合で逃れ。
94飛は84歩で逃れ。

普通の金問題のように追えるように見えるが、94が香なのでのように馬を抜かれて奉納。

正解は新手89飛。の変化でわかるように54銀と58玉の組み合わせでこの限定打が成立している。

89飛には香中合で抵抗するが、その香を打って77合とさせれば、96飛に桂捨合の変化が詰むようになる。

の逃れ順もあって最後まで油断は禁物。飛車切りが決め手で収束する。

よもやま話大道棋44 鳥本敦史

解説・全短評

大道棋よもやま話 第31回 金問題の新展開 から数回にわたって新型の金問題を紹介してきました。 その中に54銀型、58玉型の金問題がありましたが、本作は54銀、58玉の2枚共配置されています。 53香でピンされているので54銀は動けません。 また、普通の金問題と比べて、94歩でなく94香、74歩でなく詰方75歩になっているのが目につくところ。 さて、どんな手順が登場するのでしょうか。

従来の金問題では、最初の16手 (96金、84玉、87香、86飛合、85金、同飛、同香、同玉、86飛、75玉、56飛、84玉、 89香、85角合、同香、同玉) が定跡で、そこからいろいろな攻め方があるわけです。

この筋の解答もありましたが、本作は94香配置なので、56飛と開いたときに97香成と馬を抜かれて失敗。 別な手を考えなくてはいけません。

これまでの58玉型の金問題では、9手目86飛のところで89香と攻める筋もありました。 76玉と逃げてくれれば87馬以下ですが、87香と中合されると続きません(86飛から56飛は97香成でアウト)。

本作で作者が用意したのは、89飛の限定打。 金問題では初めての手です。 88飛、87香合以下作意順の解答もありました。 最終手と手数があっているので正解扱いですが、88飛では76玉、87馬、66玉、65馬、77玉、87馬、66玉以下千日手で、実戦なら奉納。 89飛なら76玉にはの変化で詰むわけです。

大道棋屋さん、89飛には87(88)香の中合で抵抗 (87桂合は同飛、76玉、86飛、75玉のとき67桂と打てるので早い)。 同飛、75玉と進めば、単に86飛と打ったのと比べて持駒に香が1枚増えています。

56飛は97香成でダメなので、抜かれないように96飛と空き王手するのはどうでしょうか。 これには86桂の捨て合があって逃れています。 それに備えて、先に79(78)香、77歩合としておくのが正解で、それから96飛とすれば、86桂の捨て合は同馬、66玉、77馬以下詰むというわけです。

86桂合がだめとなれば84玉と逃げるしかなく、87香で合駒請求すればあとは簡単です。 といって、の罠にはまらないようご用心。

余詰防ぎが大変で形が少し重くなってしまいましたが、89飛の新手から始まる攻防はおもしろく、金問題の新展開に更に新たなページを加える好作です。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

柿本米蔵さん:
当選ありがとうございました。
次回からも楽しい大道棋を製作して下ださい。
加賀孝志さん:
5筋に逃げられないよう詰めました。
飛の限定がいいですね。
高田明浩さん:
89飛で香を稼いで、78香と打つのが難しかったです。手順の組み合わせが面白い!
毎月楽しみにしています。コンピューターが、詰将棋を作るというのはすごいですね。今後の改革に注目しています!
山下誠さん:
9六飛からの収束がちょっと面白い筋。
岡崎行晃さん:
今回の解答には自信が無い!
門田和雄さん:
▲89飛と打つ下段飛車に力強さを感じます
そしてまたこの飛車が9筋にまわる面白さ。
長考の連続でした。
原田雄二さん:
10手目87香合と、16手目77歩合が難しかった。
竹中健一さん:
ちょっとした形の違いで手順が変わるって面白いですね。
小山邦明さん:
金問題で94香型は、86飛打から飛を移動しての馬の王手がかけにくいので手順の工夫が必要。 最後に94香を取ってきれいな詰上がりで気持ちが良い。
占魚亭さん:
89飛を入れて、香をもう1枚入手するのがポイント。78香からの手順がいいですね。
出崎守さん:
30手台と記述がなければ43手詰で投函していると思います。
鈴木彊さん:
序は96金から飛の中合 この後89飛に香の中合
2枚香と飛の連動で追う展開は見事
最後に飛で香を取って決めるのも素晴らしい。
終って見ると銀桂香歩の不動駒あるもそれぞれ必要な駒ですね。
藤川薫さん:
大道棋よもやま話第44回大道棋44鳥本敦史様作は奉納に相成りまして・・・
機会ありますればトライの思いです。
西野かなさん:
今回は、残念ながら…の結果に終わってしまいました。
ギリギリまで粘ったものの…、悪あがきでした。
竹園政秀さん:
双玉だが逆王手はかからない
國吉進さん:
札幌の狸小路や、田舎のお祭りなどで開帳していた昔が、懐かしいです。(50年前)
その頃の大道棋屋さんは、良心的でした。(3回程破った記憶があります)

よもやま話 大道棋44 解答:19名 正解15名

正解者、当選者は詰将棋パラダイス(通称詰パラ)2018年2月号をご参照ください。

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