詰パラでの結果発表時の解説

　34馬、イ22玉、13金、同香、同飛成、31玉、11(21)飛、42玉、51飛成、同玉、
　53龍、41玉、52龍、31玉、32龍、同玉、33香、42玉、52金迄19手。

イ21玉は12金、同香、同馬、31玉、51飛、41銀合、32飛成、同玉、33金、
　同玉、53飛成、32玉、33香迄。

４×４、使用駒９枚とシンプルな初形に誘い手をいろいろ組み込んだ。

• 13馬以下、23馬以下は14飛
• 23金、21玉、32金以下は14香
• 32飛成、同飛以下は２手目22桂合
• 34馬、同金以下は２手目22玉（作意）

34馬には21玉が第一感。 それなら12金で詰むと読んで手を出すと、しらっと22玉。 12金で同じかというと、同香、同馬に33玉で奉納。

初めての解答者も多く、名刺大道棋としての役割を果たせたようだ。

解説・全短評

今年の７月、名古屋で行われた詰将棋全国大会に向けて、名刺用に創作した４×４に収まる大道棋です。 いい機会なので、これまでの類型の改作ではなく、新たなパターンの創作に挑戦してみました。

名刺大道棋は、初めて会った方との会話のきっかけにするのが目的ですから、解いてみたくなる良い形が望ましく、難易度も、すぐには解けないが少し考えれば解ける程度がいいですね。 大道棋の客寄せ問題に通じるものがあります。

「２３金、同金、同飛成まで？　いや２１玉と逃げられるな。 それなら
２３金、２１玉、３２金、１２玉、１３金まで？」

３２金のとき１４香とあなたのの玉を先にいただきます。

「馬を使えばいいのかな。
１３馬、２１玉、３１金、同金、同飛成、同飛、２２金まで？」

おっと、１３馬には１４飛。 また玉をいただき。

「そうか。馬を動かせないのか。それなら先に金を取って飛を動かせば。
３２飛成、同飛、１３馬、２１玉、３１金、同飛、２２金まで？」

同飛ならそれで詰みますね。 なので、３２飛成には２２桂合、１３金に１４桂。

「また玉を取られてしまった。 なんだ、馬で飛がとれるじゃないか。
３４馬、同金に３２飛成は２２桂合がとんでくるから、１３飛と打って飛を切ればいいんだ。
３４馬、同金、１３飛打、２１玉、３２飛成、同玉、４３金、２２玉、３２金打まで？」

３４馬に２１玉と逃げると？

「すぐ飛を切って詰みそうだけど、１１香が王手してるからそれはダメ。 １２金で清算して香を取ってしまえばいいんだ。
３４馬、２１玉、１２金、同香、同馬、同玉、１３飛成、２１玉、１１飛まで？
いや、１２同馬に３１玉と逃げる手があるな。 それなら５１飛から２１馬と送ればＯＫ。
１２同馬、３１玉、５１飛、４１合、２１馬、同玉、４１飛成、３１合、３２飛成、１１玉、３１龍まで？」

これを詰ますとはお強い。 しからば３４馬に２２玉と逃げると？

「１２金で清算すれば同じじゃない？
あれ、１２同馬に３３玉と飛を取られる。 うーむ。
わかった。 １３金、同香、同飛成と香を取ればいいんだ。」

おめでとうございます。 それが正解です。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

西野かなさん：

前回は、賞品ありがとうございました。
今回は、通勤途中の横浜駅のホームで、この手順が浮かびました。連続正解なら、御の字です

お見事、前回に続いて連続正解です。

山下誠さん：

２手目の応手によって金を打つ場所が変わる。簡単そうに見えながら、読みがいのある手順です。

原田雄二さん：

６手目３１玉で逃げられたと思いましたが、７手目２１飛がありました。

小山邦明さん：

初手の13馬や23馬は34飛で王が取られ、32竜は同飛でダメ。
馬で飛を取るしかないが、2手目に玉に寄られて一瞬ドキッ。
7手目の飛打は、収束の形が見えないとやりにくい。

小林徹さん：

逆王手に注意しながら工夫して３二金を取れば一丁上がり。

岡崎行晃さん：

今回は易しかったので一安心でした。
全解者の中に小生の名前が有ると嬉しいです！
いつも御面倒おかけして申しわけなく思って居ります。

門田和雄さん：

飛馬の動きが初手からむずかしい。
２手目△２２玉におもわず▲１２金と打ちたくなるが馬が切れない
▲１３金と打ち香を手に入れての▲２１飛〜▲５１飛成が強烈です
詰上りもスッキリです。楽しませていただきました。

出口智博さん：

２手目の対応がすごい。
実戦で使いたいタイプの手ですね

長谷繁蔵さん：

１０手台に収まるのか心配しながら解く。２手目が面白い。

稲田常利さん：

"大道棋よもやま話"楽しみにしています｡(仕事が忙しい時は"パス"していますが---)
当方､66才詰パラとの出合いは高校生の時でした｡

出崎守さん：

解答手数が１０手台と記載されていなければ最終手４四香と誤っていたでせう。

藤川薫さん：

やっと、ではずかしいです。

中村丈志さん：

２手目、2一玉の変化で、以下1二金、同香、同馬、3一玉の次の5一飛がなかなか読めず苦労しました。 大道棋は実戦用の勉強に役立つと改めて思いました。

松崎敬さん：

２１飛から５１飛成の押し売りが気持ちがよい。

柿本米蔵さん：

初めて解答を送ります。
客寄せの大変スッキリした問題だと思います。（好形図です）
私も手を出しました。
今回の様な易しい問題もたまには出題してください。

鈴木彊さん：

双玉の逆王手早々と2手目に
飛龍２枚を捨て３２の金を取って決まる。
大道棋には珍しく歩を用いていないものでした。

竹中健一さん：

たまにはこういう易しいのが嬉しいです！

占魚亭さん：

金を取ると桂合の逆王手で痺れるので飛車取り。
桂合の筋が本筋になる改作は出るか？

鳥本敦史さん：

全国大会で名刺頂いたときに解きましたが正解に辿り着くまでに結構奉納してしまいました。

竹園政秀さん：

初手飛を取って逆王手以下はほぼ追い詰

よもやま話　大道棋４３　解答：２３名　正解２２名

正解者、当選者は詰将棋パラダイス（通称詰パラ）２０１７年１１月号をご参照ください。

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