木目1

次ヘ
次ヘ
大道棋名作三十局選(18) 表紙に戻る
表紙に戻る

第18番 形幅清作(奇策縦横28番)

本局もまた難しい。 さまざまなところに妙手が散りばめられています。

初手から迷うところですが、盤面76桂が鍵で、84金〜82銀〜84桂と流れるような手順で進みます。 スペースの関係で全部を取り上げられませんが、例えば変化イ(12手目72玉の局面)で83飛合と変化するとどうなるでしょうか?

83飛合以下は、64角、71玉、74香、73歩合(変化図)、同龍!、同飛、
61歩成、同玉、62歩、同玉、73香成、51玉、81飛、52玉、53金まで

変化図で73同龍とは巧い。 云われてみれば納得ですが、見つけるのは結構大変です。 何と云ったって、変化図からは61歩成、同玉、62金、同玉、54桂以下の方が順調だし、 ずーっと攻めが続くのですが、どれもこれも後一歩わずかに届きません。

これらの変化紛れを克服し、1筋まで追う順になってようやく光が見えてきます。 迷路にはまるのが楽しい、そんな作品です。

木目1