次ヘ
次ヘ
詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.120 金少桂さん

ドキドキストリート
ドキドキストリート
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
なし6類型その1 20手台

ドキドキ展示室No.120 金少桂

なし6類型は、73金とすると香歩問題の72歩の筋と同じような形になります。 83歩と中合しても82金捨てで詰むのも同様で、83金中合という妙防が用意されています(香歩問題では84桂、83金の二段中合で逃れますが、本作は72歩がないので84桂合は不要です)。

84金型から始めることで、73金ではなく93金とする誘い手も増えています。 この場合も82金捨てがあるので、やはり83金と中合することになります。

また、74香の質駒を取って74金とする手も有力。 本作はこの筋が正解です。
さあ、どう受けたらいいんでしょうか。
91玉は92香から83金。 71玉も63桂と角を取って簡単なので合駒ですが、普通に82歩合は同香成、同玉、83金で簡単。 83歩合と工夫しても、同香不成、92玉、82香成、93玉、95香で捕まります。 というわけで頭に利く駒はダメ。 桂合もだいたい歩合と同様なので、残るは角合です。

82角合は同香成、同玉と進みますが、ここでも83角と中合することで、同香不成、92玉、82香成、同玉と2手延ばすことができるので、こちらが正解です。

  74金、83角合、同香不成、92玉、82香成、同玉、

あとで63桂もありそうなので83金としたくなるところですが、ここは83桂成。 91玉は93香、71玉は93角があるので81玉の一手。 ここから72角で精算して62金と銀も取って迫るのは、ちょっと意外な展開

  83桂成、81玉、72角、同角、同成桂、同玉、62金、同玉、

すっきりしたところで63歩成。 51玉と広い方に逃げても、24角(15角でも可)の遠打が好手で捕まります。

  63歩成、51玉、24角、41玉、42銀、32玉、33角成、21玉、
  23香、12玉、22馬 まで25手

作者「なし6類型では、81への玉方利きがあると初手74金に角合を出せます。
これまでの玉方一段飛車に代えて63角配置ではどうかと改作してみました。
初手73金の紛れが桂金合不要になる(すぐに83金合でOK)デメリットがありますが、好機に桂で63角を取る紛れが増えるメリットがあります。
本作は63角型の試作品としてシンプルな配置でまとめてみました。」

ということで、63角がキーとなる配置ですね。 試作品とのことですが、集客度93とコンパクトにまとまって、実戦でも使えそうです。

それでははみなさんの感想を。 解答到着順です。

はむきちさん:
全部バラして右に逃がしてから詰ます手順は勉強になりました。
山下誠さん:
合駒選びに悩むところはあまりない。
鳥本敦史さん:
意外な展開。 紛れも楽しめました。
山路大輔さん:
73金が第一感だが、金中合で詰まない。 74金の場合は角中合に応手が変わるのが面白い。 詰上がり場所も意外性がある。
S.Kimuraさん:
初手74金で良いとは思いませんでした.
inokosatoshiさん:
意外な場所の詰み上がり。
中村丈志さん:
7二角がなぜか見えにくかった。

2手目82角合として2手短い解答でしたが、実戦で83角合とされたら詰められると判断できるので、甘く見て正解扱いとします。

占魚亭さん:
72角から清算するのは心理的にやりにくいかも。
小山邦明さん:
2手目の角の中合が決まれば大丈夫。
池田俊哉さん:
73金に誘われるが香歩問題にならず不詰。 74金に対して一番使えない駒の角合と言うのが面白い。 収束いろいろあるが、これがシンプルかな
エレーンさん:
ここまで追いかけるとは思いませんでした。
小林巧さん:
13手目94角73香といった所謂「?らしい」に心が惹かれるが、広い右辺への逃走を恐れぬ62金が、秘手?24角を用意した正着。 この決断の勇気は見習わなければと思う。

ドキドキ展示室No.120 解答:13名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  inokosatoshiさん  S.Kimuraさん  エレーンさん
  小林巧さん  小山邦明さん  占魚亭さん  鳥本敦史さん
  中村丈志さん  はむきちさん  松ア一郎さん  山路大輔さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。