ドキドキ展示室No.26と良く似た形ですが、手順は全く異なります。
本作は香歩問題としては珍しい詰め筋、かつ難解なこともあり、解答者は前作と同様お二人だけでした。
腕に覚えのある方は、以下の解説を読む前にじっくり考えてみてください。
本作の誘い手はドキ展26とほとんど同じなので、そちらの解説をご参照ください。
ちょっと変わるのは72歩、81玉、85香に83金合の変化。 本作では単に同香と取って、82香成、83桂成、84金、75飛として簡単に詰みます。
もちろん、これで詰んだと手を出すと、83角合の逆王手がとんできます。
ドキ展26の手順は、本作では88馬でなく88角配置なので詰みません。
63桂、81玉、85香は83歩合でダメ。
83桂、81玉、82歩、92玉、94香、93合、91桂成は同飛でダメ。
72歩もダメとなると、いったい正解は?
83桂不成、81玉、91桂成、同玉、
82歩を打たずにいきなり91桂成。 香歩問題では56飛などが配置されている問題でたまに見かける手で、以下、93香、81玉、92香成、同玉、52飛成といった展開になります。
本作では88角78飛がこの手を成立させるキーとなる配置。
95香、93香合、同香不成、92香合、
95香は限定打で、94香では単に92香合で、82金、同玉、55角、83玉、73角成、94玉で逃れ。
さて、95香に受けが難しい。
すぐに92合なら、82金、同玉、55角、81玉、92香成、同玉、72飛成、93玉、82角成、84玉、83龍、95玉、73馬まで。
そこで93か94に中合ですが、香以外は取って簡単なので、93香合か94香合。
94香合、同香、92香合なら、82金、同玉、55角、83玉、73飛成、94玉、95歩、同玉、75龍以下。
94香合、同香、93香合でも、82金以下同様な手順で詰み。
というわけで、正解は93香合です。
93香合に82金では、同玉、55角、81玉で続かないので、93香合には同香で、また香合(他合は同香、同玉、94香で簡単)。
同香成、同玉、95香、93銀合、
再度の95香(これも限定打)に93合か94中合。
93香(桂、金)合は、82金、同玉、55角、81玉、83香以下。
93角合も同様にして、83香、82歩、同香成、同玉、64角以下。
93合は銀合が最強です。
94中合は香以外は同香以下簡単。 94香合はかなりややこしいですが、同香に93香(桂)合なら82金以下、93銀(金、角)合なら同香成以下、いずれも31手以内で詰みます。
82金、同玉、55角、81玉、82歩、92玉、93香成、同玉、95香、94金合、
三度目の95香に、今度は金合。 金以外の合は、84銀、同玉、73飛成、95玉、75龍以下。
ここは84玉と逃げる手も、73飛成、95玉、75龍、85金合、73角成以下、作意と同手数になります(この順は余詰ありで希望限定)。
同香、同玉、83銀、95玉、94金、86玉、64角、85玉、84金、同玉、
73飛成、95玉、75龍、85合、73角成 まで37手
3手目91桂成から95香、93香合は香歩問題で初めての筋、3度の95香への合駒が全て異なるのもおもしろい。
形は広がっているものの、手順は斬新で難解。 凡骨生さんの力作でした。
それでは解答者のみなさんの感想を。解答到着順です。
- 隅の老人Bさん:
- 喫茶店から帰って、手を出そうとしたら、問題が変わってる。
あれまあ、これでは研究してきた甲斐がない。
黙って、観戦、これが一番。
この感想はドキ展26の感想の続きですね。
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