逆王手にご注意 10手以下
盤面9枚、5×5に収まって、いかにも手を出したくなる形です。 手の多い局面。 有力なのは71銀、73銀か81角成でしょうか。 1) 71銀に同玉なら、61角成、81玉、93桂まで。 73玉なら63飛成までだし、93玉でも83角成から82飛成で詰む。 いや、これで詰んでは商売あがったり。 82飛成のとき95角とこちらの玉を先に取られて失敗です。 わかった! 飛を動かさなければいいんだ。 71銀、93玉なら、85桂、92玉、81角成、同玉、82銀成まで。 これでどうだ。 お兄さん、強いね。 こりゃまいった。 おや、95香と王様が取れる。 大道詰将棋では一般的には持駒2枚はあまり良くない(さあどうぞ、と駒を渡せないから)のですが、本作は初形が簡潔なのと、2枚の持駒をぴったり使う誘い手があるので、気になりません。 2) 同玉なら63角成までの詰みをみて、73銀ならどうでしょう。 同飛なら角筋が止まるから、94桂〜83角成〜82飛成まで。 93玉なら83角成〜82飛成まで。 92玉でも同じかな。 実は73銀には同飛でも92玉でも詰まないのです。 73銀、同飛、94桂、93玉、83角成、同飛で逃れ。 73銀、92玉、81(83)角成、同玉、82飛成、95香で失敗。 51角と91香が遠くから狙っているので、うっかりするとこちらの玉を取られてしまいます。 3) それなら、香を取ってしまおう。 81角成、同玉、91歩成、同玉、92銀まで? いや、91歩成に71玉と逃げられると、飛車が助かりません。 じゃあ、81角成、同玉、82銀、92玉、91銀成と香を取ったら。 同玉に93香、81玉、92香成、71玉、82飛成、61玉、53桂まで。 長いけど、一本道だな。 もう、この順が失敗なのはわかりますね。 そう、95角と取られて失敗。 そうか、82銀、92玉のとき、93銀成と捨てればいいんだ。 同玉に85桂まで。 93銀成に81玉と逃げられたら? 82成銀は95香、82飛成なら95角。 あれー? 82銀を打つ前に73桂、同飛とすれば、82銀、92玉、73銀で飛車が取れる・・・けど81玉で逆王手。 実は93銀成の順が惜しかった。 81玉に73桂と打てば良いのです。 81角成、同玉、82銀、92玉、93銀成、81玉、73桂、同飛、82飛成 まで9手 (73桂に71玉は61飛成まで9手。この順も正解) 簡潔な形で誘い手も多く本手順が短手数と、客寄せにぴったり。 本作だけの解答も多く、16名の皆様が挑戦してくれました。 それでは解答者のみなさんの感想を。
ドキドキ展示室No.17 解答:16名 正解15名(下記) 嵐田保夫さん 市原誠さん 稲葉上さん 大森常一さん くまさん 三無主義さん シャンプーさん しろねこさん スコーピオンさん 鈴木康夫さん 隅の老人Bさん 長谷繁蔵さん はらたっとさん 凡骨生さん 渡辺さん
当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。