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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート
ドキドキ展示室 No.10 鳥本敦史さん
ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:

「あっちゃんの大道棋」完成記念。 10手台、変同あり。 63金だと?


あっちゃんこと鳥本敦史さんは、いまや大道詰将棋作家として、詰パラの大道棋教室、そしておもちゃ箱のドキドキ展示室の常連。 香龍会自作大道詰将棋作品集で、その一端を見ることができます。 最近、原亜津夫さんや高坂研さんなど、手作りの作品集を発刊するのが流行していますが、あっちゃんも大道詰将棋だけのユニークな作品集、 その名も「あっちゃんの大道棋」を発刊しました。

本局は、とりあえずそれを記念しての出題で、簡素な初形でまずは客寄せ。 陣が締まってきたところで、近日、「あっちゃんの大道棋」から未発表の作品も選んで発刊記念の作品展を開催いたします。 賞品はもちろん「あっちゃんの大道棋」。 現在のところ、非売品ですので、見たい方は是非記念作品展に感想をお寄せください。 また、「あっちゃんの大道棋」、そして、原さん、高坂さんの作品集も、展示室の賞品としても提供していますので、 展示室への解答でGETしてください。

さて、本局は銀4問題といわれる銀問題の類型。 銀問題としては比較的新しい型で、最近も続々開発されています。

この類型は誘い手が豊富なのが特徴。
代表的な、94銀、同銀、73龍、83合、82飛成までの誘い手のほかに、
82銀、92玉から銀の空き王手(両王手)、
84銀、同銀、82飛成!、同玉、84龍・・・
94銀、同銀、73飛成・・・
そして、いきなり、83龍!、同玉、74飛成・・・
それぞれ、どう受けたらいいか分かりますか。 大道詰将棋屋さんになったつもりで考えてみてください。

さて、数ある誘い手の中で、本局の唯一の正解は、82銀、92玉、81銀生
同玉は83龍がありますし、91玉のかわしには94龍の妙手が用意されているので、やむをえず93玉と戻ります。
92銀成、同銀、73飛成、83合、84龍寄まで、の筋に誘惑されますが、またまた83銀上の移動合で逃れ。
ここは、83龍切りが思い切った手で、同玉74飛成とできるのが63銀の効果。

ここの逃げ方は93玉と82玉がありますが、同手数で詰むので、どちらでも正解です。
93玉なら84銀、94玉、75銀、95玉、84龍、96玉、86龍まで15手(これが作意手順)。
82玉なら72銀行成、同馬、同銀成以下15手。
また、93玉、84銀のとき82玉なら、72龍!、同馬、同銀成、91玉、82角まで15手
この手順の72龍のところは普通に72銀行成として、91玉、92銀成以下17手の順があるため、この17手順の解答が多数。
同手数変化の余詰順ですから、この順も正解です。

変化同手数が多いのは普通の詰将棋ではマイナスに評価されることが多いですが、大道詰将棋では大道棋屋さんの選択肢が増えるのでむしろプラス。 といっても、解答募集する場合は解答者を混乱させたかもしれません。

ただし、本局は、使用駒わずか7枚というシンプルな初形に価値があり、駒をふやして手順を限定するのでは、 大道詰将棋としての価値が大きく下がってしまいます。

ところで、63銀配置を63金にすると、74飛成ができないため、本局の手順では詰まなくなります。 では、63金の問題はどうすれば詰むのか、知りたい方は双子問題コレクションNo.55へ。

それでは解答者のみなさんの感想を。 解答到着順です。

小峰耕希さん:
83竜で少考した以外は殆ど悩まず解けた。
…つもりなのですが、どこに変同があるのかわからない所を見ると、引っ掛かったかな?
63金バージョンは暇があったら考えてみます。
10手目82玉に72銀行成の17手解。 この解だと変同はありませんね (^^;
真Tさん:
収束がよく分かりませんが、大道棋だからいいのでしょうか?83龍が見えにくかったです。

真Tさんも17手解。 この解5名。

野中謙一さん:
紛れが少ないので直ぐに筋に入った。
少ない駒数で上手くまとめるもんですね。
変同も筋に入った後なので気になりませんでした。
コマンさん:
客寄せ用に最適ですが変同が残念ですネ。
長谷繁蔵さん:
4手目91玉に94竜を見つけて解決
63金は銀2枚で下段に追いましたが駄目でした

83龍、同玉、73飛成の筋でしょうか。 94玉、74龍、95玉とスルスル(84桂合でも逃れ)。

ほの字さん:
10手台で詰んだが変同が見つからず。

17手解。 手数をはっきり書いて出題すべきだったかな。 すみません。

鈴木康夫さん:
こちらが作意で合ってますよね。

はい、10手目は94玉が作意です。

涼秋さん:
81銀不成がポイントですね。余り見た事が無かったので少し手間取りました。
S.Kimuraさん:
7四飛成が可能なので,龍で銀を取る展開は分かり易かったです.最初に8二銀から8一銀不成を入れておくところも良いですね.
盤面を63金に変えると8四銀以下13手詰でしょうか.上に逃げても下に逃げても13手で詰むようですが,9九玉まで逃げる変化もあるようですね.

63金の問題、99玉まで逃げるのは、84銀、94玉、83銀成、95玉、84龍、96玉、87銀以下の手順?
実は94玉は83龍で7手で詰みます。

小五郎さん:
上部に逃げられそうで84銀が打ちづらいです。
初めて作者の作品を解いたのは同時期に出題されたドキ展二題と詰パラ一題の、いずれも93玉型銀問題。以来、私にとって「あっちゃんの大道棋」は銀問題と刷り込まれ(笑)、この型を見ると作者を連想します。
メキドラさん:
無いとわかっていても8三龍をやってしまう。8三龍には魔力のようなものを感じてしまいます。

すぐ飛びつきたいけど、83龍の前に下準備が必要なのですね。

中澤照夫さん:
思い切って83竜が出来ればよい。
隅の老人Bさん:
鳥本さんの客寄せ問題、客が集まった処で、詰パラ10月号。
しっかり儲けますね。

おもちゃ箱でも作品展をやります。 こちらもよろしく。

諏訪冬葉さん:
63金の時の手順は考えていません
スラゴさん:
10手目82玉と逃げて、72銀成以下の17手と間違えそうでした。
枝中さん:
7四に龍がいるのに、なかなか3手目に気づきませんでした。解けてみると思いのほか簡単だったかも。
変同の所はあまり気になりませんが、清算するほうで解答する人が何人いるのかがちょっと気になります。

10手目82玉で17手解が5名、15手解が2名、作意順の15手解が9名でした。


ドキドキ展示室No.10 解答:16名 全員正解(下記)

 枝中さん  S.Kimuraさん  小五郎さん  コマンさん  小峰耕希さん
 鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  スラゴさん  諏訪冬葉さん  中澤照夫さん
 野中謙一さん  長谷繁蔵さん  ほの字さん  真Tさん  メキドラさん
 涼秋さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。