詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.186 中出慶一さん

中出慶一 詰パラ2001年2月(余詰) の中村宜幹、吉田京平による修正改良図

記録に挑戦!
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
歩一色持駒 150手台

記録展示室No.186 中出慶一

歩一色持駒の長手数記録は、1位の山中龍雄さんの165手(近代将棋1973年12月)、2位の中出慶一さんの139手(詰パラ2001年2月)、 いずれも不完全のため記録登録を保留していました。 ちなみに、3位の黒川一郎さんの「不知火」127手(風ぐるま1954年7月)も不完全でしたが、将棋浪曼集で修正されています(第20番、129手)。 「不知火」は下記で紹介されています。

今回、創棋会つながりで中出作を作者の了解を得て中村宜幹さんと吉田京平さんが修正、改良することに成功し、記録展示室で出題する運びとなりました。 そこで、本作を歩一色持駒の長手数記録作品(151手)として登録し、山中作を参考作品として登録します。

記録展186原図 さて、本作、序の改良でわかりにくくなっていますが、原作の初形と持駒を見ると、金知恵の輪で成銀を9筋まで呼んではがす趣向であることが見当つきます。 はがす駒は違いますが、「不知火」と同様の構成ですね。

本作の初形で押さえておきたいのは、玉が76や65に行けば21角成と金が取れること、後手の持駒は香1枚だけであることです。 初手は74成桂。 74成香の方が良さそうに思えるのですが、76玉で、21角成、43香合、同馬、同龍が逆王手になって失敗します。

74成桂に65玉は21角成、32香合、75金以下。 76玉がちょっとやっかいですが、21角成、43香、同馬、同龍、79香以下(手順は上記棋譜を参照ください)。 86玉が最善で、96金を取って手順に追います。

  74成桂、86玉、96成桂、同玉、87金、95玉、94成香、85玉、
  84成桂、75玉、74成香、65玉、21角成、43桂合

21角成に合駒は桂か香か、32か43か54か。 54合は64金から54金で取れますし、32合は22馬や12馬ができるようになるのでいずれも早い。 43香合か43桂合ですが、 43香合だと75金、55玉、11馬で桂合しかなくなるので取って簡単。 ということで43桂合が正解です。

  64金、55玉、11馬、22香合、45金、同玉、12馬、23金合、
  同馬、同香、44金、54玉、

11馬、12馬と合駒請求すると、香合、金合しかなく、金を取って44金と打てば金知恵の輪の機構が完成します。 ここからは成銀の呼び出しはがし。 まずは56成銀から始めましょう。

  54金左、65玉、66歩、同成銀、
  64成香、75玉、76歩、同成銀、
  74成桂、85玉、86歩、同成銀、
  84成香、95玉、96歩、同成銀、
  同金、同玉、87銀、95玉、94成香・・・54金右、45玉、

同様に、36成銀と47成銀、最後は37龍をはがせば収束に向かいます。

  46歩、同成銀寄(同成銀引)、44金、55玉、56歩・・・96歩、同成銀、
  同銀、同玉、87銀、95玉、94成香・・・54金右、45玉、

  46歩、同成銀、44金、55玉、56歩・・・96歩、同成銀、
  同銀、同玉、87銀、95玉、94成香・・・54金右、45玉、

  46歩、同龍、44金、55玉、54金左、65玉、64成香、75玉、
  74成香、85玉、86歩、同龍、84成香、95玉、86銀、同玉、
  87飛、76玉、75成桂、同玉、85成香、76玉、86成香 まで151手

歩が足りなそうですが、龍は46から86に直接呼べるので大丈夫。 歩18枚ぴったり使って、成銀3枚と龍をはがすことに成功しました。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

Estalightさん:
合駒を利用して金を回収する機構が良いと思いました。
山下誠さん:
成銀3枚を剥がして龍を入手する。この手間暇には敬服する。
たくぼんさん:
序のベルト作りはもややこしそうだが合駒が制限されているので考え易い。 その後の歩を18枚使い切る手順は圧巻でこの長手数は凄いの一言
松崎一郎さん:
成銀(3枚)と竜を剥がしながら五段目の中央部と9筋の間を3.5往復する趣向。 攻め方持駒歩18枚、受け方香1枚の長手数記録ですか?

歩一色持駒(歩18枚)の長手数記録でした。

池田俊哉さん:
成銀の呼び出し剥がしによる持駒歩18枚の最長手数作(か?)
前作の余詰順を作意に昇格し、さらに20手近い序奏を加えており その序奏もなかなか難しく考えさせられる構成になっている
おかもとさん:
知恵の輪による成銀はがし。 持駒歩18の最長記録でしょうか。
ootanowatasi67さん:
持駒歩一式図式の最長手数でしょうか? 素晴らしい
小山邦明さん:
手順は長いが、成銀と龍を取る手順なのでわかりやすい。 ただ、持駒が歩18枚でぴったりなのが奇跡的。
占魚亭さん:
舞台づくりから趣向部への流れがスムーズで、目的(飛を持駒にする)も明快。 傑作。

記録展示室No.186 解答:9名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  Estalightさん  ootanowatasi67さん  おかもとさん
  小山邦明さん  占魚亭さん  たくぼんさん  松崎一郎さん
  山下誠さん  

当選者は、展示室で発表しています。