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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.166 馬屋原剛さん

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
kisyさん退院祝い 80手台

記録展示室No.166 馬屋原剛

2022年10月に「退院おめでとうございます! お祝いに詰将棋を投げつけます!」 (ウマノコ@kisy門下@umanoko1525)と、 kisyさんに贈られた詰将棋ですが、これがなんと双玉煙の短手数記録作品(87手)
これまでの記録は1962年発表の田中鵬看さんの「地影」105手で、本作は70年ぶりに一挙に20手近く更新しました。

それでは、手順を鑑賞していきましょう。

68歩が浮いているので初手58銀としたくなりますが、64飛を取られて失敗。 また47とは、68玉から79、88に逃げられてダメ。 66銀から77銀と迫り、78玉(79玉は39龍以下)に39玉と龍の活用をはかります。 39玉は遠く28龍までの収束を見据えた一手で、49玉などでは逃れ。

  66銀、68玉、77銀、78玉、39玉、77玉、68龍、86玉、
  95角、96玉、66龍、95玉、96歩、同と、94金、同玉、96龍、83玉、

96龍に95合は、金合なら93金以下、金合以外なら58角以下。

  82金、同玉、81桂成、同玉、82歩、同玉、73歩成、同銀、
  同香成、同玉、76龍、64玉、

飛車は取られたものの、6筋方面に追い込むことに成功。

  73銀、63玉、62と、同と、同銀成、同玉、61桂成、同玉、
  62歩、同玉、53歩成、同玉、43香成、同玉、44銀、同玉、

62歩に51玉は71龍以下または41歩成以下。
煙らしい手順で駒をさばいていき、ここからは龍で押し込みます。

  46龍、53玉、55龍、62玉、64龍、51玉、41歩成、同玉、
  44龍、31玉、

右上に追い詰めて、今度は18玉に向かって縦に送ります。

  32歩、同玉、23と、同玉、24歩、22玉、23歩成、同玉、
  14角、13玉、33龍、14玉、15歩、同と、同と、同玉、
  26と、14玉、25と、同玉、17桂、14玉、15歩、同玉、
  16歩、同玉、36龍、17玉、26龍、18玉、28龍 まで87手

詰上り図

最初に39玉としたのが生きてきて、龍が28に還元して詰上り。
龍追いを中心とした流れるような手順が気持ちいいですね。
次々駒が消えていく様子を、ぜひ並べてお楽しみください。

本作は馬屋原さんのX(旧Twitter)に掲載された作品ですが、重要な記録作で解答未発表だったこともあって、記録展示室にて出題させていただきました。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

金少桂さん:
双玉煙の最短手数記録更新というだけではなく、序でバッテリーを構築していた38王・28龍が、収束で再会して28龍の還元龍迄。 素晴らしい構成。
たくぼんさん:
双玉煙の最短手数でしょうか、昭和の香りもする懐かしい気持ちになります
山下誠さん:
3六に控える角の援護で龍が自在に動き回る双玉煙詰の傑作。
川越敏司さん:
双玉で全駒配置からの煙詰。 奇跡のようです。
おかもとさん:
双玉煙の最短手数の記録作。 ただ、退院祝いと煙詰はあまり結びつかないような……
小山邦明さん:
玉頭に歩をたたく手(2段目の82歩、62歩、32歩や1筋に追ってからの15歩、16歩)が効果的に決まって見事な煙詰でした。
池田俊哉さん:
双玉煙の最短手数でしょうか、100手を切ったのも初かと
入院が短くすんで良かった、と言うことかな?
龍の元の位置への帰還と、自王の移動が洒落ている
占魚亭さん:
「まさか」と思ったけど、その「まさか」だった。 還元龍の双玉煙、お見事です。
おしいれの大冒険さん:
双玉煙詰最短手数でしょうか。 素晴らしい!
S.Kimuraさん:
変化が多くて半分くらいしか手を追い切れていませんが こちらも煙詰になるとは驚きました.

記録展示室No.166 解答:11名 正解10名(下記)

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん  おしいれの大冒険さん
  川越敏司さん  金少桂さん  小山邦明さん  占魚亭さん
  たくぼんさん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。