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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!
記録展示室 No.10 山崎健さん「表参道」
記録に挑戦!
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出題時のコメント:

展示室での最長手数の出題。 解答は略記でOK。 455手。


山崎健さん、いきなり455手という大作で初登場。

初形からすぐに龍追いの趣向と分かりますが、さて、何の記録でしょう。
盤面が何となくすっきりしている感じがしませんか。 そう、本作は「盤面成駒なし」の長手数記録作品なんです。
これまでの記録は今村修さんの名作「天月舞」の335手。 本作では一挙に120手も伸ばしました。

400手超えの長手数ですが、手数のわりにはそれほど難しいところはなく、「ほとんど一桁しか解けない私でも、このような龍追い作は、謎解きが易しい限り解けるんですよね」との評も。 「超長編の入門と成り得る」作品で、手数を見てパスした方も、ぜひ並べてご鑑賞ください。

最初からすぐに2枚の角を軸に龍追いが始まります。

  43飛成、35玉、34龍、26玉、25龍、37玉、27龍、48玉、
  38龍、59玉、49龍、68玉、69龍、77玉、78龍、86玉、
  76龍、95玉、96龍、84玉、

ここで1歩使って折り返し。

  93龍、85玉、86歩、同玉、
  96龍、77玉、76龍、68玉、78龍、59玉、*69龍、48玉、
  49龍、37玉、38龍、26玉、27龍、35玉、25龍、44玉、
  34龍、53玉、43龍、62玉、
52龍、73玉、

52龍で1歩取得して、また折り返し。 この折り返しでは歩は消費しません。
龍追いの作品には、折り返しのない回転型の作品もありますが、「寿」や「新扇詰」を始め両側で折り返す反転型の作品が多く、本作も反転型です。
*69龍のところ、79龍、58玉、69龍、48玉の迂回手順あり。 龍追い作品の常で、ほかにも龍移動の非限定はいくつかあります。

  82龍、63玉、72龍、54玉(53玉)、
  52龍、44玉、43龍 ・・・ 76龍、95玉、96龍、84玉、
  93龍、85玉、86歩、同玉、
  96龍 ・・・ 34龍、53玉、33龍、62玉、
22龍、73玉、

86歩で1歩使いますが、33龍から22龍で22の歩を取ったので、持駒は「歩歩歩」で変りません。
22の歩を取らせまいと43香と捨合するのは同角成で簡単。

  82龍 ・・・ 96龍、84玉、93龍、85玉、86歩、同玉、
  96龍 ・・・ 34龍、53玉、23龍、
33香合、同龍、62玉、
  42龍、73玉、

続いて23龍と12の歩を取りに行きますが、33香の捨合で抵抗して、簡単には取らせてくれません。
一見、無限ループに陥ったようで不安になりますね。 でも持駒が「香歩歩」に変っています。

  82龍 ・・・ 96龍、84玉、93龍、85玉、86歩、同玉、
  96龍 ・・・ 34龍、53玉、23龍、
33香合、同龍、62玉、
  42龍、73玉、

もう1回同じ手順を繰り返すと、持駒は「香香歩」になり、受方の香は品切れ。 もう捨合はできません。

  82龍 ・・・ 96龍、84玉、93龍、85玉、86歩、同玉、
  96龍 ・・・ 34龍、53玉、23龍、62玉、
12龍、73玉、

  82龍 ・・・ 96龍、84玉、93龍、85玉、86歩、同玉、
  96龍 ・・・ 24龍、53玉、
13龍、62玉、22龍、73玉、

  82龍 ・・・ 96龍、84玉、93龍、85玉、86香、同玉、
  96龍 ・・・ 
14龍、53玉、23龍、62玉、32龍、73玉、

12歩、13香、14桂を順に取っていきます。 この時点で持駒は「桂香香」。

  82龍、63玉、72龍、54玉、52龍、44玉、43龍、35玉、
  34龍、26玉、25龍、37玉、
29桂、同桂成、27龍、48玉、
  38龍、59玉、
29龍、68玉、69龍、77玉、78龍、86玉、
  76龍、95玉、96龍、84玉、93龍、85玉、86香、同玉、
  96龍 ・・・ 
34龍、53玉、43龍、62玉、52龍、73玉、

桂を入手できたので、今度はその桂を使って17の桂をはがします。

  82龍 ・・・ 25龍、37玉、29桂、48玉、28龍、59玉、
  39龍 ・・・ 96龍、84玉、93龍、85玉、86香、同玉、
  96龍、77玉、76龍、68玉、78龍、59玉、69龍、48玉、
  49龍 まで455手

再び29桂とすれば、玉はもう戻れなくなって、49龍まで455手、大団円です。
3枚あった持駒を自然に使い切って、龍追いのまま終わる収束は好感が持てます。

手順を整理すると、

  1回目 52歩を取る
  2回目 22歩を取る
  3回目 33香捨合
  4回目 33香捨合
  5回目 12歩を取る
  6回目 13香を取る
  7回目 14桂を取る
  8回目 17桂を29で取る
  9回目 29桂打で穴塞ぎ

1回往復の52手を9回繰り返しています。
繰り返しのキーは、歩香桂を1枚ずつはがすこと、そして香の捨合。

龍追いとしては一般的なパターンで古典的ともいえる手順ですが、初手から最終手まで龍追いで統一して難しい要素もない本局は、超長編くるくるという感じで、むしろ現代的な香りがする作品です。

作者は「雑誌・ネット含めて初めての投稿」ということで、これからどんな作品が登場してくるのか楽しみですね。 ほかにも300手超えの作品が来ているので、ご期待ください。

作者:
当初、単玉の貧乏図式の記録を狙って作成していたのですが、余詰めが消えず、成駒なしの記録に変更しました。2手変長駒余りが許容されるのであれば、あと1サイクル増やして507手詰めにできそう?ですが、扱いはいかがになりまでしょうか? 両方棋譜を送付します。

現在では変長は不完全に近い扱いなので、455手の図で出題させていただきました。 507手の図(下記)は参考記録として登録します。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

鈴木康夫さん:
一番乗りを目指して12/1での解答送付を試みましたがこの問題で躓きました。
桂の打ち場所がわからず、虱潰しでなんとか29を発見。
手数表示が無ければ香中合を見逃していたでしょう。
盤面成駒なしの長手数記録でしょうか。大幅な記録更新ですね。

12月7日到着。 トップ解答でした。

中澤照夫さん:
寿を易しくした作品。超長編の入門と成り得る。香の捨合のタイミングがよくわからない。趣向のまま収束してくれる。

22歩をはがすところで43香合の解答。 これは同角成で早いので、ここでは香捨合はできません。
変化別詰解で、本手順も読んでいると見られるため正解扱いとしました。

長谷繁蔵さん:
表参道8年ぶりにライトアップ
並べて確認していません。29桂を見つけて解決。前半は見たことのある筋でした。
かなりの長手数。私の協力詰も採用されるかも。

残念ながら、香捨合をしない347手解でした。 ネットにアクセスできないので、ヒントをごらんになってないと思います。

桑田倫彦さん:
盤面成駒なしの記録作ですね。
ほとんど一桁しか解けない私でも、このような龍追い作は、謎解きが易しい限り解けるんですよね。やや難しい地点が何ヵ所かあったとしても、それぞれ数手ずつしかないので。とはいっても、手数表示がないと間違えたでしょうが。
最初単純に置駒を取ってみると2周足りず悩みました。手数表示が無ければ、ここで解けたと思っていたでしょう。(実は29成桂を取るのに無駄に1周していたので、1周稼ぐのに38合で稼げないかと考え違いをしていました。そこで稼げないと分かったので、じゃあどこで稼ぐんだ?という話になるんですけど。)
玉方36歩が32歩ならもう1周稼げて全体の手数が伸びるのにと思ったら、12歩を取ろうと23龍としても33歩合とされ千日手になることに気づきました。そうすると、33龍の所で22歩を取られないように43香合とする手があることに気づいて解決しました。
いろいろ本筋でない所で寄り道してようやく解けたという結末でした。
ところで、63玉から53玉と逃げる所では54玉と逃げても良いのでしょうか?

いろいろ楽しんでいただけたようで、うれしいですね。
中澤さんと同じ変化別詰解で、正解扱いとしました。 53玉・54玉は非限定で、どちらでもかまいません。

真Tさん:
これは何の記録なのでしょうか?

盤面成駒なしの長手数記録ってぱっと見にはわかりにくいですね。

隅の老人Bさん:
なんの記録か分からない。
以前に見たことが有るような手順が続きます、新作?
解くより解答書きの時間の方が長かった。ああ、草臥れた。

お疲れさまでした。 記録展示室では、なんの記録か書いて出題した方がいいかな? それで解答が分かってしまう場合もあるので悩ましいところなんですけれども。

S.Kimuraさん:
2回の香合いで1三香を取るのを妨害することと,取った桂の使い道と1七桂の存在意義に気付いたときは,ただただ感動するのみでした.また,こんなに長い詰将棋を解けたことをとても喜んでいます.

S.Kimuraさんの解答を見てびっくり。 12歩はすぐに取らせて、13香を取りにいったとき34香と2回捨合しています。 手数は455手と同じで、 中別れの変化同手数。 12歩を捨合せず取らせてしまうのが盲点で、検討から漏れていました。 おわびいたします。 不完全ではありませんがちょっと痛いキズなので、作者には可能ならば是非修正していただきたく、検討をお願いいたします。

作者:
修正検討しましたが、手数を減らさずに修正するのは難しいようですので、
申し訳ありませんが、発表図のままとさせて下さい。
解答者の皆様を迷わせてしまったようで、お詫び申し上げます。
涼秋さん:
何度も同じ道を通ってお参りし、やっと念願の桂を入手して大願成就。54に金があれば完全に一本道ですが、置いていないのは紛れのためでしょうか

涼秋さんもS.Kimuraさんと同じく34香合の解答でした。 54金があると、82龍、63玉のとき52角成までで詰んでしまうので、ここは空けておかなければなりません。

たくぼんさん:
長いけれどキーは簡単なので楽しめました。この手数でくるくる?と思ったけれど看板に偽りなしでした。

たくぼんさんも34香合の解答でした。


記録展示室No.10 解答:9名 正解8名(下記)

  S.Kimuraさん  桑田倫彦さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  たくぼんさん
  中澤照夫さん  真・Tさん  涼秋さん

当選者は、展示室で発表しています。