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双玉の詰将棋では特別な応手として逆王手があります。
長手数記録のとき全応手逆王手15手の作品(金子清志さん)を紹介しましたが、今回は逆王手回数の記録と連続逆王手回数の記録を紹介しましょう。 |
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◇逆王手44回 今村修「天月舞」 近代将棋 1995年12月 飛による再帰連取りをシンプルな構図で実現した傑作。有名な作品なので手順は省略。 未見の方は是非おもちゃ箱(「詰将棋おもちゃ箱」で検索)でごらんください。 歩を取りに行くとき、毎回飛合による逆王手が入るので、逆王手回数の記録作となった。 本作は、以前盤面成駒なしの長手数記録として紹介したが、こちらは山崎健さんの「表参道」455手で更新された。 長手数記録を紹介したときには項目を立てていなかったが、本作はまた玉移動一つの筋のみの長手数記録(335手)でもある。 それでは、玉移動一つの段のみの長手数記録はというと、これがまた今村さんの作品なのだ。 以前、詰上り最大駒数(40枚)の記録として紹介した作品だが、ここで改めて紹介しておく(手順は省略)。 |
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◇玉移動一つの段139手 今村修 詰パラ 1999年3月 飛打飛合で玉を左右に振りながら、角の王手で歩合を強要し、4枚の歩をすべて合駒させて、最後は19玉型で39飛、29金合、17飛まで合駒なしの詰上りになる。 ただし、この記録については、趣向部が玉移動一つの段で二百手を超える作品がいくつかある(収束で別な段に移動)ので、意識して挑戦すれば更新できるかもしれない。 |
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◇連続逆王手17回 角建逸 昭和詰将棋秀局懐古録下巻 (詰パラ '81年5月の修正図) 2枚の角が攻方の玉に狙いをつけているので、どちらかの角を取ってしまわないと永久に救われない。 そこで85飛の81への利きを邪魔している桂と2枚のと金を消去する。 全部消えて待望の81飛成に、またまた71桂合の逆王手。 結局初手から71同龍までの17手がすべて逆王手という緊迫した手順で、連続逆王手の記録となる。 ただし、この構図には前例がある。 |
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◇連続逆王手19回(参考記録) 浅井和吉「203高地」 詰パラ 1971年12月 角作も同様だが、消去の順番は非限定、 本作は銀打金打の非限定もある。 連続逆王手回数は19回と角作より多いが、残念ながら早詰があり、参考記録として登録した。 |
次回からは、攻方駒・受方駒の連続移動回数の記録を紹介していきます。 この2月におもちゃ箱の展示室で馬屋原剛さんの攻方馬の連続移動回数の記録作品が出題されました。 なんと、連続53回、100手以上も馬の王手が続くのです。 もちろんこの作品も紹介しますので、お楽しみに。 |
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