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詰パラ'03年11月に発表された、岡村孝雄さんの裸玉「驚愕の曠野」 4二玉 持駒角金4銀2歩9 は記録としても裸玉、2×2、3×3、そして2手進めて角一色図式と、4分野の長手数記録を塗り替える驚愕の作品でした。 |
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『驚愕の曠野』の更なる驚愕 岡村孝雄 |
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『驚愕の曠野』(改良図)
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約20年ぶりの裸玉最長手数更新ほか、「記録に挑戦!」で紹介されている長手数を塗り替える記録作となった 『驚愕の曠野』。
だが、解説を執筆する間に、更に驚くべきことが判明した。まずはこの図をご覧頂きたい。 |
42玉『驚愕の曠野』(以下「原図」)検討中の調査では、42合の変化が詰まないはずだった。 だが、序盤変化の一節で手が止まる ―― 「ロ角以外の合なら31銀と挟み撃つか、33銀と形を決める。」 ―― では、イ61玉・42歩香桂銀合に対しても、62銀と形を決め、同玉、63歩なら。 ……詰むではないか。 42の質駒の有無や種類は異なるが、持駒金4銀を残して歩で王手を続ければ、以下のいずれかの形に帰結するか、金銀の並べ詰みだ (なお「42X」は「歩香桂銀」と「無し、つまりイ61玉」を表す)。
……以上である。そして全て、最長でも40手前後で詰みを見る。
狙って創れる記録ではないが、原図ともども長編に属する手数に初めて踏み出せたことは感慨深い。そしてこの詰将棋を、四百年の歴史の中の宝の一つとして遺せれば幸甚に思う。 |
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