寺本 進 の 独り言
〜 今しか自分にしか出来ない事がある 〜


〜〜〜〜 ターニングポイント 〜〜〜
ふとしたきっかけから始まったセパタクロー活動。始めはただ楽しくて夢中にボールを蹴った。気が付けば日本代表として世界に出ていた。一般的に就職しなければいけない時期に入っても、自分のセパタクローに対する強い気持ちは変わらず、周囲の声を振り払うように就職ではなく、セパタクローを選んだ。
 生活のために働き、お金を稼ぐ事は当たり前でとても大切な事。しかし、何か夢と強い気持ちを持っているのであれば、それにチャレンジしてみるべきではないだろうか。でも、安易にやりたい事だけを求めてしまえば、大切な物を失い、同時に強い不安を得る事が多いかもしれない。
強い意志と、リスクを受け止める覚悟を決めれば、一歩を踏み出す勇気が生まれる。
「よし、やってみよう」
    ≪ 将来の保証なんて どこにも誰にもない ≫


〜〜〜〜〜目標、夢を達成する為に〜〜〜〜〜
大学卒業後は楽しむ為でなく、勝つためにボールを蹴った。理想の力を身につける事は簡単ではない。そのためには他の事には目もくれず、全ての時間がセパタクローの為であること。自分の技術、性格、状況などを理解、分析し、何をすべきか考え、そして何よりすぐに行動に移すことが重要。
セパタクロー世界一のタイに乗り込み、現地で技を磨く事が一番と考えた私は、東京で住み慣れたアパートを引き払い、強い決意を持って一人タイに飛び出した。住所不定無職。
食事、住むところ、言葉の問題など、生活する上で常に疲労を感じ、それにより何度か病院に入院する事もあった。一人孤独を感じた時が一番苦しかったが、目的に対する強い気持ちが自分を引き締め、全ての問題を乗り越えさせた。 
≪目標、夢を持つ事で 苦しい事も乗り越えられる≫


〜〜〜〜〜〜 “結果”は次に向かうためのスタートライン 〜〜〜〜〜〜
アジア大会という最も大きな舞台で、念願のメダルを獲得!
“勝負は時の運”というが、勝負は大会当日に決まるのではなく、それまでの地道な活動が結果を用意して待っていると考える。頑張っても満足する結果が得られない事もあるかもしれない。でも、理想の結果が残らなくても、それまでの自分の活動が自分の中にちゃんと残る。それは未来の自分にとって大きな力。
 ≪結果を恐れる必要は全くない。思い切ってやるだけ≫



その2 世界を見て(タイと日本)
タイでの生活に触れていく事で、セパタクローの技術以外の事も多く学ばせてもらった。タイから日本を見直す事ができ、改めて物がたくさんある豊かな国だと感じた。

現地の人と共に生活する事で、日本には当たり前に物があふれている事に気付く。洗濯機、テレビ、冷蔵庫はなく、水洗でないトイレにお湯の出ない風呂。時には蛇やムカデが部屋をはっている。そんな環境でも何の不自由も感じさせずに生活しているタイの人達の笑顔を見て、今の日本に無い物を感じた。

≪生きるために夢を持つ≫
タイの子供達は皆しっかりと夢を語る。生きていく為の夢を持っている。「自分が頑張って親に楽をさせたい」という若者も少なくなかった。日本はどうだろう。
物があふれている豊かな国日本では、何もしなくても食べて生きていくことは出来てしまう。これでは生きるために夢を持とうと思えないかもしれない。

人は皆、環境、目的、考え方がそれぞれ違うため色んなやり方があって当然。
でも、その中でも自分のやっている事、目指している事が明確に言える人は、充実した幸せな人生を送れている人だと思う。

“語れる自分の道を見つけよう”

{将来の自分}
今自分に“セパタクロー”という道を走っている。今はひたすらボールを蹴りつづけたい。出来るだけ長く現役でプレーし続けたいと願うが、今後体が動かなくなり、新しく違う道に向かう時が必ず来る。
何年も経過して今とは全く違う生活を送っていたとしても、そこには今と変わらない物事に一生懸命な自分がいることを願う。どんなに小さな事でも、日々一生懸命な活動を繰り返して生きたい。



その3 寺本進の“頭の引き出しの一番奥”に、常に大切にしまってある事


自分がこうやって活動出来ているのは、多くの人の支えがあるからである。これは“キレイゴト”でもなんでもない。
影で支えてくれている家族や仲間、応援してくれる人々がいるから今の自分がある。これまでの自分の活動結果は全て、みんなと共に得たものであると確信している。極端かもしれないが、この気持ちがないと自分は成長しない。

これからも常に感謝の気持ちを忘れずに、活動を続けていきたい。
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