OSTRACISM CO.
■ 開発日記 巻之十六(後編)

OSTRA / Takeshi Yoneki

 WindowsWorldExpoのT-ZONEから買ってきたWindows95版DIABLOを開始する。
 評判通り非常に出来が良い。Pentium 100MHzだが、実にスムーズに動作する。しかも奇麗だ。まだ始めただけなので、こんなことしか言えない。
 残念なのは英語アレルギーの私には非常にツラいスピードで喋ること。DOOMに比べたらかなり英語力が要求される。ま、クエストが始まったらあとはひたすら戦闘だろうし、どういうクエストがあるかを解説してくれている個人のサイトもある(http://www.techarts.co.jp/tamon/diablo/)。なにしろYahoo JapanのカテゴリにDIABLOがあるからねぇ。なんとか進めることはできそうだ。面白そうだから入り口で躓くのはやだなぁと思ってたんで嬉しい。
 FAQ集(http://www2t.biglobe.ne.jp/~majin/game/diablo/faq.htm)によるとマック版もあるそうだが、開発元のサイト(http://www.blizzard.com/)から辿ってゲーム情報のサイト?(http://www.e3.net/e3/blizzard/)を読むと夏の終わりにはなんて書いてある。とりあえずいつ出るかはわからないので、お姉ちゃんとのLANでのマルチプレイはもそっと先だ。
 別のFAQ集(http://www.geocities.com/Tokyo/Flats/9853/menu.htm)によると日本語版の発売の予定がなくなったそうで、これは残念だ。
 久々の充実したRPGかもしれない(期待大)。

1996.07.01

 こんばんは。
 台風の中のKURUMIオフの日にWindows World ExpoのT-ZONEで買ってきたWindows95版ディアブロですが、評判通り非常に良いです。
 まだツッこんでやってませんが、久々に充実したRPGなのではないかという感触があります。ウィザードリィ、ダンジョンマスターに匹敵する硬派のRPGのようです。現在半年遅れでやってるFF7は面白味を感じないので、このまま中断かもしれません(私はなぜかスクウェアとは相性が悪い)。
 問題はかなりのスピードの英語で喋りまくられることですが、日本語で書かれた解説等を掲載している個人のHomePageがかなりあるので、なんとかなるでしょう。Yahoo Japanにもディアブロのコーナーがあります。

 日本語版は以前予定があったそうですが、なぜか中止されたそうです。マック版は夏の終わり頃にはでるような情報がありますが、なんともいえません。
 Windows95のDirectXで動作するのでPC-98でも大丈夫だそうです。Virtual PCもDirectXが動けば可能性がありますが、Pentium 75MHz必須とあるので、かなり重いでしょうね。

1996.07.01

To 三菱電機出張サービス
FAX 03-5431-7719
From 米木 武

RD-17GII Clear の調整をよろしくお願いします。

1996.07.02

To: Kenji Hori
Subject: TO HORIGON
Date: Wed, 02 Jul 1997 15:06:49 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>さいきんおもしろいげぇむがないですねぇ。
>>きのうも「そふまっぷ」いったけどなんだかどれもぴんときませんでした。
>>それはそうと「とれだす」のさいごのほうででてくるかいぶつってけっこう「こわい
>>」ですよね。
>>> WindowsExpoで評判のディアブロを買ってきた。まだ開封もしてない。やった
>>> ら感想を書く。
>>これはとだくんがかいしゃにもってきました。
>>でもぜんぶ「えいご」なんでよくわかりませんでした。

 トゥームレイダースはギリシャのラストに登場するケンタウロスがまず恐怖
の対象。あれは恐い。みんななんか赤い紐(はみ出た腸?)があるのが恐い
(^^)
マミー・プロトクリーチャー・フライヤーの中ではやはりプロトクリーチャー
がエヴァみたいで恐い。スタイルが使徒を食ったエヴァだよなぁ。最後の面の
最初の体半分の怪物はアダムだしなぁ。
お姉ちゃんはこれら人型生命体を「包帯ガウガウ」と呼んでいる。

 ディアブロは、英語のお話は適当に聞き流して、日本語による解説を漁るほ
うが楽。
http://www.techarts.co.jp/tamon/diablo/
が秀逸。
他に探したかったら
http://www.yahoo.co.jp/Recreation/Games/Computer_Games
/Genres/Role_Playing/Diablo
からたどると良い。

 ディアブロはRPGの持つべき本来のプリミティブな喜びがある。これはマジ
にはまりつつある。FF7は結局面白味を感じないんで中止だなこりゃ。

Takeshi Yoneki

To: Satomi Yoneki
Subject: Orga
Date: Wed, 02 Jul 1997 17:40:15 +0900
From: Takeshi Yoneki

サターン版タクティクスオウガ公式ガイドブック(アスキー・アスペクト)を
ゲット。
330ページある。攻略本としてはムチャクチャブ厚いぞ。

Takeshi Yoneki

 いま日本を動かす中心にいるのは高度成長時代にモーレツだった世代ですかね(石原は引退したけど橋本とか)。もうじき全共闘世代に変わりますね(菅とか田中(娘)とか)。だいぶ前には戦中派が結構いたんですが(中曽根(はやく引退しろよ)とか田中(父)とか)。
 少年少女を取り囲む環境がどんなに変貌しているかを実感することは、たぶん大人には難しいでしょうね。それぞれの世代が持つ世界のドグマは簡単には消せません。モノがない苦しさの反動で高度成長を忘れられない人達。発達する都市と進歩思想で育まれ民主主義の理想を忘れられない人達。軍人さんの偉さを叩き込まれ戦中の天皇中心の考え方を忘れられない人達。
 敢えて世代のことを言い出したのはマジョリティのことだからです。
 Xジェネレーションという本(現在は文庫ででています、出版社は失念)で描かれているのは60年代前半に生まれた「頭の良い」子供たちのことです。私はまぎれもなくX世代です。むしろ日本では新人類と言ったほうが通りが良いかもしれません。
 その本に、米国の統計ですが、離婚率、犯罪数、流通してるドラッグの量、国家予算中の教育費の比率、賃金と物価の関係等の過去との比較が掲載されています。数字のマジックもあるでしょうが、とにかく悪い方向に進んでいます。むしろ50〜60年代は気候や食物生産などからみてもとてつもなく例外的に「良い時代だった」という意見もあります(この指摘は「複雑性の科学」という本で見ました)。
 現在は旧き良き時代の少年少女を取り囲む環境とは相当違うと思えます。その環境を作ったのは確かに大人達です。
 日本のX世代はどういうドグマを持っているでしょう。オイルショックとロッキードで大人への不信感を保持したままモラトリアム+バブルを経て平成不況ですね。あんまり教育上よろしくない(^^;)。反面教師ばかり見てました。でも中学生でドラッグというのは聞いたことがない。煙草はあったとしてもね。校内暴力やいじめはたぶん現在ほど深刻ではなかったでしょう。抑止力としてのガキ大将がまだ機能していた時代です。
 宮崎事件、オタク、オウム、エヴァがX世代が社会に及ぼした影響です。パソコンを支えるのはX世代です。X世代ももはや社会を構成する大人達なんですよね。参ったな。
 物心がつくと平成不況の真っ只中で、地球環境など未来に対する明るい材料はほとんど見出せず、大震災の最中マスコミはゴシップばかり追いかけ、政府は外国からの救援隊を追い返し、世界一安全だと思われていた大都市東京の中心でかつてない化学薬品によるテロが発生。
 これが今の中学生を取り囲む社会環境です。

1997.07.03

To: Yusuke Yamanaka, Tomoyuki Yamada, Tadahito Nakajima
Subject: natsukai
Date: Fri, 04 Jul 1997 10:41:13 +0900
From: Takeshi Yoneki

今年の夏会は7/26に閣議決定しました。
もっとE-Mailの通じる人が増えると楽なんだが、ま、ハッチーやオガタにそれ
を期待するのもコクだわな。

OSTRA / Takeshi Yoneki

To: Yusuke Yamanaka
Subject: Re^2: natsukai
Date: Fri, 04 Jul 1997 11:09:25 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>>今年の夏会は7/26に閣議決定しました。
>>了解。

あのへんとかそのへんに連絡よろしく。

Takeshi Yoneki

To: Haruko Asatsuma
Subject: enkai
Date: Fri, 04 Jul 1997 11:13:25 +0900
From: Takeshi Yoneki

最寄り駅ってどこだっけ?
あと何時くらいがいいんだろう。

煮た茄子も駄目だな。

Takeshi Yoneki

 困ったことに、CW Pro1でHUNDOSHI-EDITをコンパイルしたら68K版がコケるようになった。PPC版はきちんと動作している。
 コードを追いかけると、CustomGetFileの内部でコケていると判明。しばらく原因は全くつかめなかったが、試行錯誤の末UPPを作成する関数に渡すProcPtrに@を付けると動作するとわかった。
 フィルター関数を上位関数から受け取って処理する部分で、引数にProcPtrを持っており、その変数をそのままUPPに変換しているのだが、UPP変換ルーチンは68Kではダミーだと判っている。関数としては呼ばれていないだろうことも想像できる。UPP変換ルーチンは受け取ったアドレスをそのまま返すだけのはずなので、コンパイラが異常なアドレスを渡しているということだ。
 @付きと無しとで、アセンブル出力を見ると微妙に違う。この微妙な違いがデタラメなアドレスをCustomGetFileに渡す結果になったようだ。

 ProcPtrとして宣言された変数に@を付けないと期待した動作にならないのは、文法上間違いなのではないかと思うが確信はない。

 結論:CodeWarriorのPascalはいまだに危ない。

1997.07.14

 もしかしたらProcPtrの型定義で有効になっているものが、CW11とCW12で違うのではないかという気がしてきた。CW12ではプレフィクスを設定でき、しかもデフォルトのファイルが明確に存在する。このファイルの内容をチェックして、何がProcPtrにされているかをチェックすべきだろう。
 もはや単純なポインタではないのかもしれない。

1997.07.15

 単純なポインタだったなぁ。やっぱコンパイラの問題か。

 「FF7」で発生したフラストレーションはいまだ解消せず、結局「Wizardry」をやる以外ないと考え、任天堂「GAME BOY pocket」を買ってきた。何故「Wizardry」をやるのにGAME BOYなのか知らない人は見当もつかないだろうが、アスキー版「Wizardry」はGAME BOYのみの「外伝」が存在する。逆にGAME BOYには正規版の「Wizardry」はなく、GAME BOYで「Wizardry」といえば「外伝」のことだ。
 システムの変更された「Wizardry」VI〜VIIはやる気がしないが、古典的システムで新シナリオの「Wizardry」をやりたかったらGAME BOYしかないと気づいたわけだ(最近SFCにまた別の、日本を背景にした外伝があるようだ)。
 そんなわけでGAME BOYだ。
 「Wizardry外伝」は秋葉原の一般的なGAME店には影も形もなく、昼休みの少ない時間では一件中古屋で販売されていたのを発見したにすぎない。元の値段が幾らか知らないが、人気の「風来のシレン」の販売価格が4000円を切っていることからすると、中古で6000円というのはかなり高い部類だと思う。モノが出回ってないことをいいことにかなり不当な値段での販売が横行している。これだから任天堂の商売は大嫌いだ。しかたがないのでそこで買ってきた。
 「Wizardry外伝 I 女王の受難」は古典的な「Wizardry」そのものだ。システムは完成形と言われるSFC版の「Wizardry V」に近い。このSFC版Vの特色はデュマピックでのオートマッピングにあり、電車の中などでプレイすることを想定するGAME BOY版にこそ相応しい。もしかしたらGAME BOY版の方が先に採用したのかもしれないが。
 あとはひたすら「Wizardry」だ。魔法も若干整理されている。「メリト」はオリジナルのWizardryにはなく、後期アスキー版にのみ用意されている(のだそうだ)。

 あとは「ローグ」だ。Windows95コマンドライン版「JNetHack」を手に入れて気に入ってやっている。モチロン「DIABLO」は最高に良い。
 GAME BOYを買う前、Pilotに「JNetHack」でも移殖しようかと思っていたが、ローグを携帯したかったら「風来のシレン」があることに気づき、Pilot版「JNetHack」の構想は一瞬で費えた。
 「風来のシレン」はシステム的に「トルネコの冒険」とほとんど同じで、いわゆる「ローグ」としての完成度はきわめて高い。でも、Pilotで「JNetHack」をやってみたいなぁという気も多少残っている。雰囲気の違いはしかたないからね。

1997.07.17

To: Satomi Yoneki
Subject: BUG
Date: Thu, 17 Jul 1997 13:02:12 +0900
From: Takeshi Yoneki

 B.U.G.の社長って服部宏之っていうのかな?
 日経新聞に女子高生相手の援助交際(売春って書くべきだと思うが)で逮捕っ
て書いてある。

Takeshi Yoneki

 GAME BOY版「Wizardry外伝 I」は、さすがにメモリサイズが限られるのか、Wizardry本来の20x20のフロアではなく16x16に簡略化されていた。どうも狭いなと思ったわけだ。階層は6で、オリジナルWizardry Iの10よりだいぶ少ない。オリジナルもIIやIIIでは階層は少ないので、極端に少ないわけではない。Vも階層はIに比べれば少なかったはずだ(ただしフロアは広い)。20x20x10=4000と16x16x6=1536なので総ブロック数はオリジナルI比で38.4パーセントとかなり減っている。ROM容量の問題か? マップを広く(階層を深く)したところでそんなにROMを食うとは思えないので、適切なサイズにしたということなのだろうか。思えばオリジナルIは明確なイベントが極端に少ない。

1997.07.18

 DIABLOでのCD-ROMアクセスのスピードがそもそもの発端であった。
 DIABLOをやっていると面の移動にとてつもなく時間がかかると感じるようになる。私の使っているPC-DIRECT AT互換機(monado)のCD-ROMドライブは4倍速なのでなおさらだ。そこでもう1台あるMICRON AT互換機(aleph)のCD-ROMドライブと交換することにした。といっても6倍速でしかないのだが。
 両方ともATAPIのCD-ROMドライブなのでドライブを取り外して交換するだけだ。コネクタ類は完全互換。まあ、ドライブそのものはどちらもSANYOの製品だから当たり前か。6倍速のほうはTEACの扱いになっている。Windows95、Linux共に変更なしで動作した。DOS向けドライバは違うのでドライバを交換した。

 いままでAT互換機は部屋の隅の机の下に2台並べていたのだが、どうも使い勝手が良くないので私の机の方に1台持ってくることにした。持ってきたのはmonadoの方だ。そしてできればmonadoでもlinuxを使いたいので、ディスクの中身の掃除をすることにした。
 どうもユーザディスクが食われている。バックアップ時に調べると、お姉ちゃんのDECノート(ur)のバックアップやら仕事のしっぱなしデータが200MByteくらい溜まってた。ちゃんといらないものは消せよなぁ。しかたないのでLHAで圧縮してサーバに抛り込んでおいた。さすがに圧縮も無茶苦茶時間がかかった(30分ほど占有されたろうか)。
 とはいえバックアップに使えるメディアがない。サーバはそもそも1GByteディスクなので、残りは500MByteを切っているうえEtherNetではスピードに難がある。信頼性も少し心配だ。
 悩んでいるとお姉ちゃんが「SCSI、SCSI」と騒ぎ出した。そうだな、もうそろそろSCSIボードを買っても良かろう。机が狭いので小さいキーボードも欲しいしEtherNetケーブルも長いやつが必要だ。

 新宿のT-ZONEでSCSIボードを物色。はねひでやさんのページ(http://www.bekkoame.or.jp/~wing/Linux/Hardware/Hardware.html)からSCSIに関する部分を抜き出し、PalmPilotに入れて、そのリストを見ながらの買い物だった。「安くて良い品」と考えるとあまり選択肢はなく、痛そうなピンのインターフェースが気に食わなかったが、I/O DATAのSC-PCIを買ってきた。LinuxのSCSI-HOWTOでやたらに誉められていたSCSIコントローラNCR(現SYMBIOS)53C810系の53C815を使ったボードだってところが決め手。
 SCSIボードやキーボードのあるフロアにはEtherNetケーブルはなかった。別のフロアにあるそうだがT-ZONEはフロア単位の清算となっている。カードで払うのに何度もレジを通したくないと言うと「ちょっとお待ちください」とレジの女性が言う。しばし待つとT-ZONE社員風の男性がやってきて、彼の見守る中10mのケーブルを選んだ。う〜ん。レジの女性は複数いたし暇そうにしてたんだけど、この程度のことをさせてもらえないのかできないのかなのね。ツカえないなぁ。

 SCSIボードはWindows95ではラクチンに使えた(NCRのドライバで)。Linuxできちんと動作するかどうかはまだこれからだ。
 alephの元々のビデオボードはDIAMONDの製品で、S3のVision968を使ったモノだった。これを使うとLinuxのX-Windowで画面表示がおかしくなったため、monadoの無印S3 Trio64ボードと交換していた。画面表示がおかしいといっても、全然表示できないのではなく、画面右端が欠けて、それが左端に表示されているという程度のことだ。ま、かなり気になったので交換したんだが。
 今回、monadoでX-Windowを使うことが多くなるだろうということで、ビデオボードを再び交換、すなわち元に戻した。で、試しにVision968に戻したalephでX-Windowを起動すると、あれれれれ、きちんと表示されている。うううむ。さすがに有名な不具合だったんだろう。X-Windowのリリース番号が上がって、表示のおかしい部分が直ってしまっていた。ボードを交換する必然性はなかったみたい。

 実はSCSIボードのインストールがトラブルなしでできたわけでもない。SCSIボードに問題はなかったのだが、ボード挿入時ビデオボードと距離を離そうとスロットを変えたのが悪かった。Windows95が立ち上がらなくなった(セフティモードでも)。BIOSをチェックしたりの試行錯誤の末、ビデオボードがスロット番号に依存していると判明。Windows95のドライバがこうなのか、DirectX等の関係かはわからない。そうそうビデオボードのスロットなんて変更しないってことなんだろうが、お粗末なことには違いない。
 Windows95のインストール時に旧版のディスクを要求するんで、CD-ROMをインストール用Windows95からWindows3.1に交換してチェックさせ、そのまま続けるとどうにも先に進めなくなるなんてことすっかり忘れてました。あと、アップデータが5つあるんで、最低でも5回はリブートしなくちゃいけないってのはウザッたいね。また今日6つ目のアップデータを見つけてしまった。

 帰ったらお姉ちゃんの買ってきたVJE-Deltaを入れなくっちゃ。買ってきたのはVJE-Penなのだが、お姉ちゃんは付録の辞書が欲しかったそうで、私は付属のVJE-Deltaで喜んでいる。本体アプリはどうでもいいのね(グリコのおまけ、ライダースナックのカードみたいなもんだ)。

1997.07.22

 というわけで、VJE-Deltaの入ったWindows95で、VJE-Penを使ってみている。まだ何の設定もしていないのでなんとも使いにくい。
 デフォルトで変換キーが漢字入力と英文字入力の切り替えになっているのは非常に嬉しい。ユーザの使い勝手を「普通に」考えた結果だと思う。106キーボードの「漢字」キーを決めた人は日本語を入力しないのであろうと思う。そもそも106キーボードを使わない人かもしれない。それを考えるとAXキーボードは抜群な位置に「漢字」キーがあった。何故あれが一般的にならなかったのかが悔やまれる。

1997.07.22

To: Kenji Hori
Subject: TO HORIGON
Date: Fri, 25 Jul 1997 13:37:53 +0900
From: Takeshi Yoneki

 電話がなんだかは知らないが、最近私はモバイルなヒトなのであった。

 「FF7」で溜まったフラストレーションである「本物のRPGをやりた〜い」は
「ディアブロ」だけでは足りず、「Wizardryをやりたい」という欲求に
変化した。
 古典的システムの「Wizardry」のうち私が手を出してないのは「GAME BOY」
版である。そう、モバイルなヒトとは「GAME BOY」のことだ。

 電車でWizardryをしているきょうこのごろなのであった。

Takeshi Yoneki

To: Kenji Hori
Subject: TO HORIGON
Date: Mon, 28 Jul 1997 16:20:34 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>やたらきついのうひんがおわって「すぅぱぁはいじょうたい」にあったわたしは、そ
>>のあしで、「そふまっぷ」にちょっこうし、「こうかくきどうたい(りゃくして「こ
>>うき」)」をかってきてしまいました。
>>(もちろんかいしゃにもどってきてみせびらかした ... しこうのうりょく 0 じょうたい)
>>そんなわけで、ひさしぶりによねきさんちにいこっかなぁなどとかんがえてでんわし
>>たというわけです。
>>※「もばいる」ってなんのことだかしらなかったので、まわりのひとにいみをきいた
>>ら「けいたいでんわ」とか「いどうたい」とかいわれました。

 攻殻機動隊を買うことは予測の範囲のうちでした。ま、ほりけんによる評を
待ってからで良いかなと。一応期待の作品。なんせジャンピングフラッシュを
作ったメーカ(EXTRAだよね)の製品のはずだから。

>>「げぇむぼおい」って、しょうがくせいとかが、こうえんでむかしやってたあれですね。
>>「えきしょうがめん」のやつでしょ。
>>「ういざぁどり」ってゆうめいですけど、いちどやらしてください。
>>>  電車でWizardryをしているきょうこのごろなのであった。
>>これは、けっこうめだちますよね。^^;)
>>「おと」とかだしてます?

 目立つかどうかは別として、電車で音を出せるもんかい。(^^)
 「GAME BOY」も現在は「GAME BOY pocket」ってやつが主流で、ことのほか
小さい。電子手帳の大きさにはなった。
 「Wizardry」はちょっとやるって程度だと面白味を理解するのは無理と思う。
序盤戦は地味に地道にレベルを上げないととにかくいきなり死ぬ。死んだらそ
のキャラクタはもう死んだまま。そこいらのなまっちょろいRPGとはかなり違
う。リセット技が前提のゲームだ。
 迷路もシンプルで、ほぼ目印がないので、簡単に迷う。迷ったら城に戻るの
はかなり難しい。
 少なくとも私は「Wizardry」を人に勧めるなんてことはしない。明らかに万
人向きのゲームでは「ない」からだ。元祖硬派RPGといえる。硬派も何も全て
のPRGは「Rogue」と「Wizardry」の発展なのだが。

>>ところで、こんしゅうあそびにいっていいですか?
>>すか?
>>すか?
>>すか?

 了解。

Takeshi Yoneki

 Linuxをmonadoに再び入れようと画策している。
 bare.iを元にしたブートディスクで何の問題もなく起動する一般的システムなのだが、やはりSound BalsterとSCSIボードを有効にしたい。ということで、カーネルの再構築(リコンパイル)だ。
 make configで設定を決めて、make dep; make cleanの後、make zdiskでの長いコンパイルを経てフロッピーにシステムが作られる。ここまではいいのだが、これで起動すると、Moduleを云々する部分でunresolved symboleとかなんとかでエラーだ警告が表示される。普通には使えるのだが、何がダメになってるかは完全に不明。カーネルと別モジュールになってる部分が必要ないのかもしれない。
 rc.modulesを実行させないようにしてみたが、何か問題があるのではと不安だ。

1997.07.29

 かつてのMacintoshの優位な点はなんだったろうか。
 パソコンで唯一のGUIだったという点は、もちろん特筆に価する。グラフィカルにユーザとやり取りすることが重要なアプリケーションは多い。ページレイアウトはグラフィカルに扱えなければ、非常に煩雑な作業だろう。音楽のグラフ表示もそうだ。もちろん慣れてしまえばCUIの方がスピーディーに作業を進められる。Roland MCシリーズやカモンミュージックのシーケンサはそういった業務用シーケンサー最右翼だ。
 グラフィカルなアプリはPC(IBMでもNECでも)でも可能だったが、OSがその機能を持たないため、開発が大変な上に、アプリ間の操作性の統一もなかった。どのアプリを使っても、UIが基本的に統一されているのが革新的だったわけで、グラフィカルであることより重要な点だと言える。
 実はもっと重要な点がある。
 System 7の登場(1991年)以降Macintoshで扱えるメモリサイズはそれまでの8MByteという制限を解消した。積めば積んだだけメモリを使えるという環境は明らかにMacintoshの優位な点であった。そもそもPCでは8MByteのリニアメモリさえ不可能だったのである。何気なく扱えるリニアなメモリはPCではWindowsNTが登場するまでなかったし、Windows95が登場するまでは一般には普及しなかった。
 Plusと同時期のPCはIBM PC/ATとPC-9801 VMである。Plusは4MByteまでメモリを増設できるため、かなり長期間実用に耐えた。IBM PC/ATとPC-9801 VMはリニアメモリを可能にするOSは搭載できない。80186や80286ではそもそもMByte単位のリニアメモリアクセスはできない。
 80386アーキテクチャを真に活用したOSが登場することによって、メモリ環境におけるMacintoshの優位な点はPCに追いつかれた。そういう意味でWindows95は画期的であった。ともかくMacintoshの重要な優位点を引きずり降ろし、さらにはMacintoshの持っていないメモリ保護までサポートした。
 個人的にはLinuxやFreeBSDなどのPC-UNIXの登場で、くだらない要望であった「セグメントのない世界」「リニアなメモリ空間」「真のマルチタスク」「メモリ保護」が実現されて、やっと「本来あるべき姿」になったと思っている。少なくともメモリサイズをKByte単位で気にする必要はない。開発環境としては良い事尽くめだが、MacintoshやWindowsのように手軽な環境とは言えないのが残念。X-WindowのやぼったさはWindowManagerを拡張した程度では消えないし、やはりFinderやExplolerのような、OSと密接に絡んだファイラがないことで、ファイルの移動等で相変わらず直感的な操作が不可能な点が惜しい。
 UNIXをベースにした判り易いGUI OSが必要かもしれない(Rhapsodyのことか?)。

1997.07.31

 前の会社の同僚がゲームを持ち込んできた。
 期待の新作PS版「攻殻機動隊」は、ムズい。かなり難しい。敵が硬いのが原因だろうし、あと、自分の撃っている弾が当っているのかどうかがあまり一目瞭然とはいえない。ともあれ評価はもっとやってみてからにしたい(まだ投げてないぞ)。
 やらないって宣言してた「ファイナル・ファンタジー・タクティクス」のゲーム画面を見て驚いた。まるで「タクティクス・オウガ」の新作じゃんか。スクウェアがクエストから人材を買ったのか、クエストからスピンした別会社からソフトだけ買ったのか、実は全く無関係なのかはわからない。でも、これ、オウガシリーズ第3作と言っても良いゲームだ。ただしキャラクターは全部FF化されている。
 「ファイナル・ファンタジー・タクティクス」は「タクティクス・オウガ」に比べればかなり易しく(ひたすら死ぬのを生還らせるという煩わしさはFFシリーズとしてのお約束?)、また、ストーリーもマルチではなく一本道のようで、ともかく皆が終らせることができるようになっているそうだ。そのあたりがスクウェアの良い点でもあり悪い点でもあるんだろうね。

1997.08.01

注釈:
 雑誌「ゲーム批評」を紐解くと、スクウェアがクエストから人を買ったハナシが(批判的に)載っていた。批判していたのはワープの飯野氏である。「ファイナル・ファンタジー・タクティクス」はまさしく「オウガシリーズ」の第3弾なわけだ。
 「ファイナル・ファンタジー・タクティクス」を紹介しているゲーム雑誌の多くに「オウガ」のことは書かれていない。スクウェア側がなんらかの圧力をかけていると推察される。
 また「チョコボの不思議なダンジョン」の記事にはチュンソフトの中村氏の名前はあっても「トルネコ」とか「シレン」という言葉がない。「不思議なダンジョン」であって「不思議のダンジョン」ではないところが非常にパチもん臭さを感じる。このシリーズは大好きなんだがスクウェア化されたら正直いやだなぁ。

 LinuxマシンのalephにCD-ROMの辞書(大辞林)を置いておき、各クライアントから見れるかどうかやってみた。
 Sambaで/cdromを公開したところWindows95 + DDwinでは何気なく動作した。なかなか具合が良い。ところがnetatalkで/cdromを公開してもShokendaiでは見れなかった。idora(Macintosh 6100)のCD-ROMに入れて公開したところ、ethica(Macintosh 8500)からきちんと見れた。ということはShokendaiはネットワークドライブでも本来読めるわけで、こうなるとnetatalkが怪しくなる。alephのLinuxはカーネルの再構築もしてないので、そのあたりをきちんとしてからの方が良いかもしれない。monadoのLinuxでチェックしてみる手もある。もう一回やってみよう。

 AT互換機のMS-DOSで動作するfMSX(fMSX自体は様々なプラットフォームで動作する)でMSX2用「Wizardry」ができるかやってみた。
 どうもfMSXではデュプリケートディスクを作れないのだが、本物のMSX2マシンで作ったデュプリケートディスクを使うと、きちんと動き出した。「Wizardry」のマスターディスクはコピープロテクトされており、単純にはディスクイメージをHDDに作り出せないが、デュプリケートディスクはディスクイメージをHDDに作れ、実際のゲームはHDDを使って進めることができる。
 ところがどうにも快適とは言えない。もともとMSX2版「Wizardry」は、なんとも動作が緩慢で、ただ単に遅いのか、入力待ちしているのかがなかなか判別できない。FC、SFC、GBでのサクサク動く「Wizardry」を知っていると耐えられるものではない。
 この実験の過程で、引っ越してきて初めてMSX2に電源を入れた。だいぶヤバかったドライブBのフロッピー装置が壊れていることに気がついた。日付や設定を保持するバッテリーもとっくに切れている。いよいよ粗大ゴミの日が近いことを確認。

1997.08.04

To: Yusuke Yamanaka
Subject: new is malloc
Date: Tue, 05 Aug 1997 16:07:29 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>...
>>どうもnewの動作がよくわからないです。
>>記憶領域の動的割りつけを行うということなんですよね?
>>(僕の持ってる本にはこれ以上のことが書いてないんです)
>>...
>>newはmalocと少しニュアンスが違うんでしょうか?

 newはmallocそのものであり、実装は開発環境に依存。実際VC++では最終的
にHeapAllocに還元されるハズ。
 例のソースは、多少書き間違いを直しただけで、問題無く動作する。コケる
ことはない。だから問題は
  「全然別のところにある」
と考えるのが妥当。

 もちろんnewも失敗することがある。デカすぎるメモリの要求は失敗もチェッ
クしなくてはいけない。そうでなくてもメモリアロケーションの管理領域が破
壊されるなんてことが起きててもnewは失敗する。とんでもない番地を返すか
もしれない。

 ともかくnewの戻り値をチェックしてみた方が良いのじゃないかな。メモリ
破壊が起きていた場合、バグ取りはだいぶシンドイとは思うぞ。

Takeshi Yoneki

To: Yusuke Yamanaka
Subject: the end of Apple
Date: Thu, 07 Aug 1997 13:31:20 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>アップルとMSがなにやら提携したそうで・・・
>>エクスプローラはMSにしては久しぶりに良いソフトだとは思いますが、
>>これが標準になっちゃうっていうのはどんなもんでしょうか?
>>メチャメチャ軽いサイバードックがあればそれが一番なんですが。
>>(本当に危ないのはアップルよりもネットスケープという話もある)

 IEなんてもんが標準になるなんて、ちと論外なんだが。
 安定しないNavigater以上に安定しないのがInternetExplorerで、以前のバー
ジョンでは0番地書き込みをしてると発見した瞬間にゴミ箱行き。
 そうでなくてもいろいろ問題があるのはウチの会社の中村さんの連載ページ
でも読んで知ってくれ。
http://www.softbank.co.jp/pcweek/column/onthemove/index.html

 外見がとんでもなく下品になってしまったMacOS 8に戸惑いを感じる私は、
これから立ち上がるBeOSに期待をかけることになる可能性大。
 何が下品って、アイコンが斜めすぎて、判別性が明確に落ちるんだ、これ。
フォントフォルダとフォントスーツケースが区別しにくいよ、実際。
 昨日、MacTechJapanに付属してきたBeOSをインストールしたけど、同じ斜め
でもこっちのほうが断然格好良いなぁ。あとは日本語の入力さえできればなん
とかなろう(日本語の表示はフォントさえあればできる)。

>>今週号のジャンプはマガジンに発行部数で負けたらしいですね。
>>これも歴史的な事件らしいです。今週だけ特別な企画があったわけではないんですよね?
>>マンガは基本的に読まないのでどういう状況になっているのかいまいち理解に苦しみます。
>>単純にジャンプがつまらなくなったのかしら?

 ジャンプよりマガジンの方が面白い(というか読める部分が多い)と思った
のはだいぶ昔だ。マガジンが売れてるってのは、ジャンプが売れたときの状況
と現在のマガジンの状況が似てるってことなんじゃないか? どのみち金田一
少年があるからこその部数なんだろ。あれ、一番つまんないんだが。絵が嫌い
だしなぁ。
 ジャンプは今、鳥山明の連載がないのが痛いんじゃないかな。鳥山作品は嫌
いだけど。

 購買者の欲しがるものをまんま提供するって手法(コンビニ手法、またはジャ
ンプ手法と私は命名してる)は、一時的には良くても、最終的には市場を荒ら
すんだよね。
 写真週刊誌の低迷(新潮社の責任だ)。アイドル歌謡曲の低迷(秋本の責任
だ)。テレビアニメの低迷(業界全体かなぁ)。
 マンガも一時期の勢いはないそうだ。そりゃま本宮ひろし的黄金パターンの
マンガばっかじゃ皆飽きるよ。集英社の責任だ。
 ゲームも現在は「ギャルゲー」という蔑称のついた「美少女モノ」によって
市場が荒らされつつある。これはセガも責任がある。

 金儲けを否定はしないけど、コマーシャリズムと文化ってのは、ほどほどに
折り合いを付けないとイケないんだよね。

Takeshi Yoneki

To: Naoki Maruyama, Ken'ichi Saito, Toshinobu Shibuya, Haruko Asatsuma, Satomi Yoneki
Subject: Onsen Eva^He
Date: Fri, 08 Aug 1997 12:19:18 +0900
From: Takeshi Yoneki

#このメールは丸山、斎藤、渋谷、朝妻、米木里美への同報です。

 米アップルが米マイクロソフトとの大胆な技術提携と資金協力を発表して騒
がしい今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 明日は温泉です。今日は温泉エヴァもといイブです。精神汚染です。先週映
画見てきました。テレビ版は春にマルさんちで一晩で見ました。テレビ東京で
の深夜の再々放送も全部見ました。マルさんちで発見できなかったウイルス話
もちゃんと見ました。あれ見てないと映画で理解しにくい部分があったかもし
れませんでした。映画はきちんとテレビの延長で描かれ、しかもテレビ版の25、
26話を踏襲しているという離れ業。これで馬鹿評論家の馬鹿大塚英二の馬鹿さ
かげんが馬鹿証明された馬鹿です。

 ジョブスとゲイツは元々仲が良いというハナシもあります。ジョブスがアッ
プルにいた頃、当時の新製品のマック市場を立ち上げるため、ゲイツに協力を
申し出たという過去があります。その煽りで、アップル社内で開発を進めてい
たBASICの開発を中止したはずです。それでマックの得たのはExcelとWordです。
かなり重要なアプリで、成功した取り引きでしょう。
 ジョブスとゲイツは、はっきり言って同じ穴のムジナで、まだパソコンの市
場が存在しなかった頃から盟友として、ライバルとして、業界を作っていった
わけです。商売はゲイツの方が上でしたが。
 ジョブスがマックの主導権を握った今、ゲイツに協力を要請するのは、ジョ
ブスにとっては自然な考えなのかもしれません。抑止力としてのエリソンもい
ますから。
 でも未来の事は誰にもわからない。

 え〜、なんだっけ。あ、温泉だった。温泉温泉。

Takeshi Yoneki

 PM8500の導入で専用シーケンサになったIIcxをきちんとやっとシーケンサとして使った。
 約3年ぶりくらいの音楽作品制作である。タイトルはまだない。
 IIcx + System 7.5.5 + JLK + Master Tracks Pro 6はきわめて安定している。こんなに安定した環境での作業は初めてなんじゃないかな。まあ、前作はまだPlusが専用シーケンサだったわけだから熱暴走やらなんやらで非常に不安定な中での音楽作品制作だった。Classic IIを使えば良かったんだが、Classic IIとMaster Tracks Pro 4.5の相性が悪くMIDI Managerを必要とするため、Plusを置き換えることができなかったのだ。まあ、その後Plusが使用に堪えなくなり、あきらめてClassic II + System 6 + MIDI Manager + Master Tracks Pro 4.5を専用シーケンサーにしていたのではあるが。ようするに長らくシーケンサを動作させる良い専用環境がなかったのであった。
 贅沢なハナシに聞こえるかもしれないが、メインで使うコンピュータとシーケンサー向けのコンピュータは別にしている。音楽制作で使うコンピュータはオーディオと楽器群の近くにあり、メインマシンはそれとは独立している。プログラミング環境とオーディオと楽器群をまとめ上げるような配置にできれば1台でも十分であろうが、それをする気はない。シーケンサはモデムポートとプリンタポートを占有しAppleTalkとも共存できないため、使い勝手から専用機化が望ましいからだ。前準備は少ないほうが良い。
 Classic IIの時代に比べ、まだしも贅沢なことができるので、試しにOMSを通してシーケンサを使ってみたが、全然安定しなかった。原因は他にあったのかもしれない。
 今回はシーケンサ内蔵ドライバでやっている。で、安定している上に、処理速度に不満がない。そもそも音楽の演奏情報なんて、たいしたデータ量じゃないってことだ。サウンドを直接扱うとなるとだいぶキツいとは思うが、それは専用サンプラーで賄う。HDレコーディングが欲しくなったら、むしろMDMTRにするだろうな。
 SonosphereのSamplifierというソフトがある。マックのAIFFファイルをRoland S-760に転送してくれるのだ。もともとCDクオリティのファイルだともちろん綺麗に再生される。これを使ってCD-ROMの「GM楽器図鑑」からピアノデータを転送し、S-760向けピアノデータにして使った。なかなか音が良い。YAMAHA SY77のピアノの音に飽きているだけかもしれないのだが。
 Samplifierを使った転送もすんなりいったわけではない。どうにもS-760が受け取ってくれなかった。Samplifierのバージョンを下げると動きだしたので、なんらかのレベルダウンではないかと思っている。

1997.08.20

注釈:
 楽曲名は「デバッグの愉悦」に決まりました。

To: Satomu Yoneki
Subject: =?ISO-2022-JP?B?GyRCJGgkNyRoJDcbKEI=?=
Date: Thu, 21 Aug 1997 18:45:15 +0900
From: Takeshi Yoneki

メールは回復したようだね。よかったよかった。
例のネズミ講、ポイントポイントに合法合法って主張しててかえって危険を匂
わしてるね。

Takeshi Yoneki

 まあ、つい半年前までメインマシンとして使っていたマックを専用シーケンサにしているので、快適なのはあたりまえ。IIcxとはいえDayStar PowerCache 030 50MHzを入れてあるし、HDDも昔に比べれば高速なものを使っているので実質的なパフォーマンスはIIfxに匹敵する。
 オーディオボードを入れればデジタルレコーダにもなるんだろうが、もはやNuBusのオーディオボードなんて手に入るとも思えない。デジタルレコーダは専用機が良かろう。
 結局オーディオ情報を扱うのでなければ、音楽を制御するのにたいしたCPUパワーが必要なわけではない。専用機のRoland MCシリーズはZ-80を積んでたってのは有名なハナシ。マックの場合はOSが重過ぎるというだけのことだ。
 本当はClassic IIでまともにシーケンサが動いてくれるのが一番良いのだが。つくづくMaster Tracks Pro 6がSystem 7以降でないと独自ドライバで動作しないことが恨めしい。

1997.08.21

To: Reiko Murayama
cc: Sony
Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCO0Q9azgrSXEkJBsoQg==?=
Date: Wed, 27 Aug 1997 11:47:06 +0900
From: Takeshi Yoneki

 もうなんというか、秋な気候ですね。
 先日の日曜日(東京大雨の翌日)、この機会を逃したらもう今年は行けない
ということで、豊島園プールに行ってきました。海とかプールとかは90年代
になってから最初なんじゃないかなぁ。

 来週は2日ほど大阪です。実は泊りの出張は仕事を始めてからやったことが
なく、ようするに初めてです。仙台も日帰りだったし。

 奥山さんによろしくお伝え下さい。

Takeshi Yoneki

 ともかく實篤のカラー化を始めた。
 一部のユーザからのツールバー要求はあったのだが、そもそもツールバーの嫌いな私は当面実装はないとしてすごしてきた。でも、最近良く考えると、「スペース」やら「リターン」キーでの動作をマウスだけでやろうとすると複数動作の組み合わせになっていることに気がついた。大方の操作をマウスだけで行うのはそもそものマックのコンセプトだったように思う。そこで、ツールバーを用意しようと思った。
 以上が後づけの理由。実際は「なんとな〜くアイコンを並べたいなぁ」「バックグランドカラーを設定できるようにしてあげたいよね」「Mac OS 8で使うと見た目のバランス悪いよなぁ」あたりだ。
 そこで具体化だ。ツールバーはアイコンを並べる形にしたいと思っていた。グラフィックソフトのツールバーというよりはナビゲーションコンソールとでも言うべきか。アイコンバーが妥当だろうな。アイコンのクリックこそがマックの神髄な気がする今日この頃。

 ナナメのフォルダやら書類は視覚性が著しく落ちるので明らかな改悪ですぞ。
 NeXTStep程度のフォルダの大きさとナナメさなら問題無く、BeOSのフォルダはナナメでも視覚性が良く格好も良いので、単純にAppleのデザインがダサダサなだけかもしれない。
 アイコンを大切にしなくなったらマックはオシマイですぞ。

 そんなわけで、アイコンを並べた。普通のツールバーサイズをサポートするためスモールアイコンにもできるようにした。ま、多くの實篤ユーザはこんなもの使わないんだろうけどね。
 アイコンは実際単純にリソース上でもアイコンなので、リソースのアイコンを取り替えるだけでかなりイメージが変更できると思う。
 實篤でなく褌でだったかもしれないが、PowerBookユーザからバックの色を変更できるようにできないか?といった要望があった。たしかPowerBook 180cだったと思うが、白がキツすぎるそうだ。
 褌のカラー化はやったので、同じというか近いことを實篤でもサポートだ。
 全体のカラーを特定の色にすると、なんともダサダサなので、ここはやはり工夫が必要。ちょうどMac OS 8との親和性の件もあるので、私の大嫌いな「見た目3Dパネル風」をするしかあるまい。
 ともかく見栄えの大改造をした實篤は、もはや従来の實篤と同じには見えない。まだ新機能はないのでプログラム機能的には全く同じなのだが、メジャーバージョンを上げたくなった(^^)。
 メジャーバージョンアップに相応しい機能強化を考えなくっちゃ。

1997.09.01

To: Yusuke Yamanaka
Subject: pleasure of debug
Date: Thu, 04 Sep 1997 12:29:20 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>自宅でやるプログラミングはある種娯楽的な

 世の中プログラマは多いけど、サラリーマンである以前にプログラマという
のはやはり少数派だ。みんなお仕事としてプログラマやってる。そういう人に
とっては「セールスマン」って部分が「プログラマ」になってるだけ。特に富
士通は本来「コーダ」とでも呼ぶべきものを「プログラマ」と呼び、「プログ
ラマ」と呼ぶべきものを「SE」なんて呼んでいる。プログラマがプログラマ
としての自尊心を保てないわけだ。最低だね。

 サラリーマンである以前にプログラマな人達に共通するのは「デバッグの愉
しみ」を知っていること。

 そういう意味では娯楽的なんだろうが、だったら仕事だって娯楽だ。好きだ
からやっている。好きなことばかりじゃないけどね。私にすごくつまらないこ
とさせようとした会社は昨年辞めた。

 SONYでの開発は今思うと夢のようだった。その当時でさえ、あんなに恵まれ
た環境で開発するなんて、今までなかったし、今後もなかろうと思っていた。
 環境ってのは人も含むからね。プログラマ人種も美人もいた。

>>現段階でしっかり習得しておくべき事

 ライブラリの持ってる機能を使うだけでなく、どうやったら実現できるかは
やってみないとねぇ。双方向リストのアクセスなんかは基本的なアルゴリズム
なわけだから、CStringListを使うだけでなく、似たものを作ってみるのが良
いと思う。
 バグの発生しにくくなるコードの書き方の研究とかね。

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デバッグの愉悦
Words & Music Takeshi Yoneki

動かない動けない動こうとしない
クラスの中誰かがヌルで消し去る
シンタクティクスは素通りで
セマンティクスが読めなくて
ポリモフィズムが裏切るアルゴリズム

キミをデバッグしよう
ボクがデバッグしよう
フラグを書き換えればコアを吐き出す
キミをデバッグしよう
ボクがデバッグしよう
カーネルを騙せたならコードが見える

止まらない止まれない止まろうとしない
プロセスが何かにスリ替えられる
インスタンスはパージされ
メソッドが呼ばれず
インタラプトが効かないアルゴリズム

キミをデバッグしよう
ボクがデバッグしよう
フラグを書き換えればコアを吐き出す
キミをデバッグしよう
ボクがデバッグしよう
ロジックを黙らせたら世界が開く

Copyright (C) 1997 Takeshi Yoneki, OSTRACISM CO.
1997.8

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Takeshi Yoneki

DOSでEtherCard附属のPacket Driverを使って、NCSA Telnetを起動したら、きちんと
接続できた。こんなに簡単にDOSでtelnetできるとは知らなかった。
次はMegahertsの方を調べよう。
これはDOS版のNCSA Telnetを使ってalephにログインして書いている。

1997.09.10

 ur(DEC HiNote Ultra)にメモリを増設したのは5月だったか。以降どうにも不安定になった。やはりメモリのスピードに追従できないのか。ノートってのはこれだからなぁ。最初の段階で先を見越して増強しておかないとパーツが手に入らなくなる。
 そんなわけで、Windows95をurから消すことにした。メモリもハズしてDOSで運用する。Linuxでもいいのだが、たぶんLinuxで動くと確認されているSCSIカードを用意しないとインストールは難しそう。もちろんCaravelleのSCSIカードは動作確認されていない。
 だいたい、urを主に使うのはお姉ちゃんだから、Linux入れてもやりたいことがなかなかできないと思う。LinuxにはVzもWXもWTERMもないわけだから。
 お姉ちゃんの要求としては、おうちLANとPPPが加わっている。ま、おうちLANのサーバはLinux + Sambaなので、たぶんDOSのLAN Managerではアクセスできないだろう。残る方法はTCP/IPとなる。結局はftpとtelnetとmailができればいいだけだ。

 そもそもDOSでまともにTCP/IPが使えるとは思っていなかったが、探すとあるもんだ。http://www.naoe.hiroshima-u.ac.jp/staffs/hirata/pc-tcpip/ が実に詳しい。
 アライドテレシスのPC/TCPというパッケージがあるそうで、これを買ってくるのが手っ取り早い。フリーで揃えるとなるとPacket Driverになる。
 Packet DriverはPC/TCPの使っているドライバだが、NCSA Telnetや渡辺さんのD-Mailなどが対応している。TCP/IPの層はアプリケーションが抱えることになる。
 monadoで使っているNE2000互換NICのドライバフロッピーにはPacket Driverがちゃんと入っていた。試験的に設定するとNCSA Telnetがちゃんと動いて、alephにログインできた。2.3.06は動くが2.3.07は動かない。何が原因かは不明。ftpも動いた。lnet(Tiny Telnet)は動作するが終了後文字が全く見えなくなる。なぜだろう。

 urのNICのドライバフロッピーにはPacket Driverはないため、NDISドライバを経由して使うDIS_PKTというドライバを使わなくてはいけない。これもmonadoで試験した。動く動く。しかしこれだとだいぶメモリが苦しいなぁ。
 PPPはEtherPPPというドライバがあり、これがPacket Driverになる。これを使っての実験はまだだ。今夜やろう。urでの実験環境の整備(とバックアップ)もしなくちゃ。

 まとめ
Application - Packet Driver - NIC
Application - DIS_PKT(Packet Driver) - NDIS Driver - NIC
Application - EtherPPP(Packet Driver) - Modem

1997.09.11

 ur(DEC HiNote Ultra)の設定をすべく起動させる。Windows95が起動するはずだったがエラーが出て起動できない。何度かやるが、一度セーフモードで起動できたきり、もはやセーフモードでも起動できなくなった。まあしかたがない。urとmonadoをInterLink(シリアルファイル転送)でつなげてバックアップだ。
 お姉ちゃんに拡張メモリを抜いてもらい、urのハードディスクをフォーマットし、いよいよDOS 6.2のインストールだ。抜いたメモリはかなり強烈に熱を持っていた。メモリの型番からして60nsのようで、たぶんこのHiNoteは70nsのメモリでないとうまく動かないのだと思われる。旧式だからねぇ。もはや手に入れにくいようだ。中古市場にあるものかどうか。
 DOSのインストールはもちろん問題なく、拡張メモリを抜いて以降、変なコケかたは全くしなくなった。本来の安定した環境に戻った。DOSだと8MByteもメモリがあっても使い道がない。

 SystemSoft(PCMCIA関連ツールの米国メーカで、大戦略のメーカとは別)のユーティリティを入れてからLAN Managerをインストール。3COMに買われたUS Roboticsに買われたMegahertzのモデム兼イーサネットのPCMCIAカードにはPacket Driverが付属しないので、DIS_PKTを使ってイーサ接続することになる。その際付属のNDISドライバだけではダメで、LAN Managerの環境が必要となる。DOS向けLAN ManagerクライアントはWindows NT Serverに付属する。米Microsoftのサイトからもダウンロードできるそうだが、確認はしていない。

 LAN Managerクライアントは特定の古めかしいNICのインストールしか対応していないので、とりあえずはNE2000でも選んでインストールする(EtherLink IIIすらない)。で、再起動せずにMegahertzのNDISドライバを組み込み、PROTOCOL.INIをMegahertzのドライバ向けに書き換える。Megahertzのドライバのエントリはドライバフロッピーに入っていた。ま、これがないとどうにもならないのだが。
 PROTOCOL.INIのMegahertzのエントリにIRQやI/O Addressを指定する部分があるのだが、カードがどう設定されているかわからない。フロッピーにあるDIAGNOSE.EXEを使ってもわからなくて、LANドライバが入ってないと設定は表示されないみたいなことを言う。そのLANドライバ向けに設定を知りたいのよ。どうなってんの?
 とりあえずリブート。一発で認識するはずはなく、IRQが貰えないとかいう。まさかと思ってPROTOCOL.INIのIRQを5から10に変更すると、今度はアクセスに使うメモリ番地が貰えないとかいう。D000だったのをD800に変えると文句を言わなくなった。まさかと思ったがDIS_PKTを入れて、NetBEUIをロードすると、誰も文句を言わない。NCSA Telnetを起動するとメモリが足りないらしくエラーになったが、コンベンショナルメモリを開けるべく設定を見直してから再びNCSA Telnetを起動するとalephへのログインプロンプトが表示された。ああ、あっけない。
 MegahertzのカードはドライバがIRQやらI/O Addressを決定できるようになっているようだ。固有の設定という考えはないのね。ふうむ。PCMCIAってこうなのかな。PnPをまともにやろうとするとそうなっちゃうだろうけどね。

 ついにDOS on urでTCP/IPアプリが使えるようになった。なぜかlnetが終了しても文字が消えるなんてこともない(DOS 6.2だが、日付が違うバージョンだからか?)。InterLinkに比べftpの速いこと速いこと。monado側のwarftpdというWindows95向けftp daemonの設定に手間取ったけどご愛敬。

 EtherPPPは次の課題。

1997.09.12

 台風19号が接近するなか、無事大阪旅行から帰ってきた。大阪の紀伊国屋で「HAL伝説」という最近評判の単行本を買い、新幹線で読もうと思ったものの、しっかりグースカ寝てしまった食い過ぎの私であった。

 實篤のアップデートをそろそろ準備しようかと思う。あとは新しい機能のAppleScript対応だ。追加保存機能にメソッド名を付けて提供することになる。「save append」あたりが妥当だろうか。複数単語の動詞での問題はないよね。
 保存のログ化と追加保存機能、および削除方法の指定により、ログの管理がしやすくなるのではないかと思う。もちろんAppleScriptによりカスタマイズするという前提でだ。現在閲覧しているログを指定の保存用ログに追加するのも難しくないだろう。サンプルスクリプトを書かなくては。

1997.09.16

 1989年発行の「Macintosh活用ハンドブック」(IQ出版社・別冊インターフェース)という本がある。あったというべきか。そこにダニエル・ストリビという人の書いた「漢字TalkとSystem 7.0」というコラムがあり、グレースケールフォント(グレー・レベルを利用した漢字表示)のアイディアが述べられている。
 初めてこの記事を読んだ頃Plusユーザだった私は、完全に無関係の世界のハナシと思っていたが、いつかはこうなると信じていた。でもいかんせんカラー環境の高い時代だった(その別冊にあるパスカルの広告のIIcxは100万円である)。ジョブスは再びこういう値段に引き戻そうという考えなのかと思うと悲しいが、その件は後ほど。
 ストリビ氏は、アップルがグレー・レベルを利用した漢字表示を組み込む予定を持っていないことを嘆くような記述をしているが、Acrobat 3.0やHUNDOSHI-EDIT 2.0でのグレースケールフォント表示を見るとわかるように、とても1989年当時のマシンに耐えられるような処理ではない。結局はPowerPCやPentiumの能力を必要とする応用だったのである。
 ずっといつかは実装したいと思っていたが、PM8500を手に入れるまでは完全に忘れていた。
 ま、また謎な機能がひとつ増えたということで。

1997.09.23

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「読まなくてもいいよ17」
OSTRACISM CO.
OSTRA / Takeshi Yoneki