2日目 −ハイデルベルク−


今日は1日かけてハイデルベルクを廻る予定。7:30には起床し、シャワーを浴びて早速、8:30過ぎにホテルを出る。
天気は曇り。おまけに、いかにも雨が降り出しそうな天気だ。しかも、外はまだ暗い。
スペインに行ったときもそうだったのだが、ヨーロッパの日の出は日本に比べてやたら遅い。今回も曇っているせいもあるのだが、9:00近くになってもまだまだ暗い。

雨だけは降らないでくれよと願いつつ、まずは“ハウプト通り”を通りぬけて、ハイデルベルク1番の見所“ハイデルベルク城”へと向かう。
とりあえず、朝飯を食べていなかったので、通り沿いにあるカフェでサンドウィッチをテイクアウトし、食べ歩き。
しかし、ドイツのサンドウィッチは美味しい。もちろん中身のハムやチーズも美味いのだが、まずパンが美味い。日本のような柔らかいパンではなく、全体的に固いのだが、食べ応えがあるし、不思議と食が進む。
親父も相当気に入ってたみたいだ。

“ハウプト通り”を真っ直ぐ抜けると“マルクト広場”という広い広場に出る。この日は土曜日だったので、ちょうど朝市をやっており、朝から地元の人達で賑わっている。


上の画像の左側がハイデルベルク城、右側がハイデルベルク旧市街


それを横目に見ながら、城へと向かうケーブルカー乗り場へと向かい、往復切符を買って、車内へ。
実はイタリア、スペイン、ギリシャでもケーブルカーに乗る機会があり、特にイタリア(コモ湖)のケーブルカーからの眺めにはかなり感動したりもしたのだが、今回のケーブルカーは3分としないうちに丘の上に到着してしまうぐらい短く、かなり味気ない。
これなら歩いて上った方が良かったのでは?と少し後悔だ… なんだか少し損した気分である。

ケーブルカー乗り場を出ると、すぐ横に“ハイデルベルク城”がそびえ立っている。といってもそれほど大きな城なわけではないのだが…
まずは、城壁からハイデルベルクの街並を見下ろす。茶色に統一された建物とすぐ傍を流れる“ネッカー川”の景色は凄くきれいだ。
曇りがちだった天気はというと、途中ポツポツと雨が降ったりもしたのだがすっかりやんで、晴れ間が除いている。気温の方もトレーナー1枚で十分温かい。

満足するまで写真を撮り終えた後は、チケットを買って城の中へ。まあ、特段見るべきものはなかったのだが、それほどチケットが高いわけでもないので、入っておいても損はなかろう。
それに、ワイン好きな人ならば、有名なワインの試飲ができ、さらにその飲んだグラスも貰えてしまうので、いい記念になるかもしれない。
といいつつ、俺は朝から飲む気になれなかったので、遠慮しておいたのだが、今となってみると飲んでおけばよかったな〜とちょっと後悔…

城から出た後は、ぶらぶらと奥の方へ。しっかりと整備された芝の公園があるのだが、ここが結構な穴場。人はいないし、景色はきれいだし、すごく静かでいい感じ。
ゆっくりできる時間があるなら、ここで陽にあたりながら、本でも読みつつ、ボーっとするのもいいかもしれない。

1時間半ほどゆっくりした後は、(ケーブルカーの往復切符を買っていたのだが)歩いて街へと戻る。
上にも書いたが、ケーブルカー自体はあっという間に終わってしまうので、城への往復は徒歩で十分だと思う。ただ、距離が短い反面、急な坂道、階段が続くため、行きはケーブルカー、帰りは歩きというのがベストかもしれない。

街に戻った後は“マルクト広場”のオープンカフェで一休み。12:00前だというのに、廻りはほとんどビールを飲んでいるので、俺もつられてビールを頼む。
天気もいいし、とっても開放的。ヨーロッパに来た!って始めて実感した瞬間だ。
また、ここで飲んだビールがなんともいえない不思議な味で美味しい。オレンジリキュールが入っているらしく、ちょっと甘くてビールベースのカクテルみたいな感じである。でも、午前中に飲むにはぴったりの味かもしれない。

ここでゆっくりした後は、ネッカー川の対岸から景色を見るために、川にかかる“カール・テオドール橋”を渡り、そのまま“シュランゲン小道”と呼ばれる急な坂道を登って“哲学者の道”へと向かう。


左が“哲学者の道”から見たハイデルベルク城(手前に見えるのが”カール・テオドール橋”。右はハイデルベルク城から見た旧市街の風景


この“哲学者の道”とはゲーテを初めとする哲学者や詩人が実際に散歩をしたというなかなか由緒ある道なのだが、さすが高名な知識人たちがこの景色を見ながら物思いにふけったというだけあって、ここからの眺めも素晴らしい。川を挟んで見えるハイデルベルク城と街並は、また城から見る眺めとは違った良さがある。
ただ、この道に行くのにも急な坂を上らなければならない。しかもケーブルカーなんてものはないので、体力的にも結構きつい…

ところどころ休憩をはさみながら歩いたのだが、さすがに歩き過ぎたらしくふくらはぎはパンパン。さらに、ビールは飲んだが昼飯は食ってないので、腹はペコペコ。
ということで、とりあえず“哲学者の道”から新市街を通り、適当に昼飯を済ませてからホテルに戻って休憩することにした。
ちょうど“ビスマルク広場”でホットドッグやケバブのスタンドが出ていたので、ホットドッグと飲みものを買って、昼飯。日本を出発する前からずーっと食べたかったホットドッグをやっと初体験だ。
このホットドッグ、値段は確か1個180円ぐらい。別にレタスやオニオンが挟んでるわけでもなく、ただ単に朝食べたサンドウィッチのような固いパンにソーセージが挟んであるだけで、見た目的には結構貧相。
ただ、食ってみるとこれが相当美味い!パンが違うのか?ソーセージが違うのか?正直、美味い美味いとは聞いていたが、ここまで日本の物と違うとは思わなかった。
これを食べてしまうと、当分、マックのホットドッグなんざ食えない、っていうかあれはホットドックとは呼べない。

ホテルに戻り、2時間ほど昼寝をした後は夕飯を食いに旧市街へと向かう。今日はさすがに土曜なだけあって人通りも多い。どこのレストランもほとんど席が埋まっている。
いろいろ捜し歩いた結果、今回は「Biermuseum Zum Weissen Schwanen(ビーアムゼウム ツム ヴァイセン シュヴァーネン)」というレストランに入ることにした。
ここも英語のメニューがあり、観光客には便利な店である。
ここの売りはビールの種類が豊富なことらしい。確かにメニューにはずらーっと様々なビール名が書かれている。ただ、どれが美味いのかはメニューを見ただけじゃ分からないので、無難に「ハイデルベルグ・ピルスナー」というビールを頼むことにした。
飯の方はと言うと、俺はジャガイモのポタージュと、サラダ、それからラムのロースト。親父はコンソメスープと肉料理。どれも味の濃いものばかりだったが、基本的に全部美味しかった。
ビールを3杯ほど飲み、これで占めて二人で75DM。1人頭2,500円というところだが、まあ、日本と大して変わらない値段のような気がする。

レストランを出ると、21:30過ぎ。昨日はホント人通りが少なかったが、今日はこの時間でもお店はどこも混んでいる。
俺もまだまだハイデルベルクの夜を堪能したかったのだが、多少酔いも廻っているし、明日は朝が早いので真っ直ぐホテルに戻り休むことにした。

明日はハイデルベルグからローテンブルグへ移動である。



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