2000-4/27〜28
ROMA-NARITA

最終日 5月4日(木) ローマ:晴れ
カラカラ浴場
いよいよ長かったこの旅も最終日!きのう作製しておいしかった、パンにスクランブルエッグと生ハムをはさんでサンドウィッチにしたのを今日もむしゃむしゃと食べる。イタリアでとる朝食もこれが最後なんだなぁとカプ・チーノを飲みながらしみじみしてしまう。
部屋に戻って荷造りを済ませチェックアウト。旅行カバンが日を増す毎にヘヴィー級になっていて帰りが不安になるが荷物はホテルに預かっていてもらってはりきって出発。
今日は最終日にふさわしく晴天で気持ちが良い。まずはおととい行けなかったカラカラ浴場へ。
地下鉄に乗ってすっかり見慣れた駅に到着。同じ出口から出てここを左に行くとフォロ・ロマーノなのよねぇと言いながら右に右折。よく見ると「カラカラ浴場→」というような看板がしっかり出ていた。あれま。ずんずん歩いていくとカラカラ浴場競技場が見えさらに奥に目的のカラカラ浴場が見えてきた!
9時過ぎに順調過ぎるくらいに着いたのだけれど、またまた入口がわからずほぼ外周1周して入場料80,000リラ(約480円)を払って中へ。朝早いせいか観光客も私たちともう1組くらいしかいなかった。ここは1600人が一度に入浴できた場所で当時の床のタイルや井戸とかがあったがここで入浴していたと想像するにはちょっと難しかった。どこが脱衣所でどこが浴室なのかいまいちわからなかったし、男女一緒の混浴だったのだろうかといろいろ疑問に浮かんでしまった。中では工事をやっているところもあった。一瞬でも当時にタイムスリップできたらいいのになぁと思いながらここをあとにした。
入場券を一人で売っているお姉ちゃんが暇そうにゲームボーイみたいなのをしているのが妙に印象的だった。死ぬほど退屈だろうな、あんな小屋に一日中いたら。

名所12ヶ所目
最終日にもかかわらず最後まで観光を続ける私たちは一応最終目的地サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ教会へ(画像右)
ここはカラカラ浴場から歩いていけるのでブラブラと30分くらい歩いていたら到着した。ガイドブックに載っている「ローマ観光名所ベスト15」の中の一つである。だから行ったということもあるが最後まで欲張りさんなのだ。
ローマに関してはこの名所15のうち12ヶ所を見てまわれたので私なりにすっかり満足。ここはモザイク壁画が必見という教会らしいが本当に美しかった。イタリアに来てこれで何度目の教会になるんだよくらいな気持ちで入ったが、午前中の人の少なさやお天気も良かったせいかとても神聖な感じがした。
しばらく中を見てまわった後きのうも訪れたスペイン広場へ行くためにサン・ジョヴァンニ駅へ。駅の前にコインというデパートがあったのでちょっと中に入ってみることに。ミラノで見たウピムみたいな感じで女の子向けの店内はとてもかわいい洋服がたくさん売っていた。なっちゃんはそこでかわいいワンピースを見つけ試着をしたらとてもよく似合っていたので私も買っちゃえ買っちゃえと薦めて迷っていたみたいだが買っていた。私は地下の食器売り場で見つけたかわいい花柄の紙ナフキンを母のお土産に買ってみた。たぶん日本でも探せばありそうだけどお金が余っているしまぁいいや。


ローマのプラダったら
ようやくお店を出て地下鉄に乗りスペイン広場へ。
やはり何度見ても素晴らしい!つつじの花がスペイン広場にステキな彩りとなって美しく輝いていた。
さて本当の目的はきのうあまり見られなかったコンドッティ通りのブランド街へ。
まずはプラダから物色。ここのプラダは2階建てで2階へはガラス張りのエレベーターが店内の中央にあってとてもおもしろい造りになっている。ミラノやフィレンツェのプラダに比べて抜群の品揃えで、超プラダ大好き!っていう子にはたまらないと思う。サンダルの品揃えには驚かされるくらいたくさんあって迷いました。買えないけどね。
カバンに関しても色も種類も豊富でどれも見たことないものばっかりで思わず手にとってしまったらエラく気に入って買ってしまった。でもかーなーり迷って考えに考え抜いた末です。値段も驚くほど安かったし。言い訳がましいけど、念のため。なっちゃんも気に入ったカバンがあったらしく迷っていたので一度お店を出て向かいのグッチへ行き特に目を惹くようなものがなかったので再びプラダに戻った。考えているあいだに私も再度店内を見ていたら、すっごいかわいいプラダスポーツの財布を見つけ迷ってなっちゃんに相談したら財布は2つも必要ないでしょって止められたけど、でもでもかわいーんだもんって言って購入しちゃった。えへっ。
なっちゃんも気に入っていたカバンとお友達のプレゼントを買いホクホクしながらお店をあとにした。

こうして日記に書くと即買いみたいな2人に感じるかもしれないけどとっても迷って何度も手にとってみたし安い買い物じゃないからかなり慎重でした。とまたまた言い訳がましいかな。まぁいいさ、自分のお小遣いなんだしね。プラダで長居をしてしまったらすっかり13時を超えていた。13時過ぎにはホテルで荷物をピックアップして空港に向かう予定だったので、急いでホテルに戻ることに。


ス、スリの恐怖・・・。
昼間なのにエスパーニャ駅にはものすごい人がたくさんいて、ブランドの紙袋を提げた私たちは非常に浮いている感じがして居心地が悪く、いかにもっていう日本人になってしまっていてとても恥ずかしかった。
電車がホームに入ってきて、乗り込もうとしたら後からおばさんにグイッと押し込まれる形で乗り込んだ。なんかおかしいなぁと思って用心のために前にあるカバンをさらに抱きかかえようとするとカバンのチャックに手が伸びていてそーっとチャックを開けようとしていてびっくりした。慌ててカバンをグイッと引っ張って事無きをえたのだがあれで気づいていなかったら絶対やられていたに違いない。たぶんやったのは押し込んできたオレンジの服を着たばばぁと思うと無性に腹が立ち、前にあるカバンでもすろうとする神経が許せなかった。実際超恐かったけど狙われてもしょうがないかなぁという気もした。今まで何事もなくきたからどこが危険なんだろう、みんなが言うほどではないじゃんって思う時もあったが最後まで気を抜かずに用心しておいてよかった。一応未遂で済んでテルミニ駅に到着して私たちは駅前のバールで昼食をとることに。

私はカルボナーラと頼んだつもりだったのになぜかポモドーロが出てきた。でも時間がないのでなんでもいいやと思い急いで食べてコーラで流しこんだ。食べ終わるころお店のおじちゃんがカプ・チーノはどうか?と聞いてきて「いらない」と答えるとドルチェはどうか?と聞くのでまた「いらない」と答える。ちょっとお金のない子に思ったみたいで「時間がないからいらないんだ」と言い直すと、そうかそうかと納得してしばらくするとサービスでミニタルトみたいなお菓子をくれてそれを食べてお会計をしてもらった。(40,000リラ/2人=約2,400円)

帰国の途へ

AZ404 ローマ     16:45発→→→フランクフルト 18:50着
JL408 フランクフルト 20:50発→→→成田 14:55着(5/5)

空港には出発の2時間前に着こうとしていたのにすでに14時をまわっていた。ホテルに戻って荷物をピックアップして最終の荷造りをして急いでホテルをあとに。朝の荷物がさらに重たくなっていて駅まで近くても肩にくいこむほどずっしりする。アリタリアのオフィスで空港までの乗車券(16,000リラ=約960円)を買い20分ほどホームで待ち、14時50分発の列車に乗り込みたちまち曝睡していたら予定通り30分後に到着する。
急いでチェックインカウンターに向かい、荷物だけ預けてやっと一安心。搭乗まで1時間ほどあったので残っているリラでお菓子などを買ってからアイスを食べ一息いれたらやっと落ち着いた。わたしは7万リラくらい余っていたので両替所に行き両替してもらい、65,000リラが3,000円になって戻ってきてとてもホクホクする。両替できなくて戻ってきたリラで最後までしぶとくお菓子を買いほとんど使い果たせた!満足。
飛行機は定刻より45分くらい遅れて離陸。
サンドウィッチなどの機内食がでてきたが、食べたばかりなのでほとんど残し2時間後にフランクフルトに着陸した。
フランクフルトでは手荷物として機内に持ち込んだブランドものたちを免税しなければならずまたまたちょっと焦った。Tax Freeは最終EU国を出国する時に行うものなのでフランクフルトになる。チェックインを済ませ、免税で現金を受け取ると14,000円と7マルクが戻ってくる。7マルクが一体いくらかはわからないけど、嬉しくなりさっそく使いに売店へ。
7マルクでフランクフルトのポストカード2枚とグミなどのお菓子が買えたのでたぶん500円くらいだったのかな。残りの時間で顔を洗って、歯を磨いたりしていたら搭乗開始時刻の20時半になったのでいざ乗り込む。

私たちの席は30のC−Dとずいぶん前のほうだなぁと思っているとなんと私たちの座席はビジネスクラスにあたるではないか!
えーっとびっくりして何度も確認してもやっぱりそうだ、超ラッキー★
しかも半日近くのフライトをビジネスで帰れるなんて!とにかく嬉しくてはしゃぎまくった。
チェックインがローマでもフランクフルトでもぎりぎりだったからエコノミーがあいてなくてビジネスになったと思ったら、帰国後航空券を手配してくれたトモダチからメールがきて「席は30−CDで間違いなかった?」と書いてあったので多分彼が配慮してくれたのに違いない。それにしても優し過ぎる。一生トモダチでいないと、なーんて都合の良い時だけそんなことを思ってしまった。離陸の順番待ちで1時間ちかく遅れてのフライトだったけど、なにせビジネスだからそんなことは少しも苦にならず、ゆったりシートで新聞など読みながらのんびり待っていた。(いつもなら朝日新聞とか品切れで回ってこないのにたっぷりあった!)
離陸後は機内食が出てきて、それが終わると自分専用のテレビを肘掛けから引っ張り出し自分の好きな映画を好きな時に堪能した。映画は10本程度あったのだが、常に上映されているのでうまく見ないと途中から見て最初にもどるかんじでそこのところの改善がほしかった。まぁエコノミー価格であまり文句は言えないが。それでも映画を4本ほど見た。パッとしないものもあれば、ちょっぴり泣けたものもあったが「アンドリューNDR114」は絶望的につまらなかった。みんな見に行かないほうがいいと思う。でもなっちゃんは最後ちょっと泣けたという180度違う感想を言っていてびっくりした。

そんなこんなで帰りのフライトはあっという間に時間が経過してくれて日本時間の16時45分に成田空港に無事到着した。入国審査を済ませると久しぶりの日本でなんだか胸がドキドキした。やたらと重い荷物を受け取って一緒に旅のお供をしてくれたなっちゃんとお別れをして京成線の電車へと乗り込む。車窓から見る5月の景色は初夏の訪れを感じさせるほど爽やかでのどかだった。少ししか日本を離れていないのに日がまた延びたなと感じさせたほどだ。車内にいるたくさんの旅行帰りの乗客は皆、一様に満足げだが、疲れた表情をしており現実へと引き戻されていった。そしてわたしもその中の一人であることは言うまでもない。

あとがき

長〜い日記を読んでくださった皆さんありがとうございます。

今回の旅は今までの旅行の中で一番歩いたし、一番お金がかかったし・・と日記に書き尽くせないほど様々なことがありました。ベストシーズンのイタリアは本当に眩しいくらい輝いていました。雨にもたくさん降られましたが、日本にはない輝きを放っていたと思います。大枚はたいた甲斐あったかな?イタリアの素敵な街並みやおいしい食べ物を言葉で伝えるのは難しいことなんですね。改めて実感しました。感動したり、カンドーしたり、感激したり、カンゲキしたり・・と私にとって一つ一つ全て違った感じかたを体験しました。

今回の旅で毎日思っていたことは「ドラえもんの四次元ポケットがほし〜!」ということです。「どこでもドア」なんて贅沢は言いませんが、荷物が重すぎてしんどかった時は「スモールライトでこの荷物小さくしてー!」って思ったし、言葉が通じず歯がゆかった時なんかは「ほんにゃくこんにゃくを食べさせてー!」と思いました。ほんとにほんとに足が棒のようになった時は「バックトゥザフューチャーの空飛ぶスケボーがほしー!」と私たちは真剣に話していました。今回は完全な個人旅行だったためこのように感じた回数が多かったに違いありません。しかしイタリアの街を自分達の足でくまなく歩いて自分達の行きたい場所を目指すということはとても勉強になるし、ツアーでの「連れて行かれる」という感覚とは180度違うと思います。迷った末に辿り着けた時の感動は見るものもまた違ったふうに見えるものですね。また移動の列車の予約やイタリア語メニューでの料理の注文など、失敗も多々ありましたが私たちにとってはどれをとってもとても素晴らしい思い出で学ぶことがたくさんありました。

なによりこの旅行が成功したのはなっちゃんのおかげです。なっちゃんがいなかったら疲れて行くのを諦めていた場所もたくさんあったと思います。「もう二度と来られないかもしれないしね」という合言葉?でお互いがんばれたね。
どんなに素敵な国でも再訪というのは実際難しいものです。でもいつの日かまたあの素晴らしい街並みを目にできたらなぁ〜と思う反面、次はどこに行こうかなぁ〜と欲張りな私は思ってしまいます。
先日見た『ムッソリーニとお茶を』という映画はフィレンツェが舞台になっています。フィレンツェの街並みを見ただけで懐かしさに胸が切なくなりました。大げさではなく本当にです。「あーここ行ったよ、行った!」と何度も思いました。映像も内容もとても素晴らしい映画です。この日記も読み返すごとにそんなふうに胸を切なくさせたり、もう一度行きたい!と思うようにさせたら私にとってとても意味のある日記になるんだなと思います。
文章を書く難しさを痛感して途中で何度も断念しようと思いましたがこうして完成させることができたのはそんな思いからだったと思います。なっちゃん楽しかったネ!この気持ちや思い出を共有できるのは誰をおいてもなっちゃんしかいません。
ほんとーにお付き合いありがとう!!
素晴らしいミレニアムのゴールデンウィークになったね!
またどっか行こうぜ!

おわり。                                                        .




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