2003/10/13〜16 四国ツーリング(その1)
10月13日

昨日までそれなりにいい天気だったのに、見事に朝から雨。それも結構な降りかただ。「こんな時ばっかりあたりやがって」と天気予報を恨んで見てもどうしようもなく、カッパとブーツカバーを着込んで出発だ。関西方面へ出かける時には高速を途中で降りてどこかのワインディングで足慣らしという習慣も今日ばかりはその気にならない。ひたすら大雨の高速を突っ走る。

約1時間ごとの休憩、そして燃料補給以外はひたすら走る。まるで運送業のようだ。ただR1100RSはこんな雨の中でも安定感は抜群だ。カウルのプロテクションもなかなかいい。しかし、この大雨の中を高速で突っ走っていてはやはりカッパが持たなくなってきた。雨が繊維を貫通してしみ込んでくる。賎ケ岳SAで昼食にしようとSAのバイク駐車場へ行って見ると数人のおじさんライダー達が、カッパを着込んで出発しようとしていた。やっぱりびしょぬれのようだ。後でやってきたCBR1100氏は磐梯へ行っての帰りだという。四国へ向かうと言うと、明石海峡大橋の橋の継ぎ目は約2mの伸縮構造になっているのだが、その部分は鉄製なので雨の日はむちゃくちゃ滑るということだ。明日晴れてくれーと祈る管理人だった。

神田PAでカッパのズボンとブーツカバーを外し、北陸道から名神に入ると時々晴れ間が覗いてきた。彦根インター付近では青空が広がっている。とにかく嬉しい。バイクはやっぱり晴れた日が似あうのだ。

名神から中国、山陽道と進み三木SAでカッパの上着も脱ぐ。ジーンズはまだべちょべちょでパンツまで濡れたままだが、走りながら乾燥させる。今回からブーツをマッターホーンというアメリカ軍も使っている爪先には鉄板も入っているという頑丈なヤツにかえた。完全防水仕様というだけあって、全く水が染み込まない。これはすぐれ物だ。

本日の宿は姫路市内の管理人が元勤めていた会社の施設だ。荷物を持ってロビーに行くと、管理人さんはお昼寝中だったが何とか起きてもらって、お風呂の準備をお願いする。とにかく急いでジーンズを乾燥させなくてはならない。

夕方、はっしゃんから連絡が入って、飲みに出かける。彼も今では部下を持つ身になっていろいろ考えるところが多いようだ。一応先輩として、アドバイス。と言ってもお互い酔っぱらっていてはなーんも覚えていないだろうけど。宿に帰ると11時半だった。何も考えず就寝。

10月14日


淡路SAで


雨具はこのようにして乾燥

今回もヒデはGPZ1100が修理中なので、GPZ400で参加。やまちゃんは雨を見越してSRX600だ。ヒデとは姫路バイパス別所PAで、ヤマちゃんとは淡路鳴門自動車道の淡路島SAでの待ち合わせとなった。昨日CBR氏が言っていた通り明石海峡大橋のジョイント部は長さが2m以上はあるだろう櫛状の鉄製で、雨の日はさぞかし滑るだろう。幸い雨はまだ降っていなかったので、何と言うことは無かったが、もう少し構造を考えてもらえないものだろうか?

本当は本日のルートは室戸岬を経由して高知に入る予定だったのだが、雨が確実ということで軟弱にも徳島から高速で高知へ入ることに全員一致で変更。北淡インターで高速を降りて淡路島の西側を回り、西淡三原インターで高速へ入る頃にはすっかり雨降りになってしまった。淡路島の西側ルートは何度か訪れているが、今回は車が多くてあまり快適とは言えない状態だった。これからは高速で抜けてしまった方がいいなと思ってしまう。

鳴門海峡大橋を渡り、高松自動車道飯野インターで降りて徳島自動車道へ乗り換える。雨はいよいよ本降りで、またしても豪雨中の走行を余儀なくされてしまう。吉野川SAのロッテリアで昼食。ここはハイウェイオアシスということでちゃんとしたレストランもあったらしいのだが、一度カッパを脱ぐととても移動する気分にはならない。たまにはロッテリアも良いだろう。ここのバイク駐車場でホンダWingワルキューレが一緒になった。でかい!。水平対向6気筒エンジンの音はバイクとは思えない。バックギアでしずしずと出て行く様はまるで戦艦のようだ。

ワルキューレを見送ってしばらくぐずぐずとしていたら、ヤマちゃんがなぜか気合い一杯で先に出発。二人は雨の中をイヤイヤ出発。しかし一旦でてしまうと、気合いが入って先程のワルキューレもあっという間に追い越してしまう。

高知道に入るとトンネルがやたらと多くなってくる。晴れた日なら景色が見えないのでクソーっと思うところだが、今日ばかりはありがたいことこの上ない。トンネルの中は暖かいので、少し速度を落として暖まりながらの走行だ。南国インターで降りて、今日の宿へ。

今日の宿は龍河温泉という温泉宿で、龍河洞という鍾乳洞の近くにある天然温泉だ。受付の女性が可愛らしくて感じが良い。お風呂は大きくて気持ちがいいし、食事もまずまずの豪華さで、今日一日雨に打たれ続けた身には地酒がなんともおいしかった。

龍河温泉 0887−53−4126/ (フリーダイヤル))0120-412645

10月15日


龍河温泉にて

7時頃のそのそと起き出して外を見ると、雲はあるものの雨はすっかり止んで所々青空が覗いている。3人ともよっしゃ!と気合いが入る。

朝食後まずは雨具の片づけをして、とりあえず龍河洞へ行って見る。この三人はあまり観光地には興味が無いので、そばまで行ってなるほどこれが・・・とすぐに納得してしまうのだった。龍河洞スカイラインを駆け降りて、国道へ出たところでヤマちゃんと別れる。彼は仕事の都合でどうしても今日家へ帰らなければならず、昨日断念した室戸岬を回って行くという。雨に打たれてばかりだった修業のような昨日を今日取り戻して帰ることだろう。気をつけて。

まだ朝も早いのにお遍路さんの姿をよく見かける。昨日の雨の中は我々同様大変だったのではないだろうか?。それにしても一人で黙々と歩いて八十八のお寺を巡るのは大変な旅だと思うが、憧れの旅でもある


黒潮ラインにて

ヒデと管理人の迷コンビは桂浜から黒潮ラインへと進む。桂浜は以前は有料駐車場などは無くて、どこにでも車を停めることが出来たのに、いまはゲートでバーンと仕切られている。バイクだから適当に停めておくことも出来るが、観光地にはあまり興味が無い二人は黒潮ラインへと向かう。

黒潮ラインは桂浜から須崎市を結ぶ海岸沿いの快走路だ。快晴の今日は海の色がブルーに輝いて本当に素晴らしい景色の中を二人して飛んで行く。時間があったらもう一往復したいくらいだ。


土佐佐賀公園で

須崎から国道56号線に入ると、車が多くなってくるが流れは良い。途中山中のワィンデングもあり、バイクにはなかなか楽しい道だ。土佐佐賀で再び海岸に出て少し行くと、アイスクリンを売っているおばさんがいたので休憩することに。とにかく高知に来たらアイスクリンは絶対に食べないといけないというのが管理人の主義なのだ。

ここは佐賀公園と言うところらしいが、海の色がこれでもかというくらいブルーで澄み切っている。アイスクリンのおばさんと世間話に花が咲く。彼女の人生は苦労が大きかったらしい。この地は自然が厳しいけれど、ここが好きだといっていた。今度行ったらまた話し込みたいなー。

世間話ですっかり時間をとられた二人は、再び国道を中村へと向かう。


土佐清水さかな市場で

中村からいよいよ足摺岬へと向かう。足摺岬は四国最西端で、台風のニュースなどによく登場する地だ。道路標識にに従って進んで行くと途中に土佐清水さかな市場というのがある。ここで昼食だ。二人ともサバのお刺し身定食を選ぶ。サバと言えば鮮度の落ちるのが早く、刺し身など聞いたことも無く、皮がぎらっと光るのが少し気持ち悪いけれどなかなかいける!。管理人はここでしこたまお土産を仕入れた。

本当は岬をぐるっと一周するつもりだったが、どうやら途中で看板を見落としたらしく仕方なく足摺スカイラインで、先っぽへと向かう。


足摺岬にて

足摺スカイラインは足摺岬の尾根を行く道で、途中所々海は見えるものの木が大きく茂っているためにあまり良い景色では無い。そういえば半島に入ってから、ここに至る途中の道路からも木に遮られてあまり海は見えなかった。台風などの強い風を防ぐために、多くの木が植えられているのだろうか?

足摺岬灯台の付近は公園のようになっており、ジョン万次郎の銅像が海を見つめて立っている。付近には国民宿舎などもあって結構開けているのにびっくり。

足摺岬灯台は高さ約18m、光度は200万カンデラ。国内でも最大級の灯台の1つで、その光りはおよそ38km先まで届くということだ。この日は何か工事を行っているらしく、周りは足場とシートで覆われていた。

それにしてもここに来ると地球は丸いのだということを実感出来る。そして海の色はこんなに美しいのだということも。

足摺岬を後に今日の宿宇和島クアホテルを目指す。途中Uターンに失敗し、またしてもR1100RSをゴロンとやってしまうハプニングはあったものの、何とか宿に到着。

 


宇和島クアホテル

宇和島クアホテルは宇和島市の町外れにある、健康ランドに付属するホテルで、大きな浴場や温水プールが売り物らしい。ホテルそのものはかなり古いらしく廊下などは汚いが部屋はよく手入れされて綺麗だった。値段を考えれば納得出来る。

大浴場でジェットバスやら打たせ湯やらで疲れを癒した後は、町にくり出そう!という計画だったが、面倒くさくなってホテルのレストランへ。かつおのたたき、鯛の兜煮などを食べまくる。お酒も飲み放題コースで元を取らなきゃとばかりにビール、ワイン、日本酒などを飲み倒し、結局看板まで居座ってしまった。

あとはバタッとベッドに倒れ込めばすぐ朝がやって来るのだった。

宇和島クアホテル 0895-24-7788

このページのトップへ
(C) 2000-2005 Marupi Allright reserved.