韓国 京春線の旅タッカルビの本場!春川へ
2002年9月
京春(キョンチョン)線
 京春線は、ソウルの城北(ソンブク)から江原道(カンウォンド)の道庁所在地、春川(チュンチョン)を結ぶ線。実際のところは、全列車、国鉄ソウルの東ターミナル清涼里(チョンニャンニ)駅から発着する。
 この線には、急行にあたるムングファ号と、普通にあたるトンイル号(一部通過駅あり)が運行されている。
 この線の車窓は、漢江の上流に沿って走る景色の良い線で、しかもソウルから出発するので、ソウルで日程の空いた方には、お勧め!

春川(チュンチョン)
 上記のとおり江原道の道庁所在地で、水源と山に囲まれた地形から、ダム建設で発展してきた町。また、この町は、最近有名になった、タッカルビ(鶏のカルビ)の町としても有名。今回は、それを食べついで?いや、逆…京春線に乗るついでに、食べてこようということになった。
清涼里駅駅舎。旧駅舎から、西隣に引越しをしていた。ここは、乗車専用口。2階に切符売り場、改札口がある。
旧駅舎は、ファースト・フードのお店がずらりと、出店していた。駅の出口は、この画像左奥にある。
駅前の風景。
ムングファ567号。この列車で出発!7400型ディーゼル機関車牽引。客車は、5両+電源車。この列車の一つ前に乗ろうとしたが、満席で立ち席ならOKといわれたが、立っていくのもいやだったので、この列車にした。
12:35発。1番ホームから出発。改札は、各ホームごとにあり、出発の10分ぐらい前にならないと開かない。
出発前の車内。予約自由席制で、出発時には、ほとんどの席が埋まっていた。
向かい側ホームには、国電が発着する。
列車は、予定通り出発。
11分ほどで、最初の停車駅、城北(ソンブク)に到着。
ここまで、京元線を走る。
この線は、国電の運行区間のため、
電車に混じって、客車列車が運転されている。

この駅を出ると、大きく右にカーブをして、いよいよ京春線に入る。
京春線は、全線単線。

しばらくは、ソウル郊外っていう感じの車窓が広がる。

しかし、20分も走ると、畑やビニールハウスが広がり始める。
田舎を走っているはずだが、突然。ビニールハウスの向こうから、高層マンションが現れる。なんとも不思議な風景。(韓国的村?町?)
左手に漢江(ハンガン)が見えたら、大成里(テソンリ)に到着。パラパラと乗客が、下車していく。
途中で見かけた、保線用車両。
大成里を出ると、漢江とは、すぐにお別れし、列車はすぐ山間へと入っていく。

清涼里を出て、ほぼ1時間の清平(チョンピョン)に停車。
その後、約5分ほどで、次の駅、上泉(サンチョン)に停車した。
ここは、時刻表では通過になっているが、しばらくすると、上りムングファ号が通過していった。
列車の交換待ちだったわけ。
13:53 時刻表より若干遅れて、加平(カピョン)に停車。
この加平は、どういう町かは知らないが、
今まで走ってきた中では、町らしい町(それほど大きくはないけど)。

そして、再び列車が走り始めた。
しばらくすると、川を渡る。
日本の山間部によく見られるような、細い川だ。
「漢江も細くなったなったものだ」
と思っていると。

列車は、一瞬山影に入った。
しかし、次の瞬間!
こんな大きな川が!(考えが甘かった)
これが、漢江の本流。上記の川は、ただの支流だったらしい。しばらくこの川を、左に眺めながら列車は、走る。
そして、清涼里を出て1時間30分で、江村(カンチョン)に停車。この駅は、リフティング・釣りなど、ソウルから手ごろな川遊びの名所。多くの若者が、この駅で降りる。この日も、3分の1ぐらいの乗客が、この駅で降りた。
それを物語るかのように、駅名版や柱には、落書きがいっぱい!
さらに列車は、漢江をさか上りながら走る。時には、こんな絶景も。
(道路のほうが、鉄道より立派なのが、列車好きから見ると、どうも納得しがたいが…。けど、車からはこの風景は見えないもん!!!)
車窓を楽しませてもらった漢江と、別れるともうしばらくで、春川の町に到着する。
いくら、道庁所在地でも、山間部の町だから、
そんなに大きくないだろうと思ってたら、大間違い!

南春川(ナンチュンチョン)駅着く、直前から列車は、
大きな都市の中へ吸い込まれていった。

そして、予定より約15分遅れて、南春川に到着。
実は、終点春川駅よりも、町中心部へは出やすい。
(理由は後ほど)
やはり、この駅で乗客の多くが降りてしまう。


そして、ソウル清涼里から、約2時間ほどで、終点春川に到着。
駅には、今到着した、ムングファ号とは別に、トンイル号の編成が留置してあった。
線路を渡って、駅舎へ。
こちらが、駅の表側。実は、この背後(駅の向かい)は、米軍基地。この基地のため、春川駅前が、発達することができなかったのだ。(現在、韓国はご存知のとおり、戦時下。つまり戦闘態勢をとっているので、この駅を訪れる方は、スパイと間違えられないよう、くれぐれも軍事基地側にカメラを、構えないこと。ちなみに、この写真を撮った時は何もありませんでした。)
タクシーで約10分くらいで、春川の中心部へ到着。道路は、車でいっぱいだった。
中心部の一角に、タッカルビ村がある。画像に見える看板は、ほとんどタッカルビ専門店。タッカルビ屋だらけで、圧倒されてしまう。昼食時をを過ぎているので、人影がまばら。
おいしいお店に入るには、人がいっぱいお店に入っているところが良いと、タクシードライバーが教えてくれた。
これが、そのタッカルビ(鶏のカルビ)。タクシードライバーの教えどおり、人が多く入っているお店に入った。おいしかった。
お好みで、ラーメンなども追加で入れることができる。
市内からカッとび(運転が荒い)タクシーで、約20分。12番のバスで30分ほどのところにある、ダム湖の昭陽湖(ソヤンホ)。ここから、清平寺(チョンピョンサ)へ船で渡れるが、今日は時間が遅いので、あきらめる。
ダムの脇から、船着き場の道路には、いっぱい露店が出ており、どの露店もイナゴやサナギを炒った物を、山盛りにして売っていた。韓国人は、平気で食べるのだろうか?(私の妻は、韓国人ですが食べれないと言ってました。)さらに奥に進むと、ここにもタッカルビ屋がある。ここは、炭焼き。
再び、韓国式のカッとびタクシーで、
(乱暴で、しっかりつかまってないと、ふりとばされてしまう。)
春川駅に戻り、
今度は、トンイル号で清涼里へ戻る。

列車は、
17:35発、清涼里行きトンイル1516号。
最後尾には、荷物車。機関車の次には、電源車が連結されていた。
緑色が、トンイル号用客車。やはり、ムングファ号用よりは、設備が劣る。
南春川を出た時点では、乗客は、6割程度だったが、途中の駅からどんどん乗ってきて、最後には、通路まで人があふれている状態だった。行き、帰りとも、乗客数が多かったのを見ると、春川線の乗車率は、なかなか高そうだ。
清涼里へ着いたときには、すっかり日が暮れていた。
韓国国鉄公式ホームページ(日本語)http://foreign.korail.go.kr/japan/index.html
京仁線で仁川方面へ