韓国 ソウル列車撮り歩き
1999年6月
ソウルのシンボル南大門。ソウル駅から歩いても10分ぐらいで行ける。
ソウル
 言わずと知れた韓国一の大都市で、首都。人口は、1000万人。日本から、一番近く、安く行ける海外として、大勢の日本人観光客が訪れる。この街のメインは、なんといっても格安ショッピング、次に焼肉をはじめとした韓国料理っていうのが普通だが、私はまずどこへ行っても、列車がいちばん。
ソウル駅へ入線してくる、7000型機関車牽引の「ムングファ号」回送列車。
水色車両基地への「ムングファ号」回送列車。
韓国での鉄道写真撮影時の注意
 韓国は臨戦態勢をとっている国なので、日本と同じような感覚で、撮影をしていると止められることがある。つまり、戦争時には重要な物資輸送の手段となるためで、韓国に限らず他の国でも、気軽に鉄道の写真が取れない国が、けっこうある。
 嬉しいことに韓国は、かなり緩和され、それほど気にしなくても撮影をできるうようになった。鉄道を撮影するときには、最寄の駅(厳密には駅長)に許可をもらえばOK。
 実際に、南営駅で許可をもらわずに撮影していたら、止められた。
 ただ、スナップ写真程度では、問題にはならないようだ。
(撮影場所)ソウル駅北側の陸橋
 上の2枚は、ソウル駅の北側に架かる陸橋の上から撮影したもの、以前は自由なアングルから撮影できたが、フェンスができてしまい、撮影しづらくなった。光線状態は、ソウル駅へ入線してくる列車は、終日OK。逆に、駅から出発してくる列車は朝、夕が良い。
ソウル駅と周辺
(撮影場所)ソウル駅ホーム
 韓国の鉄道は、日本の大きな駅のように常に改札が開いているわけではなく、列車の出発10分ぐらい前に改札が開く。しかも、このソウル駅、ホームごとに改札口が分かれているため、日本のように自由にホームをウロウロすることはできない。撮影は、列車に乗車するときにのみ可能。光線状態は、線路が南北に走っているため、南側から停車している列車を撮るには、終日順光。
ソウル駅に停車中の「セマウル号」。
南営(ナミョン)駅
(撮影場所)南営駅ホーム
 地下鉄1号線の水原・仁川方面行きに乗って、ソウル駅の次の駅が南営駅。ソウル駅より南は国電区間で、国電と地下鉄1号線が相互乗り入れをしている。そのため南営駅のホームは、近郊電車が頻繁に発着することから、ソウル駅のようなホームからの締め出しがなく、落ち着いて撮影できる(ただ、私は許可を得なかったため、30分ほどして撮影を止められた)。
 この駅は、近郊電車のみ停車する駅で、長距離列車は西側の快速線を走り抜けてゆく。また、邪魔な柵やポールも無いので、足回りまですっきりとした写真が撮影可能。この駅の他にも京釜線ソウル〜水原間で、同じような撮影ができる駅がいくつかあるので、探すのもいいかも。
 光線状態は、下り列車に対して、終日順光。
いかにも大幹線といった感じの1枚。「セマウル号」が走り抜けてゆく。
ソウル駅へ向かう「ムングファ号」。珍しく7300型の重連。
7200型機関車牽引「ムングファ号」下り列車。
これまた、ソウルへ向かう「セマウル号」。
近郊電車 
 韓国国電の主力車両は、1000系だが旧型、新型、新新型と3つのグループに分けられる。それに加え、’97年にはVVVFインバータ制御の5000系が仲間に加わった。
 また、韓国国鉄は、日本によって大半が整備されたため、左側通行。それに対して地下鉄は、車と同じ右側通行。ただ、地下鉄1号線は国鉄との相互乗り入れのため、左側通行になっているので、乗り間違いにご注意を。
1000系新型。清涼里行き。
5000系。新新型1000系も、5000系と同じ顔をしている。水原行き。
地下鉄(ソウル特別市地下鉄公社)の1000系新型車。
1000系旧型。九老行き
清涼里(チョンニャンニ)駅
 この駅は、京春線、中央線、嶺東線方面、つまり韓国の東側への玄関口。この駅も、自由に撮影は難しいので、隣駅の回基駅へ。
回基(フェギ)駅
(撮影場所)回基駅ホーム清涼里寄り
 この駅は、国鉄中央線の駅で、南営と同じように、地下鉄1号線と相互乗り入れをしている。
 この駅も、近郊電車のみが頻繁に停車、ホームには長時間いても大丈夫。今度は、駅務室に行くと、片言の日本語でおにいちゃんが「あなた、写真撮れます。」と許可をくれた。
 線路の配線は、南から中央線長距離列車下り線・近郊電車清涼里方面行きと中央・京春線長距離列車上り列車共通線・プラットホーム・近郊電車護政府北部方面行きと京春線下り列車と3複線となっている。
 光線状態は、夕方がよい。
1000系新型仁川行きが入線してきた。
7100型ディーゼル機関車に引かれた貨物列車がやってきた。
「1515列車 京春線春川行きトンイル号」
「183列車 安東行きセマウル号」。地方へ行くセマウル号には、セマウル専用機関車のプッシュプルだけでなく、機関車が単機でセマウル用客車を牽引する列車も多い。
「1513列車 京春線清涼里行きトンイル号」。ひと昔前の日本も、こんな雰囲気の列車が走っていたような…。
「1223列車 堤川行きムングファ号」。9900系電車、優等列車用の電車は、この形式だけ。しかも、2編成しかない。
「191列車 江陵行きセマウル号」。こちらのセマウル号は、8000型電気機関車が引く。韓国国鉄の電化率は、首都圏の電鉄線を含めても、21%に過ぎない。そのため、電気機関車の形式も8000型のみ。
韓国国鉄公式ホームページ(日本語)http://foreign.korail.go.kr/japan/index.html
京義線 鉄道中断点への旅