スイス・フランス TGVでチューリッヒからパリへ
2003年9月

チューリッヒHbf駅の早朝、RABDe510EMUのローカル列車が5番ホームに停車中。

13、14番ホームに並ぶ、ドイツ、スイスの高速列車。左がドイツICE、右がスイスのRABDe500ペンドリーノ。

そしてこちら16番ホームに停車するのが乗車する9284TGV シャンゼリゼ号。車両は、フランスのTGV−PSE型。初期にはオレンジ色の車体をしていたが、今は全車両シルバーになっている。また、一部は300km/h対応になったが、このスイス乗り入れ編成は、270km/hまで。
さらについでに隣の16番ホームには、スイスのRABDe500が停車。この時間帯は、多国籍の高速列車が、ホームに揃う。

TGV機関車の側面のロゴ、この編成はスイス乗り入れ用専用編成。その証が、ハートマックをあしらったようなピンクのマーク。しかもこのスイス乗り入れの編成には、リリアという名称もついている。
スイスにTGVが乗り入れているのは、このチューリッヒ、ベルンを経由してフランスのティジョン経由パリへ向かう列車と、ローザンヌから同じくティジョン経由パリへ向かう列車。そして、スイス区間はわずかだが、ジュネーブからパリへ向かう列車がある。どの列車も、終点はパリのリヨン駅。

TGV2ndクラスの車内。とにかく狭い。また、固定シートなので、向きを変えることができない。我々の席は残念ながら、進行方向とは逆向きだった。

7:13予定通り列車は出発。同時刻出発で、少し離れてイタリアのチザルピーノが併走している。
車内放送は、国際列車らしくフランス語・ドイツ語・英語の3ヶ国語。

しばらくすると日が昇り始める。

7:39アーラウに停車。
車内を見回すと、どう見てもパリのように遠くまで行く装いでない人たちがいる。
スイスは、列車の種別に関わらず特別料金が要らず、どの列車でも自由に乗れる。
その証拠に、今まで私たちがこの旅行で使ってきたインターレイル・パス、
ドイツでは必要だった優等列車料金が、このスイスでは発生しない。
同じ料金で、都合の良い列車に乗ればいいのだ、このTGVも例外ではないらしい。
通勤通学でTGVにも乗れてしまうとは、なんとも羨ましいなぁ。

列車は、スイス北部の平坦な風景の中を行く。
7:10オルテン停車。

8:30 ベルンに到着。
ここで、大きな荷物を持った人たちがドドッと乗ってきた。
席はおおよそ9割ほど埋まった。

ここから先、ヌーシャテル間での間は、
実はレッチュベルク鉄道(BN)の路線を走る。
しかし、今までのSBBとの変化を感じることなく列車は進む。

またもう1点、
我々がドイツ・オーストリア・スイスと使ってきたインターレイル・パスは、
このヌーシャテルまで、
というのもヌーシャテルを出ると次はフランス、
フランスは我々の購入したインターレイル・パスでは範囲外のため使えないのだ。
けどご心配無く、
ヌーシャテルから先のチケットはチューリッヒにて購入済みなので、
そのまま同じ席で乗車可能。

という訳で、
ゆっくりと続きをお楽しみください。

左手に湖が見えてくるとヌーシャテル。ここは、スイス最後の停車駅9:10到着後9分間停車した。車窓には丘にそびえる古城が見える。

そして、ヌーシャテルの手前から見えていた湖をしばらく左に見る。この湖の名前は、ヌーシャテル湖。

湖が見えなくなると、緩やかな谷を眺めながら列車は、進んでゆく。そして、列車は台地に出る。

ちょうどこのあたりがスイスとフランスの国境。
その証拠に、ヌーシャテルから乗り込んだ出国係官が、順番にパスポートをチェックしていく。
しかもこの係官、小銃を持っている。
さらに、怪しい荷物は麻薬犬の出番。
なかなか厳しい。

そして最初のフランスの駅ポンタルリエに停車。
今度はフランス側の係官がやって来た。
こちらも小銃を携えている。
順番にパスポートをチェックしていたが、
途中の乗客から質問を攻めに合っている間に、
次の駅フラーヌに到着。
全員のチェックができなままに下車していった。

そのフラーヌに到着する前、左手のほうからもう1本のTGV−PSEが近づいてくる。この列車は、同じくスイスのローザンヌからの列車で、このフラーヌで我々の列車の後方に連結される。

フラーヌを出ると森を抜け、11:38にはティジョンに停車。その後、車窓は少しづつ平坦に、また畑が広がり、視界が開けてくる。

12:20頃、列車はいよいよ高速線へ。今までののんびりした走りが嘘のように、グングンと速度を上げる。速度を上げながら列車は、TGV地中海線の本線へと合流した。

車窓はずーっと、こんな感じ。高速線に入ると、もうパリは目の前。座っていると大きな揺れはないが、小刻みな揺れが足元から伝わってくる。

13:10頃
2つトンネルを抜けると突然建物が密集し始め、
速度が落ち、
呆気なくパリのリヨン駅に滑り込んだ。

リヨン駅に到着後、後ろへ行ってみると、ローザンヌからの車両もしっかりと連結されていた。

こちらは、チューリッヒからずっと先頭を勤めた機関車。

別のホームには、TGV-Dが停車中。一度乗ってみたい車両だが、今回も乗る予定なし。駅で眺めるだけ。

この後我々は、パリでの宿泊場所を求めてメトロに乗り街中へ。
ゴールデンパス後編 パリの列車と観光