イタリア ES*(イーエス・スター)
ローマ〜ヴェネチア間の旅

2003年6月

テルミニ駅に停車中の今日乗車するES9464列車。車両は、ETR500。この車両は、今までの電車型のETRシリーズから初めて、フランスTGVと同じ動力集中型になった車両で、客車を挟ん編成の前後に機関車が付く。
ES(イーエススター)
 ユーロスター・イタリアともいう。イタリアを代表する高速列車で、車両はETR450、ETR 460、ETR500 が充当される。特にETR500は、高速線ディレティッシマを最高時速300km/hで走る世界有数の高速列車。

2等車の車内。座席は固定性だが、殆どの座席がテーブルを挟んで向かい合わせで、広々している。

次第に車内が埋まりでして出発時刻の8:55。
定刻どおりドアの閉まる音がして、出発!!
と思ったら、動きださない。
「何だろう?故障?」と思っていると
5分後動き出した。


列車はローマの市街地を離れ、ディレティッシマ(高速線)へ
「お〜!!いよいよ速度が上りだすぞ!!」
と思ったら、徐行になり、
トンネルの中で完全に停まってしまった。
???
まったく車内放送も無く、待つこと約15分。
やっと動き出し、徐行のままでトンネルを出る。
「何だったんだろう」と思っていると、路線工事をやっていた。
「このためだったんだ。」と納得。
その後は、今までのノロノロが嘘かのようにグングンと速度を上げていった。


ESは高速で走るが、在来線が付かず離れずして並走している。
日本の新幹線とよく似ている。
けど日本の新幹線と違うところは、
各所に、在来線とディレティッシマを繋ぐ連絡線があること。
線路の幅が同じだからできるのだ。


車窓はめまぐるしく変わる。


なだらかな風景になってくると、フィレンツェも近い。

10:04、花の都フィレンツェのSMN駅に到着。この駅で観光客がドッドと降りるが、それ以上に乗り込んできた。車内はほぼ満席だが、私たちの向かいの席は、空いたままだった。この駅は行き止まり式なので、方向を変えて出発する。

次の停車駅ボローニャまでの区間は、アペニン山脈を越える山岳区間。カーブが多いため、速度も落ちる。

ボローニャ中央駅に入線。12:07にホームへと滑り込んだ。

ボローニャで向かいの席に、
白人カップル(イタリア人ではない)がやって来た。
今までのんびり座れたのが、やや窮屈になった。

列車は、ミラノ行きと同じ路線を走ってきたが、
ここから列車はヴェネチア方面へと路線を変え、走り続ける。
停車駅も増え、ローカルムードが漂う。

12:34フェルラーラ駅に停車。
駅を出発すると灰色に濁ったポー川を渡る。
この川は、北イタリアに広がるパダノ・ベネタ平野を流れている。


平野の平らな風景が続く。


12:52 ロビーゴ。
13:15 パドヴァ。
と停車。

貨車の操車場が見えてきたら、メストレ(13:42)。
この時点で約20分遅れ。
この駅は、ヴェネチアへのアプローチとなる駅で、ここから海を渡ると
目指す終点ヴェネチア!


リベルタ橋を渡ってヴェネチアへ。道路橋も並走している。車窓から、ヴェネチアの町がだんだんと近づいてくる。

が、ここはイタリア。
安全確認?のため一旦停車。
なかなか着かない。

やっと着いた!13:57、30分の遅れ。

奥の平らな建物が、ヴェネチア・サンタ・ルチア駅舎。水の都だけあって、もう目の前が水上バス、ヴァポレットの乗船場になっている。島内には、車の乗り入れができないようになっていて、交通手段は、船か徒歩。

駅からそれほど離れていない宿にチェックインして、
散歩に出掛ける。


こちらが、ヴェネチアの主要交通手段ヴァポレット。リアルト橋のたもとから、大運河に沿って行くヴァポレットに乗って出発!

ヴェネチアを逆S字に貫く大運河。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会。

サンマルコ広場の船着場で降りると向かいには、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島が見える。

嘆きの橋。ドゥカーレ宮殿と牢獄を結ぶ橋。宮殿の裁判で有罪になった者が、この橋を渡って、牢獄へと送られた。その時、嘆き悲しんでこの橋を渡ったことから、この名前が付いたという。

ナポレオンに「世界で最も美しい空間」といわせたサン・マルコ広場。今、ここは広場を埋め尽くすほどのハトがいる。ハトの餌をうるおっちゃんいるが、ハトを呼び寄せるために定期的に餌をやっている。その時はもう、餌売りのおっちゃんが、たかるハトの群れにつつまれて黒い塊になる。それはもう、すごいというか恐ろしや(>_<)

正面は、サン・マルコ寺院。

ローマ・テルミニ駅  ヴェネチア・サンタ・ルチア駅


イタリア鉄道公式時刻表サイトhttp://www.trenitalia.it/