本と写真
しばらく前のこと。ある出版社の編集者の方からメールが届いた。「刊行予定の本に、このホームページの中の写真を使わせてほしい」とのことであった。その写真とはオリオン座の写真である。ここのところ、あまりしっかりした天体写真を撮っていない。更新履歴を見ても分かるとおり、ホームページも熱心に更新していない。それでも、時々こういうメールが来るのは嬉しいことである。
別に写真で生計を立ててるわけでもない。依頼のあった写真も、既に一度雑誌に掲載された写真であって今から何かに応募することもない。手間をかけて何かする必要もない。断る理由は何もない。喜んで提供した。
せっかくなので宣伝しておこうと思う。ソフトバンククリエイティブ社の「宇宙はどこまで明らかになったのか」という本である。
お礼ということで出来上がった本を一冊いただいた。天文学の最前線の研究者が多数執筆している本格的な本。多くの写真はＮＡＳＡや天文台の提供であったり、観測衛星や探査機などが撮った写真であったりした。そんな中に私の写真が入ってしまっていいのだろうか、と思ってしまった。天文学の最新情報が多く盛り込まれていて「最近はこういうことが分かってきたのか。」と思う部分がたくさんあった。冥王星が惑星でなくなった話や、今年の４月に見られた「マックノート彗星」の写真なども載せられており、新しい情報を載せようとしている姿勢を感じた。こういう本に自分がわずかながら関われたことは、なんにしても、自分には良い記念になった。
2007.6.30