ズブさんの
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「星見のススメ1」

学生時代のサークルの新入生を見ていると、満天の星空に純粋に感動しています。そういう初心者の姿を見ていると、もっと気軽で楽しい「星見」ができるのでは?、と思うことがあります。ここでは、私の経験と独断で、“星座もほとんど分からないけどたくさんの星を見てみたい”という人はとりあえずこんな風にしたら良いのでは、と思う「星見」の方法を紹介します。ただし、「やってみたけど楽しくなかった」と言われても一切責任は取りません。悪しからず。

☆空の暗いところへ行こう!

この「空の暗いところへ行く」というのが、「こんなに星が見えるの!?」と驚くのには重要です。都市部では街の明かりが多く、暗い空がありません。都市部に住む人にとっては確かに大変なことでしょうが、やはり空の暗いところまで行って星を見たいものです。本当に数え切れないほどの星が見られます。街からちょっと離れた郊外へ行った場合、地上は確かに暗いのですが、空はさほど暗くありません。街の明かりが上空の空に与える影響は意外と大きいのです。ですから、できれば山、あるいは高原と呼ばれるような所に行った方が良いでしょう。歩いて登山という程ではなく、車で行けるところでも充分です。関東近辺では、富士山、清里、日光などが天文ファンがよく行くところかな? 


☆月のない日を選ぼう!

月明かりは考える以上に明るいものです。月が出ていると、月の明るさに負けて暗い星が見えなくなってしまいます。ですから、満天の星や天の川を見るのなら、空に月が出ていない方が良いのです。月は、
新月(月が見えない時)→三日月→半月(上弦)→満月→半月(下弦)→再び新月
と約1ヶ月で変わっていきます。月のない日は、新月の前後ということになります。

☆天の川を見よう!

空の暗いところへ行けば、天の川を見るのは簡単です。「少し雲が出ているのかな?」なんて思ってよく見るとそれが天の川だったりします。天の川は特に夏から秋にかけてよく見えます。それは、夏の天の川の方が濃いからです。冬は空気が澄んでいることが多いためか、冬のほうが星が良く見えると思う人が多いようです。しかし、天の川に関しては夏の方が見やすいです。夏の天の川は、特に知識がなくても空の暗い場所なら、「どれが天の川?」なんて探す必要はないでしょう。(この写真をクリックすると、大きな天の川の写真が見られます。ただし、目ではここまでは見えませんので注意。)

☆流れ星を見よう!

流れ星も意外と簡単に見られます。2001年には、「しし座流星群」が話題になりました。流星群でなくても、普通の日でも流れ星は見られます。一応、本で見たところ、空の暗い場所なら1時間に2〜5個くらいは見られるはずです。私の経験ではもう少し多く見られる気がします。一晩で何個の流れ星が見られるか数えてみるのもいいでしょう。ただし、空の暗さで見え方が違ってきますので、できるだけ空の暗いところへ行くほうがよいでしょう。(この写真をクリックすると、流星の写真が見られます。)

☆防寒着は充分に

山などに行く場合は特に大切です。想像以上に寒いです。「いくらなんでもこんなにいらないだろう」あるいは「こんなに持っていったら他の人に笑われるんじゃないか?」っていうくらい着るものを持っていっても足りないかもしれません。とにかく、夜の山で、しかも運動をするわけではないのですから、寒さ対策は万全に。

☆安全を考えて

夜に山に行くというのは危険もあります。野生動物が出てきたり、体調を崩した時のことも考えましょう。車と通信手段があった方が安心です。山でも携帯電話がけっこう通じます。また、最近は治安が悪くなってきています。ひと気の少ない山などに行けば、“同じ目的の輩”に会うことの方が多いですが、怖い人にも気をつけましょう。それと、夜に星を見た後に車の運転をするのは、非常に眠く危険です。充分仮眠を取りましょう。

☆温かい物を用意しよう!

寒いところでは温かい食べ物、飲み物はとてもおいしいです。熱いコーヒーなどをポットに入れて持っていくだけでも、一晩くらい充分に温かいです。カセットコンロとコッヘルがあれば、カップラーメンも食べられます。お勧めなのが、セブンイレブンなどで売っている冷凍の鍋焼うどんです。カセットコンロに乗せて、加熱するだけで食べられます。
ポット カセットコンロと燃料タンク コッヘル 冷凍の鍋焼うどん 鍋焼うどん(加熱中)

☆まとめ

防寒着や温かい飲み物をしっかり準備して、月のない夜、空の暗いところへ行って、天の川を見て、流れ星を数える。本当は星座を覚えた方が、より星見を楽しめるのですが、とりあえず、これだけでもけっこう楽しめると思います。


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