ズブさんの
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解説 〜打倒ヘラクレス会議!?〜

この写真は、撮影方法としては特別なことはやっていません。星を“にじませる”ためにフィルターを使っているだけです。このフィルターは、ハリソンというメーカーの「ディフュージョンフィルターD3」です。フィルターにしては高価なものですが、星のにじみかたがとてもきれいです。

この写真に写っているのは、かに座、しし座の頭の部分、うみへび座の頭の部分です。ギリシャ神話では、しし座はネメアの森に住む化け獅子、うみへび座は9本の首を持つ化け蛇ヒドラ、かに座は化け蟹とされています。いずれも、英雄ヘラクレスに倒されています。そこで、“ヘラクレスに復讐をするために、3者が集まって相談している”という私の勝手な設定で、こういう写真を撮ってみました。「うみへび座は全体をたどるのはたいへんだけれど、頭の辺りは明るい星も多くて分かりやすいな」「神話に関連づけた写真を撮れないだろうか」などと考えているうちに思いついたものです。しし座とうみへび座は頭の部分しか構図に入っていません。特にうみへび座は、非常に大きな星座で、頭から尻尾までを一枚の写真に収めるのは大変です。でも、相談(会議)なので頭が入っていれば良いということにしました。

なお、雑誌「星ナビ」では、『ヘルクレス』となって掲載されています。これはヘラクレスのラテン語読みのようです。星座名も、『ヘルクレス』の方が正しいようですが、私は『ヘラクレス』の方が神話での英雄のイメージに近い気がしているので(勝手にそう思っているだけですが)、タイトルは『ヘラクレス』にしてあります。