峨眉山
成都からミニバスに揺られること約5時間、峨眉山のふもと登山の起点になる報国寺に着きました。せっかくですので、国民党の蒋介石の別邸だったという紅珠山賓館に泊ることにしました。蒋介石の別邸はちょっと高かったので、泊りませんでしたが、森の中にコテージがある、という感じで、中国にもこんな静かなところがあるんだ、と感激してしまいました。こんな山の中でも携帯電話は使えました。
峨眉山は3千メートルを越える山なので、行きはバスとロープウェイで登ってみることにしました。朝バスが迎えに来てくれましたが、時間は何と午前4時半、当然真っ暗でした。
バスとロープウェイを乗り継いで、約5時間掛けて金頂と呼ばれる山頂の一つにたどり着きました。その近くの風景です。蔵王ではありません。ふもとには雪など全くないのに、上の方はこうです。
登っていくバスもさすがに途中でチェーンを付けました。こんな時期なので旅行者は少ないだろう、と思っていましたが、結構国内からの旅行者が多くてびっくりしました。
山頂はこんな調子なので、途中で帽子、手袋、ガンジキ、後にはアイゼンも買って雪に対応しました。レンタルコートもありました。
山頂からそのままバスで降りると、山の中にあるお寺には行けないので、ロープウェイで降りたところから、歩いて下山することにしてみました。
足跡の無い雪の道を降りることになりました。さすがに遭難の危険性もあったので、たまたま知り合いになった日本人留学生と一緒に下山することにしました。
ここは標高2千メートル付近にある洗象池と呼ばれるお寺です。雪も降っていますが、霧もかなり濃く、霧の中に浮かぶ寺の建物は霊山の名にふさわしい光景でした。
山の中にはこのようなお寺がたくさんあり、一般の旅行者でも寺に泊ることが出来ます。が、暖房は部屋にはついていないので、冬は完全装備でないと厳しいです。
この氷柱です。
夏は、寺に泊りながら、山を歩きまわるのにいい季節だと思います。
ただ、この山は猿が多く、食べ物を失敬するような猿も多いので注意が必要です。
山を下るに連れ、雪が少なくなってきました。先ほどまでは雪道を滑らないように歩くのが大変だったのが、今度は泥道を歩くため、ぬかるみで滑らないように歩くのが大変になりました。
この地点で、標高約1000メートルくらいだと思います。
雪と霧の組み合わせが非常にきれいで、世界遺産に登録されているのも納得してしまいます。ここは高山植物も多いようです。