Toronto Transit Commission(TTC)
以下、データは訪問時のものです。
 TTCとは、Toronto Transit Commissionの略です。地下鉄の駅などで無料で入手できる路線図(Toronoto Transit Ride Guideという名前です)には、その説明が記載されており、それによると、おおよそ車両数にして2,500以上のバス、地下鉄、ストリートカー、RTにより総延長6,300km、面積にして632平方kmの範囲をカバーしており、その利用者は平日1日あたり120万人以上、昨年1年間のトータルでは3億8000万人にものぼります。また、トロント市周辺部では、それぞれ郊外の行政区域の公共交通機関とも接続しているようで、路線図にはそのような周辺地域の路線なども、TTCとの接続路線を中心に記載されていました。
 このTTC、バス・ストリートカーと地下鉄・RTとの相互の接続がよいのも特徴で、郊外の地下鉄駅では、ホームを上に上がるとバスターミナルがあり、ほぼ上下への移動のみで乗り換えが可能であったりします(このような場合、バスターミナルへ行くにはあらかじめ地下鉄と共通の改札を通って料金を支払っておくことが必要になります)。
 乗り物の如何を問わず、TTCのエリア内での運賃は2CAN$均一となっていますが、トークンを購入すると8CAN$で5個のトークン(すなわち5回分)の購入が可能ですし、1日券は6.5CAN$となっています(他にも1月券などがあります)。バス・ストリートカーでは運転手側に釣り銭の用意がないため、小銭の準備が必要です。1日券などの乗車券やトークンは地下鉄・RTの駅以外に、所定の表示のある店で購入可能です。
 なお、1日券は平日は9:30以降のみ使用可能ですが、土・休日は始発から使用可能です。また、休日は、1枚の1日券で大人2人・小人4人までの利用が可能となっています(Family Passと呼んでいるようです)。
 乗り換えの場合には、地下鉄・RTについては乗り換え駅構内で乗り換え券を機械から入手し(ボタンを押すだけで入手できます)、ストリートカー・バスの場合には、運転手からやはり乗り換え券を入手します。乗り換えの際には、「リーズナブルな時間で乗り換えたかどうか」がチェックされるようで、途中のんびり買い物などしていると、乗り換え券を持っていても乗り換えが認められないことがあるようです。
 この他にも、主要路線での終夜運転(地下鉄には終電があります)、早朝・夜間の女性に対するリクエスト・ストップサービス(所定停留所以外で、リクエストにより停止し降車を認めるサービス)、さらには、GO TRANSITというトロント都市圏でのいわゆるコミューター輸送(鉄道路線そのものはCPのものだと思いますが、トロント都市圏ではこういう名前で、オンタリオ州政府による 鉄道とバスの一体的運営が行われています)の説明なども、路線図中に記載されています。

 さて、TTCにおけるストリートカーには、路線図の系統番号などから推測すると、どうも500番台の番号で示される、10の系統があるようです。このうち、510系統のみに、"Harbourfront LRT"という愛称がついています。
 また、地下鉄は2路線で、一方が"Yonge-University-Spadina Subway"、他方が"Bloor-Danforth Subway"で、"Yonge-University-Spadina Subway"は地図上でほぼU字状を成しており、そのU字の2本の縦線と"Bloor-Danforth Subway"が垂直に交差する格好になっています。両線の乗り換えは、Bloor/Yonge、St. George、Spadinaの3駅で可能です。
 あと、RTは"Scarborough RT"という名前で、"Bloor-Danforth Subway"の東端Kennedy駅と、McCowan駅の間を結んでいます。地下鉄内での路線図などでは、この"Scarborough RT"も地下鉄2路線と同じように掲載されています。どうも、第3軌条から集電しているようでした。

[510系統のストリートカー]
 Queens Quay(FerryDocks)駅を出て、地下からQueen Quay W.に出てきた510系統(Harbourfront LRT)のストリートカー。私は、滞在中画面左手のWestin Harbour Castle Hotel Torontoに宿泊していました。この510系統は、今回私が唯一完乗したストリートカーの路線です(地下鉄とRTは全線完乗しましたが)。

[501系統のストリートカー]
 こちらは連接車。501系統のストリートカー。

[ストリートカーとGO TRANSIT]
 510系統とCPの立体交差。陸橋奥に見えるのが、GO TRANSITの車両。GO TRANSITは、列車とバスの双方でサービスされていますが、列車の運転本数はそんなに多くなく(平日朝夕のみの運転ということもある)、そのため残念ながら乗車できませんでした。

[GO TRANSITのDLと客車]
 上の画像の陸橋から見た、GO TRANSITのDLと客車。ご覧の通り、客車は2階建て。

[Bloor-Danforth Subway]
 "Bloor-Danforth Subway"のVictoria Park駅にて撮影。どちらの線区にもところどころ、こういった地上区間があります。

[Scarborough RT]
 "Scarborough RT"のKennedy駅にて撮影。駅構内は、ちょうど東京モノレールの浜松町駅のような、2面1線の構造でしたが、行き止まりではなく、ご覧の通り車両基地に続いているようでした。

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