Greece and Cyprus

2001.7.8(Sun.)〜14(Sat.)
 夏休みでギリシアとキプロスに出かけてきました。まずはフライトスケジュールを下記に記載します。

 2001.7.8(Sun.) OA476 Bangkok 04:00 --- Athens 10:30
 2001.7.9(Sat.) OA329 Athens 07:45 --- Larnaca 09:25
 2001.7.13(Fri.) OA332 Larnaca 10:15 --- Athens 12:00
 2001.7.13(Fri.) OA340 Athens 13:00 --- Bangkok 2001.7.14(Sat.) 02:35

 安くあげるために全行程Olympic Airwaysを選択したところ、バンコク着発の時間がとんでもないことになってしまいました。まあ、ギリシア−オーストラリア間の便に乗るわけですから無理もないのですが。

 さて、何故キプロスに行くことにしたか、というと、まずは休みがとれたからですが(当たり前か)、せっかくの休み、どうせなら海外に、それなら新婚旅行以来のヨーロッパに行ってみたい、というのがありました。
 ところが、理紗子連れの旅行の場合、リゾート地以外はしんどいというのがシンガポールに行った経験でよくわかりました。そこで、私の好きなウイーンはあきらめ、リゾートに行くことを決めました。どうせなら、あまり知り合いが行ったことのないところに行きたかった、ってのもありましたので、カミさんも私も見たことのない地中海を見ることを決めました。じゃあ島がいいか(「何で島がいいのか?」と訊かれても困りますが)、ということでマルタとの比較で決めたのがキプロスです。日本料理店がある、というのも理紗子の食事を考えた場合の決め手の一つになりました(結果的にはこれが正解だったと思います)。なお、イタリアは理紗子連れだと移動やら何やらの際にやたらと神経を遣うことになりそうな気がして、そもそも検討対象から外してました(偏見か?)。
 あと書くとすれば、正月に読んだ本(「ふらふら」田中小実昌 著:何でかホテルの図書コーナーに置いてありました)に、キプロスに行った話が書いてあって、それが頭のどこかにひっかかっていたというのも理由の一つです。

 まずはギリシアの印象です。
  • 空港に着いての第一印象は「なんとも埃っぽいところだなあ」というものでした。樹木がないわけではないのですが、山には土の色が目立ちます。
  • 空港のATMで直接ドラクマ(1ドラクマは0.3円程度)を引き出し、また少々日本円から両替もしましたが、紙幣が妙に汚い。よく考えてみれば、来年からユーロが流通しますから、もう新札は出ない、ということですね。
  • この3月に新規開業したばかりの空港からはバスで市内へ。運賃は1,000ドラクマでした。途中、2004年のオリンピック対策と思われる工事現場が目立ちました。空港からは途中までは高速道路だったのですが、ここも開業していないインターチェンジがあったり、急いでとにかく空港と直結したのみ、という感じです。
  • 案外、日本人観光客を見なかった気がします。私が見たのは一人だけでした。
  • 宿泊したホテルは、シンタグマ広場近くのErectra Hotelでした。落ち着いた感じでフロントの印象も悪くなく、到着後すぐチェックインできた(ちょうど12:00頃)のはありがたかったのですが、いかんせんトリプルルームを予約したのに部屋が狭かった上、エアコンが故障していたとしか思えませんでした。結局、疲れで部屋を変えてもらうのも面倒でそのまま過ごしましたが...そこそこいいホテルのはずですし、値段もそれなりでしたがねえ。
  • 昼間一人でホテルを出た際、そのシンタグマ広場近くでおっさんに話しかけられ、結果危うく絵に描いたような詐欺に引っかかるところでした。疲れでぼーっとしていたとは言え、気をつけなければいけませんね。
  • 行った観光地はアクロポリスの丘に登ったのみです。暑い中、長時間飛行機に乗ったばかりの理紗子を連れてですとこれだけで限界と思いました。パルテノン神殿には「おお、これが教科書に載っていた」という、妙な感心をしてしまいました。
  • 日曜日のためか休みのレストランが多く、また疲れもあって食事は昼夜ともホテルのレストランでとりました。そう悪くはなかったのですが、あまり印象もありません。まあ大したもの食べてないですしね。ちなみに、結局ギリシア滞在中はドライデーとなってしまいました。前日も、飛行機の中でも飲まなかったので、海外旅行で考えると私としては結構画期的です。
  • とは言え、あとで空港で免税のワインを入手してキプロスで飲みましたが、結構おいしかったです。帰り、結局同じワインを買って持ち帰りました。
  • 最後まで謎だったのがタクシー。メーターはあっても料金計算がよくわからない上、相乗りもあったりで何が何やら。ホテルから乗るときは「大体いくらかかるか」を聞いてから乗車したのですが、ホテル側はかなり安全を見て値段を教えてくれた印象です。メーター使わなかったこともありましたしねえ。ま、結局は多少多めに払った、という感じでしょうか。
  • カミさんとの共通認識:「こんなんで2004年のオリンピックは大丈夫か?」。

 つづいて、キプロスの印象です。
  • 空港に着いての第一印象は「ギリシアよりは緑があるかな」というものでした。
  • 空港は妙に開放的、かつのんびりしていました。私の知っている範囲では帯広空港のような感じを受けました。入国審査のゲートで直接入国カードを書かされたのは初めてです。ここでもATMで直接キプロスポンド(1キプロスポンドは190円程度)を引き出し、余ったギリシアドラクマも両替してしまいました。
  • 空港からホテルへは、あらかじめ依頼しておいたホテルの送迎サービスを利用しました。8人乗りのベンツのサービスタクシーというやつで、写真撮っとけばよかった、と思います。ホテルのあるリマソール(レメソス)郊外までは40分ほどでした。
  • ホテルはインターネットで探して予約したMediterranean Beach Hotelという、4つ星のホテルでした。最初はFour Seasons Hotelという5つ星のホテルがよさそうに思えたのですが、さすがに高かったので。着いてみると何とFour Seasons Hotelは西隣でしたけど。
  • 部屋はSea View & Pool Viewの、少しいい部屋にしましたが確かに広さも十分で眺めもいい部屋でした。で、これが部屋からの眺めです(2001.7.12(Thu.)撮影)。が、Pool Viewと言ってもこのプール、実は隣のFour Seasons Hotelのものだったというオチがついています。最初は気がつきませんでした。
  • ホテルの食事は今ひとつだったかな。バーベキューブッフェがあったので行ってみると、バーベキューらしきものは、ソーセージやハルミ(キプロス特産の山羊のチーズ)など含めて5品で、あとは単なるブッフェメニューでした。ただ、ルームサービスで取ったカラマリ(イカリングフライ)はおいしかったです。
  • ホテルから歩いて10分ほどのところに、日本人シェフのいる”Tokio”という鉄板焼きレストランがありました。理紗子はご飯に大喜びでしたし、結局、滞在中2度通ってしまいました。シェフによると、「キプロス在住の日本人は10人」だそうで、「開店から3年間で日本から来たお客さんは、新婚旅行のカップル一組だけ、ヨーロッパに赴任している人はちょいちょい来ます」とのことでした。
  • 他には英国風のパブやイタリア料理店が目立ちましたが、中華料理店もいくつかありました。レストランの数は多く、別にホテルで夕食を取る必要はないほどです。そのためか、夕食はホテルから出かけて取っている人が大半だったようです。夕食時、ホテルのレストランは、朝食時に比べて閑散としていました。
  • また、スーパーマーケットや銀行もあり、結構便利でした。ホテルの注意書き「冷蔵庫にホテル備え付け以外の品が入っていた場合、それは廃棄します。」ってのは厳しかったかな。
  • ちなみに、カラオケ店もいくつかあり、"KARAOKE"って表記されてました。恐るべし、カラオケ。
  • あと、土産物屋では中国製パチもんのポケモンTシャツ(ややこしいな)が売られてました。恐るべきなのはポケモンか、中国か?
  • 海はさすがにきれいでした。ホテルの前は見事に砂浜でした。東隣の5つ星ホテルAmathus Beach Hotelまで行くと、砂浜の部分は少なくなり、東側は岩場になっていました。星は一つ少なくともビーチとしてはMediterranean Beach Hotelの方がよかった、と言えなくもありません。西側はリマソール市街へ向けて続く、長い砂浜でした。
  • 観光でもないのですが、なんとここでも動物園に行ってしまいました。入園料は大人0.80キプロスポンド、こぢんまりとした動物園です。ホテルでもらった無料の地図には"Animals from all around the world can be seen there."なんて記載されており、子供向け定番の象やキリンこそいませんでしたが、ライオンやトラはいました。理紗子はシマウマを見てご機嫌でした(2001.7.11(Wed.)撮影)。
  • 他ではアマサスの遺跡に行ってきました。ホテルの西側で、海沿いの遊歩道から歩いていけます。遺跡は紀元前9〜10世紀頃のものらしく、そうするとパルテノン神殿より4〜500年古いことになります。
  • リマソール市街とリゾートエリアの間は路線バスが2系統、各20分おきに走っており、便利です。英語が通じますし、降車するホテルやランドマークを言っておけば、適当なバス停で停まってもらえます。バス料金は0.60キプロスポンド均一でした。リマソール市街の東側10kmほどはリゾートエリア、その東にアマサスの遺跡、さらにその東にリゾートホテルがいくつか、という位置関係になります。
  • ビールとワインについて。ビールは、KEO(2001.7.15(Sun.)撮影)という地元ブランドのビールばかり飲んでました(他に、カールスバーグのライセンス生産品がありました)。結構おいしかったです。ワインは、最初に買った1.75キプロスポンドの白ワインがなかなか軽くておいしく、1本あまったKEOビールともども持ち帰って来ました。
  • 帰り、空港までのサービスタクシーの運転手は、到着したときの人と同じでした。タクシーやサービスタクシーはたくさん走っていましたので、少々驚きました。
  • ラルナカ空港のチェックインカウンターは大混雑で、結局1時間くらい並んでました。こんな小さい空港なのに2時間前に来いってのはなあ、と思っていたのですが。混雑の原因は、航空会社の手際の悪さ(途中で1つカウンターを開けた)とまともに並んでいなかった乗客側の問題と、両方ですかね。出国カードは、出国カウンターで書いてもよかったのですが、さいわいチェックインカウンターに準備されていましたけど。出発待合室には、空港の規模には似合わないような、リゾート地らしい大きな免税店があり、驚きました。到着側ののどかさとは少々趣の異なる、別の空港のようでした。

 他の印象、というか、やはり強烈だったのはOlympic Airwaysですな。これは書いておかないと。
  • 行きのバンコク→アテネは、とにかく寒かった。で、ブランケットをもう1枚要求したら、「もうない」だと。まあこれは仕方がないのかも知れませんけど。
  • 帰りはアテネで1時間乗り継ぎ、という芸術的スケジュールだったのですが、そのアテネからのフライトが遅れに遅れました。まず、13:00発が14:30になりゲートも変更、次に15:30発に、結局は16:00発となりました。その間、まともな案内はなく単に搭乗口上のディスプレイに「技術的理由により離陸予定時刻が変更になる」旨と、変更後の時刻が出ているだけ。たまたま、バンコクでノースウェストに乗り継いで成田へ向かうという日本人女性に、カミさんが声をかけられたのですが、通しで成田まで運んでもらえるはずだった荷物をバンコクまでしか運ばないから自分でノースウェストに積み替えろ、と言われたとかでかなり怒ってました。もっとも、こちらがちょうどバンコクに到着した時にはノースウェストは滑走路上で離陸を待っていましたけど。しかし、アテネはベースのはずではないのかねえ?
  • 機内誌によれば、「定時運航率が1999年12月には71.5%だったのが、2001年2月には80.2%に向上した」んだそうで、"Olympic Time"なんて自慢そうに書いていましたけどねえ。まあ私たちは20%に当たった、という理解なんでしょうか。
  • サービスも感心しませんでした。バンコク−アテネ間では、食事の際の飲み物のサービスが終わると、キャビンアテンダントは機体後部に座って無駄話をしているだけ。飲み物が欲しい客は、私だけではなく、全員が席を立って飲み物を取りに通路を歩いていました。なんだこりゃ。ちなみに、メルボルン→バンコク間に搭乗したことのある人の話では「そんなひどいことはなかった」そうなんですが、何故に往復ともこのテイタラク?機内食のサービス時も、肉を要求したカミさんに何も言わずに魚を置いていったりしてましたしねえ。
  • みんな疲れ切っていたと思われるバンコク到着時を除いて、着陸の際には拍手が出ていました。よくわかりませんが、ギリシア人にはそんなにまともに着陸できるのが珍しいのかな?
  • 機内で上映される映画は、7月から切り替わるはずだったのですが、何故か往復とも6月まで上映の映画でした。ちなみに、映画の説明パンフレットはバンコク−アテネ間のフライトでは見つからないままで、これまた何故かラルナカ(キプロス)からアテネ行きのフライト(映画上映なし)でのみ発見しました。
  • バンコクからさらに同じ飛行機でシドニー経由メルボルンまで行くわけじゃなくて、本当にほっとしました。

 ま、なんやかんやと書きましたが、なかなか楽しい旅行でした。滅多に行けないところへ行ったわけですしね。ただ、代替手段がある限り、もうOlympic Airwaysには乗りたくありません。

 最後に、文中に記載した以外の、私が参考にしたキプロス関係のサイトをあげておこうと思います。ちなみに、Web Site以外では、原宿にあるキプロス政府観光局(CTO)のお世話になり、地図やら簡単なガイドブックやらをいただきました。また、バスの時刻表はラルナカ空港にあるキプロス政府観光局(CTO)で入手できます。

 日本のキプロス政府観光局は、
  郵便番号150-0001 渋谷区神宮前1-6-1 パレフランスビル729
  電 話:03-3497-9329
  FAX:03-3405-0105
です。
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