口腔がん検診

口腔がんとは

写真:口腔がんとは

口腔にできる悪性腫瘍であり、がん全体からすれば約1~3%と低い数値であり認知度が低いのが現状ですが、日本では毎年約3,000人が口腔がんで命を落としています。

口腔がんには、舌がん、歯肉(歯ぐき)がん、口腔底(舌の下)がん等があり、口唇癌は少なく、口腔ガンで一番多いのが舌癌です。次に口腔底、歯肉の順となっています。

症状としては、初期症状では痛みなどはなく、がんができた舌や歯茎が赤や白に変色したり、しこりができ始めるといった症状がみられます。また前癌病変(癌になる前の段階)である白斑症(口の中の粘膜が白くなる症状)の癌になる確率は3~16%とも言われています。

そして、口腔がんは口内炎と間違われることがよくあり、なかなか治らない口内炎も注意が必要です。

早期発見

写真:口腔がん検診

早期発見が非常に大切ですので、口の中のキズ、腫れ・痛み・口内炎が治りにくい等の心当たりがあれば、当院で一度検査してみませんか?

口腔内の診察(歯周病検査等)は保険治療で行いますが、口腔がん検診は無料で行います。

口腔がんスクリーニングシステム

口腔がんの初期段階では、視診では病変組織の発見が難しい。

オーラルIDは2013年にアメリカで開発され、2015年に日本での使用が始まりました。粘膜の基底膜にまで到達する波長435~460nmの青色光を照射する機器であり、健康な組織は蛍光発光し青緑色に、癌組織や前癌組織は蛍光発光せず暗色に見えます。これにより肉眼での鑑別が可能となります。注射や薬剤を一切使用せず、光は安全性の高い光を使用しているため、身体への影響はありません。そして可視光線照射のみの検査のため、痛みをともなわないことが特徴です。従来の検査と組み合わせる補助的なスクリーニング機器として用いられます。口腔癌の早期発見、早期診断に役立つと期待されています。

※アメリカ食品医薬品局(FDA)、カナダ保健省(en:Health Canada)を始めとして日本においても認可されています(医療機器届け出番号13B1X10047000021)

写真:上皮内癌上皮内癌

写真:低侵襲性扁平上皮癌低侵襲性扁平上皮癌

写真:オーラルID

オーラルIDを用いた口腔がんの検診時間は…

5分ほどで終わります。癌の疑いがある場合は、連携医療機関(大学病院など)をご紹介させていただき、紹介先医療機関での精密検査となります。