28. 肩痛と腹痛

前回の肩痛の続報と術後初めての腹痛です。

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<肩痛はどうなった>

せっかく始めた腕立て伏せでしたが、肩の痛みが取れるのではなく逆にひどくなるような感じがしました。三日坊主というほどでもありませんでしたが、結局2週間も続けることができずやめてしまいました。

腕立て伏せをやめた代わりに近所のクリニックで診てもらうことにしました。このクリニックはMRIを持っており、4年ほど前に首が痛くて一度だけ診察してもらったことがあります。そのときは頭から肩にかけてMRIで断層撮影をしてもらい、次のような結論を出してもらいました。

「普通の人と比べて、首の関節の曲がり具合が悪い。頭を前に倒した時に首の骨がアーチ上になるのが普通だが、あなたの場合には肩のすぐ上の関節のところからまっすぐ曲がった状態になっている。他の関節は曲がっていない。首が痛いのはその影響。生まれつきでありトレーニングでどうこうできるものでもない。気をつけて生活する程度のことしか考えられない。」

今回もそのクリニックで診てもらいました。今回はMRIはなし。その代わり10枚くらいでしょうか、バチバチと肩付近のX線撮影をしました。結論は「前と同じ」でした。つまり首の関節が曲がらないので首が痛くなる、筋肉にもその影響が出るので、重いものを持ったために肩が痛くなった。放っておいて治るのかなと思って聞いていると、今回は
「痛くなってから3ヶ月以上も経っており、随分と時間が過ぎていますので、リハビリも時間をかけてやるしかないですね。飲み薬をだしますのでしばらくきちんと飲んで下さい。あと塗り薬も出しておきます。」
「200〜300グラムくらいのオモリ、缶コーヒーくらいですか、を持って腕をぐるぐると回して下さい。最初は痛いので、あまり無理をしないようにそれでも回してください。次第にほぐれてきます。」
ということで今日も腕をグルグルと回している状態です。飲み薬と塗り薬のお蔭でずいぶんと肩の痛みも取れてきました。飲み薬は副作用があるようで、次第に飲む回数を減らして構わないということで減らしています。塗り薬も本当は一日3回塗布することになっていましたが、次第に減らして結局今は朝晩の2回。関節の痛みはありますが、通院し始める前よりはだいぶよくなりました。クリニックの院長によれば、寒くなると筋肉を始めからだが硬くなるので、夏の間に手を打っておきたいとのことでした。

まさかの転移ではなく本当に良かった。もちろんO府立成人病センターで言われたとおりで、ちょっとだけ心配していたに過ぎませんでしたが。

<腹痛(8月11日、術後2年2ヶ月)>

術後一度も無かった腹痛に襲われました。

前日親族関係の集まりがあったためやや無理して多めに食事をとっていました。
この日は行きつけのイタリア料理店(のランチタイム)でパスタランチをとり満腹で家に帰ったところ、やや寒気と腹部に痛みを感じました。しばらくすると治るだろう、と思って週末のこと、のんびり昼寝をしたりしていましたが、おなかの痛みは次第にきつくなってきました。体温を測ると37℃を少し上回っています。早く寝よう、といつもよりかなり早めに床につきました。

腹痛といっても単に下痢をしそうな痛さではなく、胃や腸が痛い、といった内臓に感じる痛みでした。また腹を手で押しても痛みを感じました。
夜中、寝ているととうとう来ました、下痢です。ほとんど液体の状態の物質が便器の中を占有してしまいました。

翌朝も腹の痛みはおさまらず、このような件では数年振りに会社を休むことにしました。今回は近くの総合病院での診察。ちょうどお盆で近くの医院は休み、肩痛を診察してくれたクリニックは内科をやっているのでそちらの方が良かったのですが、やはりここもお盆休み。

総合病院では大勢の人。それでも「今日は空いていますね」などという会話がされていた。
看護婦さんからの問診。
それから30分ほど待って診察を受ける。いくつかの質問。
医師の出した結論は「胃腸炎」。
きちんと調べるために便(肛門付近の粘膜?)検査と血液検査の指示がでました。「粘膜」の検査は診察台の上で横たわったままズボンを半分下げて行われてしましました。血液検査は専用の部屋で、また呼ばれるまで20分近く待ってから採血されました。

「粘膜」の方は培養するので悪ければ電話で呼び出しをかけるが、そうでなければ一週間ほど結果まで時間がかかるとのこと。また「血液検査」は比較的すぐに結果がでるので、明後日また来るように、とのこと。

支払いでまた20分、そして薬を待つのにまた10分。非常に長いこと待たされて待たされて、これだったら家にいた方が良かったかもしれない、と思いつつ帰路につく。

その後半日ずっと寝ていて、夜少しだけテレビを見て、また夜はぐっすりと寝てしまう。これだけ眠れるとは、本当に体調が悪かったのだなとつくづく思う。

 

<再診−手術→癒着→痛み増大!>

医師に指定された通り、1日あけてまた診察を受ける。
今回は前と別の先生。先生カルテを見て開口一番、

「下痢はどうですか、とまりましたか。ところで胃の手術をなさっていますね。どんなにうまい医師が手術しても、手術をすると多少は内臓に癒着が起こってしまいます。そうすると痛みは普通の人より激しくなります。」

ドキッとする。ドキッとしたまま診察台に横たわって聴診、打診、触診。

「手術の傷はキレイですね。」

今度はちょっと誇らしげな自分。M先生のお蔭です。

「細菌やウィルス性ではないようなので、腹痛の方は大丈夫だと思います。血液検査の結果の方を見ても特に問題ないと思います。CRPの値が少し高いですが、これは内臓が炎症を起こしているときに出るものです。T-BiLの値が少し高いのは生まれつきだと思います。培養には時間がかかるのでまだ出ていない結果がありますが、これは夜診のときでもいいので聞きに来てください。」

前から気になっていた血液検査が思わぬところでできて、しかも問題なしと言われ、腹痛も血液検査も合わせてとりあえず一安心。もともと鉄欠乏性貧血で見つかったガンだっただけに貧血がない、と聞くのは一番感慨がありました。

ところでT-BiLとはなんだろう。家に帰ってもう一度調べてみることにする。病院はまだ混んでいる。おっと、今日はこれから出勤でした。さっさと会社に行かねば。今年の夏は太陽がやけに暑い。

 献血そして白血病

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