26. 二回目の春

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昨年11月末に検診に行った事を書いたっきり、すっかり何も書く事がなくて困っていました。それでは今回書く事ができたのかと言うとそうでもありません。わざわざ足を運んでいただきありがとうございます。
術後二回目の正月を迎え、そしてガン宣告をされてから丸二年を迎え、幾つか感じたことや、体験したことを書いて見たいと思います。

<健康診断を受けてない>

前回11月の術後1年半検診(問診、打診、聴診のみ)の時に担当の医者(M先生)には、次の時までに会社の健康診断に行きます、と言ったものの、結局会社で提携病院の連絡先の電話番号を聞いただけで連絡すらしていません。行こう行こうと思いつつ、なにやら忙しさにかまけて結局何もしないことになるわけです。
O府立成人病センターで、半年後の予約を毎回きちんと取ることになるのは、結局こうして先送りにしてしまうと何もしないことになるから、それを避けるためなんだな、とつくづく感じました。

<正月>

昨年の正月は静かに自宅で過ごしました。例年、家内か自分の実家のどちらか、または両方に行ってたらふくご馳走になるわけですが、昨年は術後半年だから、と言って面倒な事もあって少しサボってしまったわけです。正月料理は煮物が多いので比較的消化はいいような気もしますが、やはりついつい量が過ぎる傾向にあるので、両家から赦しを得ました。
さすがに2年目、面倒だとばかり行ってもおられず、今年は私の実家に行きました。不況の影響で、兄嫁が「今年は高いからクワイはないからね」と言っていましたが、おせち料理は完璧に揃っています。

朝起きて、まずは酒を飲みながらおせちを食べて、その後雑煮を食べて休憩。ミカンを食べながら、だらだらしているとすぐに昼になって。昼は昼でまた食べて、合い間に煎餅をほおばって、なにか甘いものを食べて夕飯も栄養満点で…。やはり予想通りの事になりました。幸い手術直後のように、食べ過ぎて吐いたり苦しくなったりということはありませんが、自分で明らかにオーバーペース、と分かる食べ方でした。幸い本当に危ないところまでは行きませんでしたが、会社が始まってからも、「少し酸っぱい胃液の臭いがするような」感じが続きました。

お雑煮のお餅は1つにしておいたのに。

<社会人としてのステップアップ>

社会人としてのステップアップ(になるかどうか判りませんが)として、昨年5月から会社からの補助金がついている通信教育を受けていました。一旦その最終レポートを10月末に提出したあと資格試験の申込みをしていました。完全に専門外の分野でしたが、自分はテスト慣れしているからなんとかなるだろう、と思ってあまり真剣には勉強しておりませんでした。いざその模擬問題を始めると、4択式でたった100点中60点で合格にも拘わらずなかなかそのレベルに達しません。既に払い込んでしまった受験料10,500円を捨てるか、それとも少し本気で勉強するか。結局後者を選んで、約1ヶ月ほど毎週土日は家にこもって問題集とにらめっこ。しかし専門外でしかも暗記事項が多いので、やばいな、と思いつつ、なんとか65点は取れるレベルまで来ました。
お蔭で2月に受けた試験の結果が3月にわかり、見事合格!ただし合格率は約50%なので、欠席率を考えると受験者の6割以上は受かったことになります。あー、落ちなくて良かった。会社から受験料分も払って貰えることになりました。
でもこの資格を維持するためには、毎年会費なるものを払わなければならないようで、今後どうしていこうか思案中です。今の仕事では絶対に使わない事が見えているだけに、年会費ももったいないし、かと言ってまた受けるのはしんどいし。

ちょうどこの時期と重なるように、別の講習会にも通っていました。技術系の製品開発発想技法を扱った講習会なのですが、これも最近では扱っていないことを要求され、しかも周りは結構その分野では名前が売れた方々が一緒に受講されていて本当に気を使いました。この講習会は隔週のペースで行なわれていて、毎回宿題が出て週末にこれを片付けなければならず、ほとんど週末は何もすることができずに過ぎていきました。おかげさまで、この講習会も無事修了証を頂戴する事ができました。

ステップアップ・アップと書いてはみたものの、次第になくなっていく集中力と記憶力の限界を見た日々でした。

<ガン告知から2年>

こんなタイトルをつけてみましたが、実のところすっかり忘れていました。そうか2年前か。たしかJリーグの開幕直前に医務室から呼び出されたことを覚えているだけでした。今このHPに記録した内容を読み返して、ああ、あんな事があった、と思い出しています。

もうすぐ4月を迎えるにあたり、会社で人事異動がありました。そろそろ転勤になるかな、と思いつつもなかなか異動になりません。転勤になって怖いのは、O府立成人病センターで検診を受けるのが困難になることです。新幹線で年に何回も通うほどの余裕はないし。もし遠くへ転勤になったら、どこか別の病院を紹介してもらうことになるのだろうか、などと考えています。結局杞憂にすぎませんでしたが。

もう一つ、同期で課長になった同僚が4月1日付けで部長に昇格することになりました。もちろん上の代にも何人もまだ課長の人がいて、今の会社は実力主義だし、まだ自分に部長の力量があるとは思えないし…。ただそんな時にふと思ってしまうのが、今でも本社に行くと聞かれる、「どう元気になった」という言葉。いえいえ、本社だけでなく、いつも仕事をしている人からも、「あれ走って大丈夫なの」「お酒はだいぶ飲めるようになった」などという言葉。これではやっぱりだめですよね。もっと周りに、「元気で元通り」をアピールしないと。せっかくステップアップを図っても、水の泡、元の木阿弥です。もうすっかり元気だということを、アピールしていかないと。成果を残さないと…。うーん、不況が辛い。

 手術から2年

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