トゲヤマイヌワラビ(メシダ科メシダ属) 刺山犬蕨 
         Athyrium setuligerum Kurata

(特徴) 夏緑性。根茎は斜上。ヤマイヌワラビとホソバイヌワラビとの中間的な形で、一見ヤマホソバイヌワラビに似るが、羽軸背面は無毛。葉柄はわら色、下部で暗褐色、基部鱗片は狭披針形で中央部が茶色〜黒褐色、周りが褐色のツートンカラー。葉身は三角状卵形の2回羽状複葉〜3回羽状深裂、黄緑色〜緑色の草質。中軸や羽軸は紅紫色になることもあり、羽軸背面に毛は生えない。羽軸と小羽軸の分岐点表面に刺状の突起があり、小羽軸上に短い刺上の毛が多くつく。羽片には長い柄がつき、小羽片は鈍頭〜鋭頭で裂片は鋭い鋸歯縁、基部前側の耳垂はやや大きい。胞子嚢群は中肋近くにつき、包膜は長楕円形、鉤形が混じり、辺縁は細裂する。山地の林床、林縁で極稀に見られる。
(撮影・2010年7月21日、足谷林道)


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