トガグシイヌワラビ×サトメシダ(メシダ科メシダ属)
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(特徴と分布)夏緑性。トガクシイヌワラビ×サトメシダの雑種と推定される。葉柄は緑色〜わら色、基部鱗片は披針形、褐色〜茶褐色。葉身は全体に大型で3回羽状深裂〜3回羽状複葉、緑色の草質。トガクシイヌワラビ似のものからサトメシダ似のものまであり、外見からの同定が困難なものが多く、胞子が不揃いであるかを確認する必要がある。羽片は無柄か短い柄がつき、小羽片は鋭頭で前側の耳垂は発達せず、羽軸背面に毛が密生する。包膜は長楕円形、馬蹄形、鉤形が混ざり、辺縁は細裂〜波縁まで変化が多い。小羽軸上に刺状突起がつくものもある。山地の林縁、林床でやや稀に見られる。 トガクシイヌワラビはヤマイヌワラビの種内変種のため、ヤマイヌワラビ×サトメシダはオオサトメシダとなるところだが、それとは違う形態的特徴があること、羽軸背面に毛が生える種(ホソバイヌワラビ、ヒロハイヌワラビ)を片親とした種と混同される恐れがあることから、誤認回避のため掲載した。 (撮影・2016年7月11日、岩湧山) |