タチクラマゴケ(イワヒバ科イワヒバ属)  立鞍馬苔
          Selaginella nipponica Fr.et.Sav

(特徴) 常緑性、黄緑色〜緑色の草本。地面を這う主茎(匍匐茎)から側枝と担根体を出し、しばしばマット状になる。主茎、側枝共に葉は二形で、横に開出する広卵形、鋭頭、細鋸歯縁の腹葉と、交互に斜上する狭卵形、鋭尖頭、細鋸歯縁の背葉からなる。主茎、側枝の葉はどちらも密のため主茎と側枝とはあまりはっきりと認識できない。胞子嚢をつける側枝は直立して1〜2回分岐し、葉は二形からだんだんと卵形〜狭卵形、鋭尖の同形となる。茎を取り囲むように多数の小さい胞子を含む橙赤色の小胞子嚢と四個の大きな胞子を含む橙黄色の大胞子嚢がつく。冬季には直立した側枝が枯れ、主茎だけが残る。向陽の草地、斜面で稀に見られる。
(撮影・2014年7月2日、神ガ丘)


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