ナガホノナツノハナワラビ(ハナヤスリ科ハナワラビ属)
  長穂の夏の花蕨  Botrychium strictum

(特徴) 夏緑性。根茎は短く直立し、共通柄(担葉体)は長い。栄養葉の柄はなく、最下羽片基部で胞子葉を分岐する。栄養葉は広五角形の2回〜3回羽状複葉、緑色〜深緑色のやや硬い草質で、最下羽片1対目が大きいため三叉に分かれたような3出葉状に見え、羽片基部は極端に狭まる。小羽片は重ならず、基部は羽軸に流れて翼ができ、狭長楕円形で鋭頭、辺縁は浅い鋸歯縁。羽軸、小羽軸の裏に毛がまばらに生える。胞子葉は栄養葉より長く、上部につく胞子嚢穂は2回羽状に分岐し、細長い穂状に丸い胞子嚢をつけ、秋に熟した後に枯れる。山地のやや明るい林床、林縁で稀に見られる。
(撮影・2005年10月12日、茗荷谷)


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