キヨズミオオクジャク×オクマワラビ(オシダ科オシダ属)
      Dryopteris namegatae × D. uniformis

(特徴) 常緑性。キヨズミオオクジャク×オクマワラビの雑種と推定される。外見はキヨズミオオクジャクの切れこみの深いタイプに見え、羽片の幅が広い。根茎は太く直立。葉柄基部に披針形、光沢のある褐色〜黒褐色の鱗片が密生し、中軸では線形、黒褐色〜黒色の鱗片がつく。葉身は長楕円状披針形の単羽状複葉〜2回羽状中裂、やや光沢のある緑色〜深緑色の硬い紙質。羽片は20対前後つき、基部は心形で無柄、下部羽片は若干短くなる。羽片の辺縁は中裂してやや重なり、その先端は不揃いの円頭で少し突起がでる。葉脈の表面はくぼんで溝ができ、小脈は二叉のものが混ざる。胞子嚢群は側羽片の羽軸と辺縁の中間につき、包膜は円腎形で委縮する。両親種が混生する山地の沢沿いや陰湿な林床で極稀に見られる。
(撮影・2014年10月29日、石見川)


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