キノクニベニシダ(オシダ科オシダ属) 紀の国紅羊歯
        Dryopteris kinokuniensis Kurata

(特徴) 常緑性。ベニシダとトウゴクシダとの中間形である。根茎は斜上し塊状。葉柄はわら色、若い時は紅紫色、基部に線状披針形、褐色〜黒褐色、全縁の鱗片がつく。葉身は長楕円形の2回羽状複葉、やや光沢のある緑色の紙質で、先端はしだいに狭まる。最下羽片の後側第一小羽片は小さく無柄で浅裂、羽軸裏に基部が袋状の鱗片が密につく。羽片は中軸に対し直交近い角度でつき、羽片基部は中軸に重なる。胞子嚢群は小羽片の中肋と辺縁の中間かやや辺縁寄りにつき、包膜は紅紫色を帯びる。低山の林床でやや稀に見られる。
(撮影・2012年10月15日、石仏清水)


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