ホソバナライシダ(オシダ科カナワラビ属)細葉奈良井羊歯
              Arachniodes borealis Serizawa

(特徴) 夏緑性。根茎は短く這う。葉柄はわら色で一部赤褐色を帯び、淡褐色、膜質の鱗片が密につく。葉身は五角状広卵形の4回羽状中裂〜全裂、光沢のない緑色〜濃緑色の薄い紙質。小羽軸表面はほとんど無毛で、葉の裏表とも毛が生える。裏面に扁平状、やや袋状の鱗片が多く、胞子嚢群は円腎形で小さく、裂片の切れ込み近くにつく。ナンゴクナライシダやヒロハナライシダによく似るが、ナンゴクナライシダの小羽軸表面には毛が密生すること、ヒロハナライシダの包膜には縁毛があることで区別される。山地の陰湿な林床や林縁で稀に見られる。
(撮影・2017年8月23日、高畑谷)


(この画像から入られた時は下のボタンをご利用ください)

シダ図鑑表紙へ<        >HOMEへ