ゲジゲジシダ(ヒメシダ科ミヤマワラビ属)  蚰蜒羊歯
        Phegopteris decursive-pinnatag

(特徴) 夏緑性。根茎は短く斜上。葉柄はわら色で毛が多く、基部に線状三角形、褐色の鱗片がつく。葉身は線状披針形の単羽状〜2回羽状深裂、光沢のない緑色、柔らかい草質で、上下に向かって幅が狭まる。羽片は両面ともに毛が生え、基部は中軸に流れてつき、下側(外側)は三角状の翼となる。裂片の側脈は単条か二叉で先端は辺縁に達しない。胞子嚢群は円形で中肋と辺縁の中間につき、包膜はない。里山近くで生えるコゲジゲジシダ(4倍体・小型)、山地に生えるオオゲジゲジシダ(6倍体・大型)と分ける考え方もあるが、大きさ以外形態の差異が定かでないため、ここでは広義のゲジゲジシダとして扱う。羽片との配列の形状をゲジゲジの脚に見立てたのが名の由来。里山から山地までの林縁に普通に見られる。
(撮影・1998年10月10日、喬原)


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