エゾフユノハナワラビ(ハナヤスリ科ハナワラビ属)
  蝦夷冬の花蕨 Botrychium multifidum var.robustum

(特徴)冬緑性。根茎は短く直立し、共通柄(担葉体)はフユノハナワラビよりは長い。栄養葉の柄は長く、基部の少し上で胞子葉を分岐する。栄養葉は三角状楕円形の3回〜4回羽状複葉、やや光沢のある濃緑色の厚い草質で、最下羽片1対目が大きいため三叉に分かれたような3出葉状に見える。小羽片は込み合って重なり合い、広卵形で鈍頭、辺縁は鈍鋸歯縁。葉柄や羽軸裏に長い毛が生える。胞子葉は栄養葉より長く、上部につく胞子嚢穂は2回〜3回羽状に分岐し、円錐状に丸い胞子嚢をつけ、秋に熟した後も残る。山地の林床で極稀に見られる。
(撮影・2015年10月21日、蔵王谷)


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