biotope

ビオトープ


静かな庭に踏み込んだ途端に、草が左右に飛び分かれる。見事な保護色のバッタたち。
緑の勝った庭に、ふと現れる原色の、また清らかな白一色のチョウたち。しばらくそぞろ舞って、ふと飛び去っていく。
耳を澄ますと、耳に入る高周波音。花の蜜を求め、また虫を狩る蜂たちの羽音だ。
音を立てない殺し屋、カマキリにテントウムシ。
夜になれば、さんざめくコオロギたちのセッションで、秋が縁取られる。
庭の主役はやはり虫たちである。

分類

No

テーマ

更新日

カマキリ/Mantodea m1 カマキリ 04.08.24
バッタ/Orthoptera o1 オンブバッタ 04.08.24
o2 コオロギ 04.08.24
o3 カマドウマ 04.08.24
ハサミムシ/Dermaptera de1 ハサミムシ 04.08.24
ゴキブリ/Blattodea b1 ゴキブリ
ハチ/Hymenoptera h1 アシナガバチ 04.09.13
h2 マルハナバチ 04.08.24
h3 スズメバチ
h4 アリ
チョウ/Lepidoptera l1 シジミチョウ 04.08.24
l2 アゲハチョウ 04.08.24
l3 クロアゲハ 04.09.13
l4 モンシロチョウ 04.09.13
l5 モンキチョウ 04.09.13
l6 セセリチョウ 04.09.13
l7 ドクガ 04.08.24
l8 アケビコノハ 04.08.24
トンボ/Odonata od1 ギンヤンマ
ハエ/Diptera di1
di2 ショウジョウバエ
甲虫/Coleoptera c1 テントウムシ
c2 ゴミムシ
c3 ハムシ
c4 ハナムグリ



カマキリ/Mantodea
No テーマ コメント 更新日
m1 カマキリ こいつは、好きである。陸棲昆虫界では、スズメバチに次ぐ実力者であることと、スマートで無駄のないスタイル。目的のためだけに特異化した鎌。祈りにも似た構え。おちょぼ口でありながら、食べる様子はがつがつというのにふさわしいところ。みなしごハッチを助けて倒れたこと。

04.08.24
栄養のために、交尾が終わったオスを、メスが食べてしまう、いや、交尾中に食べられてしまうケースもあるという、目的に特化した非常さ。そのためか、硬質でスマートな背に比べて、柔らかくておいしそうな腹。どの面をとっても、目的達成を極限まで追及している潔さである。

04.08.24
また、猫が来ても、犬が来ても、人間が来ても、時には車が来ても、正面から鎌を振り上げて威嚇するプライド。遊び好きの猫か人間が場合によっては相手してくれるだけで、ほとんどの場合、存在すら認められていないことも多い哀しさというのも捨てがたい。

04.08.24
そして、力尽きて死んだメスの死体のそばで、暖かそうな産着にくるまれている卵胞。春になると、生まれ出てくる子供たちは、とにかく数が多いので見ていると気持ち悪くなる人もいるかもしれない。しかし、見よ。彼らは生まれ出てすぐに立って歩き、姿も親と変わらない。同じような祈りのポーズを取りながら、屠る相手を探して、四方に散っていくのだ。よしんば、彼らのほとんどが、十分な戦闘力を身につける前に、逆に屠られてしまう定めだとしても。
04.08.24
上へ


バッタ/Orthoptera
No テーマ コメント 更新日
o1 オンブバッタ これは、とにかくたくさんいる。カナヘビやカマキリも食べきれないだろう。農作物はいつもこいつとカメムシの被害を受ける。20センチ毎に一匹くらいの分布でいる。色と形がうまく保護色になっているので、なかなか見つけられないでいると、ぴょんと跳ねて姿を見せる。不思議なもので、一匹見つけると回りにいるものまで見えてくる。動きが素早過ぎないし、愛嬌のあるスタイルなので、嫌われることのないタイプである。

04.08.24
上へ

o2 コオロギ 何種類かいるが、種類が特定できない。

04.08.24
上へ

o3 カマドウマ 外では見かけないのに、なぜか家の中で跳ねていることがある。柔らかい体と、もげ易い足が不快感を催させるのか、逃げようとして突然こちらに跳ねてくる、あの節操のなさがいやなのか、形はそれほど悪くないのに、バッタ類の中では珍しく嫌われている虫である。かくいう私も、逃がそうとしているのに、脈絡なく不意に内懐に飛び込まれると、飛び上がって払い落としてしまう。もう少し、しっかりした気持ちで生きて欲しい虫である。

04.08.24
上へ

上へ


ハサミムシ/Dermaptera
No テーマ コメント 更新日
de1 ハサミムシ

これはかなり多い。うちの中に飛んでくることもある。私は嫌いではないのだが。

04.08.24
上へ

ゴキブリ/Blattodea
No テーマ コメント 更新日
ゴキブリ
上へ

ハチ/Hymenoptera
No テーマ コメント 更新日
h1 アシナガバチ なかなかに馴染み深い昆虫である。うちでは、蜂の仲間で一番よく見かける奴である。スマートな姿で飛ぶ姿はなかなかに美しいが、なにしろこいつはよく刺す。子供のころ、干してあったパジャマに潜り込んでいて、ズボンをはいた途端に刺されたことがある。あまりに不意打ちで、ショックも大きかった。しばらくは注意して払ったりしているのだが、忘れたころにまた入っているのだ。

04.09.13
痛い思いをしているのだが、個人的には嫌いではない。青虫や毛虫をとってくれる益虫でもある。ただ、彼らがうち周辺でこれまでに作ろうとした巣は、いずれも場所が非常に悪い。玄関の横の竹の中と、子供部屋の窓枠の下と、洗濯物を干すムベ棚の下。すべて生活の中で、しばしばぶつかってしまう場所である。狭い敷地なので、どうしてもまずい場所になってしまうということはあるのだが...(^_^;) いずれもそれなりの攻防があり、現在は彼らはなりを潜めている。

04.09.13
一回目は、こともあろうに玄関のすぐ前の竹の中に、巣を作り始めたらしい。この時は、ふーさんが泣きそうになりながら殺虫剤をかけ、ビニール袋で竹の葉ごと引き千切ったらしい。素人は怖い。もし殺虫剤で死ななければ、アシナガバチはビニール袋なぞ、すぐに破ってしまう。まだ厚手の紙袋のほうがましなのに。まあ、怪我がなくてよかった。

04.09.13
子供部屋の窓枠下は、子供が刺される恐れがあったので、撤去した。刺されても仕方がないと腹をくくり、夜のうちに、隣のバルコニーから懐中電灯で照らしてもらいながら、牛乳パックの空き箱をそっと近づけ、ぱっとかぶせて引きちぎった。一匹が壁に移ったので、軍手をはめた手でバシッと叩いて殺した。牛乳パックは厚くて丈夫なので、被害はなく済ませることができた。

04.09.13
ムベ棚の下は洗濯物を干すところなので、ここに巣をかけられては、家事が滞ってしまう。様子見に行ったら、なんとかなりそうだったので、あまり考えずに殺虫剤をかけた。蜂が飛び立ったら逃げ惑って、蜂が全部離れたところで、巣を引き千切った。戻ってきたハチは、はえたたきで叩き落し、息の根を止めさせてもらった。アシナガバチは結構好きなのだが。

04.09.13
ところが、この中の一匹が逃げおおせたらしい。後日、ふーさんが洗濯物を干しているときに、ムベの間から一匹のアシナガバチが急降下してきて、ふーさんの肩を刺したのだ。信じられなかったが、ハチも復讐をするのだということがわかった。しかし、復讐するなら私だろうに。いつも姿を見られていたふーさんが、代わりに復讐されたのかもしれない。

04.09.13
ここしばらく、彼らはなりを潜めている。徹底的な掃討作戦が功を奏したのかもしれない。ただ、1週間ほど前に、また優美な姿が庭の木々を物色している姿を見かけた。ふーさんは泣くかもしれないが、また彼らの巣作りが見られるかもしれない。

04.09.13
上へ

h2 マルハナバチ 庭仕事をしていると、ふと耳鳴りがしていることに気がつく。頭を振っても直らない。鼻をつまんでみようにも、手は土で汚れている。思案していると、突然耳鳴りが高まり、方向が特定できる。そちらを向くと、花の中からマルハナバチが忙しげに出てきて、一瞬飛び立って、またすぐ隣りの花に入る。私は耳鳴りの原因がわかって安心し、庭仕事に戻る。耳鳴りは高まったり、くぐもったりを繰り返しながら、庭仕事をしている私の背後で聞こえ続ける。ガーデニング、という言葉が、とても素敵なものに感じられる時間である。

04.08.24
上へ

h3 スズメバチ
上へ

h4 アリ
上へ



チョウ/Lepidoptera
No テーマ コメント 更新日
l1 シジミチョウ 薄青の羽のこいつが2−3羽ひらひらしていると、なぜこれほどサンクチュアリ(聖地)という言葉が浮かんでくるのだろう。緑に囲まれた庭の中で、日差しの中を飛び回るのを見ていると、トトロの寝ていた空き地を思い出す。子供の頃は、よくこういう景色の中で息を潜めていた記憶があるのだが、あれは何なんだろう。やはり,子供にしか見えず、大人になると忘れてしまう何かがいるのかもしれない。

04.08.24
上へ

l2 アゲハチョウ 何とも優雅に羽をしならせて舞い降りてきて、しばらくひらひらと鮮やかな黄色の羽を惜しみなく見せて舞い踊った後に、ふいと高みに上って消えて行く。と思うと、また現れて、庭をいっぱいに使って踊り回り、消えていく。残念ながら、うちには山椒も柑橘系の木もないのだ。

04.08.24
私は鳥のうんこのような一齢幼虫も、緑の頭でっかちの終齢幼虫も好きなので、山椒を植えたのだが、たった一匹の幼虫に葉を全て食われて、枯れてしまったのだ。彼がよそで食べられるものを見つけられていればいいのだが。

04.08.24

上へ

l3 クロアゲハ アゲハチョウより、さらに優雅に舞うのがクロアゲハである。大人っぽい黒い衣装は、ラメが入っており、太陽を反射して煌めく。まるで屋外で行われるラテンダンスのようにシックで、色っぽい。うちの庭を艶やかに彩って、ふいと消えてしまう。このつれなさも素敵である。

04.09.13
上へ

l4 モンシロチョウ 春になると、冬の間、動きのまったくなかった庭に動きが生まれてくる。その中で一番わかりやすく、春をつれてきてくれるのがこれである。ふと視界に動くものを感じて、目を上げると、白い花がはたはたと舞っている。風もないのにと思うと、それがモンシロチョウである。

04.09.13
上へ

l5 モンキチョウ レンギョウが鮮やかな黄色い花をつける頃、レンギョウの花が飛び回り始める。レンギョウの季節が終わっても、この黄色は舞っている。春夏秋に舞い続ける黄色は、菜の花を咲かせる植物が多い時期に、一番元気よく飛び回る。風に煽られるレモン色は、様々な濃淡の緑の中で、実に趣味よくマッチする。 04.09.13
上へ

l6 セセリチョウ チョウのくせに直線的に高速で飛び回るこいつは、よく蛾に間違われる。よく見ると、シックでセンスのいい色合いの羽をしているのだが、それを誉めようとした時には、もうそこにいない。10メートルも先を行ったり来たりしている。

04.08.24
上へ

l7 ドクガ ドクガの幼虫が、ヒバについていた。ヒバが好きなわけでもないのに、なぜそこにいたのか?ちなみに、それまでもそれからも、彼の眷属を庭で見かけたことは、ついぞないのだが。

04.08.24
上へ

l8 アケビコノハ 見たのは幼虫だけ。藤棚に絡まるムベの木についていることが多い。濃い茶褐色の体の横腹に、目玉のような模様を付け、シャチホコの様な形で逆さまにぶらさがっている。かなり不気味な形状だが、身体が小さいやつは可愛いと思えば思えなくもない。

04.08.24
上へ


トンボ/Odonata
No テーマ コメント 更新日
od1 ギンヤンマ
上へ


ハエ/Diptera
No テーマ コメント 更新日
di1
上へ

di2 ショウジョウバエ
上へ


甲虫/Coleoptera
No テーマ コメント 更新日
c1 テントウムシ
上へ

c2 ゴミムシ
上へ

c3 ハムシ
上へ

c4 ハナムグリ
上へ