リレーエッセイ

お尻の話(柳沼俊之)

 エッちゃん(結城悦子さん)のご指名ということで、作文が大の苦手である私も観念して書くことにします。
 エッちゃんが「金の玉」の話だったので、私はお尻の話。

 今年の正月のある日のこと。太陽がしっかり昇った朝遅く、やっと目覚めた私は、ボーッとしながらタンスからパンツを取り出し、いつもどおりにパンツとGパンをはいたところ、お尻の柔らかいところに、'チクリ'という猛烈な痛みがはしったのです。「またか!」そうです。実は以前にも同じ事を経験していたのです。犯人は体調1.5cm位のハチで、Gパンの上からたたく私の攻撃に怒ったのか、数度にわたって柔らかいお尻を刺してくるのです。後で傷跡を見ると、かみついてもいるようでした。ハチにとっても、タンスの中でパンツにくるまりゆっくり休んでいるところに、いきなり私のお尻なのですから、奴の気持ちもわかるような気もしますが、とにかく痛いので、慌ててGパンとパンツを脱ぎ、出てきたハチは御用となりました。
 かわいそうなお尻は、みるみる赤く腫れ上がり、数日はその状態が続きましたが、痛みが無いのでよしとしました。
 こういう事件を黙っていられない性格の私は、会う人会う人皆にしゃべってまわったのですが、感想が二通りあり、「大事なところで無くてよかったね」と言う人、そして「大事なところだったらよかったのにね」と言う人、どちらも私の事を想ってのご意見だと思いますが、私にとって本当はどちらがよかったのか? その答えは、きっと3匹目のハチが教えてくれるでしょう。
 ということで、うっかり者の柳沼でした。次回は、しっかり者も立川昭彦さんが書いてくださると

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